ウィキッド ふたりの魔女のレビュー・感想・評価
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「ワクワクするほどアナタが大嫌い」ってもうそれ好きってことだよね...
「ワクワクするほどアナタが大嫌い」ってもうそれ好きってことだよね?海の向こうからこんな純度の高い「百合」が到来するとはさすが21世紀。「おもしれ―女」とばかりに登場した王子様が当て馬に過ぎる…。グリンダ役のアリアナ・グランデがとにかく素晴らしく、言うこと成すこと軽薄なのに溢れる善性が隠しきれないお嬢様を好演し、主人公ばかりか作品全体を照らす光になっている感あり。これがもっとイヤみなキャラだと台無しになっていたところ。力を持ったヒロインの心のよりどころになる力なきパートナー、の概念が素晴らしい。思い切り「To Be Continued」で終わるが、これ以上ないくらいキリのいいところで終わっているので、単体の作品として十分楽しめる。
圧巻の世界観。凄かった!! 胸アツ!! (鑑賞:2回目)
公開初日鑑賞。絶対に映画館で観るべき名作。
ミュージカル系なため好みは分かれると思いますが・・
大好きなやつでした!!
字幕で観たかったものの時間の都合で吹替で鑑賞。
アリアナとシンシアの唄声を楽しみにしていたため
正直吹替はあまり期待していなかったのですが・・
圧巻の映像美&歌唱力と熱量に、ぶったまげました!!
昼食後だったせいか前半早くもあくび&睡魔が・・
若干不安になりつつも、それは余計な心配でした。
中盤から後半の怒涛の展開に引き込まれ感動もあり、ストーリーのテンポもよく、あれよあれよと終わってみたら「とんでもないものを見せ(魅せ)られた!!」状態。凄かったw!!
特に後半は(ディズニー映画ではないけれど)ディズニーランドの新アトラクションにしてほしい、いや、すべきだよ!!(ディズニー無理ならUSJで)って観ながら思わせられたほど素晴らしい世界観、カラフルで美しい衣装に釘付け、ダンサー、唄声、動物たちや自然、風景・・リアリティにも釘付けでした。
ミュージカル系ですが、唄ばかりではなくセリフも多めで、ナイスバランスだと思います。
お恥ずかしながら、オズの魔法使いもウィキッドともに原作知らずでしたが、ほんと色々素晴らしすぎました。予習しておくとよりわからやすいかもですが無知でも全然大丈夫ですよ。色々刺さり感動(感涙)でした。動物たちへの優しさシーンにも涙涙でした。
感覚としては11年前、アナ雪を初めて観た時の衝撃と(登場人物含めて)楽しさと重なりました。しかもグリンダ=清水美依紗さんの唄声はアナ(神田沙也加さん)の美しい声とそっくりと感じ、重なり切なく余計に心打たれました。エルファバ=高畑充希さんの力強い唄声も“こんなに歌ウマだったのー!?”って感動、本当に圧巻でした。(特に最後やばかった!!) お二方の入魂っぷりも、さすがでした!! ブラボー!!
キラキラ系な美しい映像も素敵でしたが、なかなかの熱量も個人的には刺さり大好きなやつじゃん!!て、胸アツさに良い意味で期待を裏切られました!!
もともとアリアナのファンで数年前まではよく楽曲も聴いていたのですが、ここ近年の激痩せぶりに心配かつ複雑で、実のところ今日の鑑賞も敬遠気味でしたが・・意を決して観て大正解!ひと安心!本当によかったです!( 早く字幕でも観なければ!!!!)
やっぱりアリアナはキュートで可愛かった♡
あっという間の161分。全く長く感じることなく、水分控えめにしておいたのでトイレも大丈夫でした♪笑
圧巻のラストの興奮のまま、帰りは(普段は殆ど買わない)プログラム(990円) 迷わず買ってしまったほど。帰宅後はYouTubeで関連動画や楽曲を聴きながら余韻に浸れました。最高。
早く後編観たーい!! その前に、字幕も見に行きます!!
先に吹替で理解も深まり結果的によかったです!
IMAXや4DXでも観たい魂と気合いを感じた最上級のクオリティです。最&高。ブラボー!!
好みは分かれると思いますが、素直に感動できた自分の感性にも感動&ラッキー。笑
映画館の大スクリーン&大音量で体験できる喜びと幸せに感謝。役者さんや監督をはじめ製作に関係されたすべての皆さんへの敬意を込めてエンドロールを眺めておりました。有難うございました!!
P.S. 後半(開始から1時間半頃)エメラルドシティでカイヤさん(川崎麻世さんの元妻)激似女優さんが出てきて歌唱力抜群でビビリ調べてみたところ・・ブロードウェイ舞台版ウィキッドの初代エルファバ役でありアナ雪のエルサ役(声)を努めたイディナ・メンゼルさんでした!! ちなみに隣で一緒に歌っていた方は初代グリンダ役のクリスティン・チェノウェスさん!! レジェンドの共演という粋な配役に後から更に感動&スッキリ納得でした!! 色々最高すぎますね。また劇場で観ます♡
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【鑑賞記録】
①2025.3. 7㈮ 吹替(音響HDCS)
②2025.3.12㈬ 字幕(音響HDCS)
いずれも最高、あっという間でした!!
(2回目字幕は後半内涙止まらず)
IMAX、4DXでも観たい!!
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権力楯突き系ミュージカル
普段の映画の趣味がカンフー映画やバイオレンスアクション、犯罪映画なので今までミュージカル映画には殆ど触れずに生きてきたのですが。
何なんですかこれ!僕の大好物の、はぐれ者が権力者に楯突く映画じゃないですか。
生まれのせいで受ける理不尽な仕打ちやスクールカーストの醜さ。善意のつもりの凄く無神経な振る舞いやアドバイス(根暗や孤独の何が悪い。大きなお世話だ)正論ぶった欺瞞等にフラストレーションを溜めて溜めて溜めて「ふざけんな!」と中指を立てて反旗をひるがえす展開は偏愛しているカンフー映画やバイオレンスアクションにクリソツ。
楽しく美麗な映像のミュージカル映画ですが作品の精神性は『マッドマックス 怒りのデスロード』や『300』と変わらない気がします。part2にも大期待!!
歌とダンスを楽しんでください
本当に歌はいいんです、ダンスも映像も素晴らしいです。3時間近くありましたが、歌とダンスで体感は2時間程でした。
問題なのは脚本です。なぜ二部作なのにここまでキャラ同士の関係なり成長なりを希薄にしたのでしょうか?全てが急に感じる脚本でした。
主人公2人が打ち解けてから仲良くなる過程がほぼなく、急にやたら仲良くなったり、エルファバはまともに魔法を使えないのに、学長のゴリ押しでいきなり陛下のお近づき、からの伝説の本を扱えたり、後半は置いてけぼりでした。元が天才で、それを利用したの一言で済まさないで欲しいです。
動物の迫害も言う程シーンとしては少なく、折角いいキャラの王子も、絡みが少ないです。
もう細かく観るとツッコミ所が途中からやたらあります。エルファバも不憫すぎます。
何より、なぜ2人が打ち解けたシーンをあんなメロディーのみで済ますのか、折角のシーンなので、デュエットや周りを巻き込んだダンスなりを入れて欲しかったです。それなら多少、周りがエルファバを受け入れた理由も分かりますが。
歌とダンスで無理矢理観客を引き付けている映画でした。高級食材を酷い調理で食べさせられているような、そんな映画でした。
字幕のキャストの歌とダンスは最高なので、そこは期待を裏切らないと思います。
【"緑の肌への偏見、差別。けれども重力に抗って私は飛ぶ。”今作は”オズの魔法使い”の良い魔女、悪い魔女の若き時の交流と夫々の葛藤を描いたファンタジックミュージカルのナント第一幕!なのである。】
■エルファバ(シンシア・グランデ)は、母親が妊娠中に浮気をしたときに、緑の酒を飲んだためか、生まれた時から緑の肌をしていて、父から足の不自由な姉ネッサ(マリッサ・ボーディ)へとは違う接し方をされて育つ。友達からも肌の色を揶揄われて、彼女に笑顔はない。一方、グリンダ(アリアナ・グランデ)は、白い肌、金髪の美少女。二人はシズ大学に入学し、同じ部屋で暮らすことになる。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
1.冒頭、悪い西の魔女が死んだ事で人々が喜び踊るシーンから物語は始まる。だが、そこに現れた良い魔女(アリアナ・グランデ)に”二人は昔は仲が良かったの?”という問いが民からあり、良い魔女は過去を回想していく。
2.エルファバは、優しく聡明な女の子として描かれる。だが、彼女は肌の色により様々な苛めや偏見、差別に会う。この物語の一つの大きなテーマがルッキズムである事は明白である。
3.シス大学の魔法学部長のマダム・モリブル(ミシェル・ヨー)は、いち早くエルファバの魔法の力に気付き、その力を育てようとする。彼女にとってはグリンダは、眼中にない。そして、エルファバはそれまで我慢して来た自分への様々な仕打ちに対し、魔法の力で対抗しようとする。一方、グリンダは恵まれたお気楽な人として描かれているのである。
4.エルファバとグリンダは最初は衝突するが、グリンダがエルファバの心の傷に気付き、いたわる事から友情が芽生えて行く。が、二人は徐々に別々の道を歩んで行くのである。
■この作品では、ルッキズム以外にもオズの国を変容させていく動物への不寛容な思想<山羊の教授ディラモンドへの仕打ち>の蔓延が描かれる。
だが、オズの魔法使い(ジェフ・ゴールドブラム)に対し、エルファバは自分の生き方を貫こうとする。その代表的なミュージカルシーンが、彼女が”重力に逆らって”を歌い、箒に乗って大暴れする飛翔シーンである。
一方、グリンダは”人気者”を歌い踊り、可愛さを振りまいている。
<ご存じの通り、今作はミュージカルの第一幕を描いている。
そこでは、マイノリティーを代表するエルファバが自分の能力に目覚め、一方マジョリティの代表であるグリンダは美しく、楽しそうに歌い踊っているのである。
この後、第二幕がどのように描かれるのかが、楽しみであるとともに、今作の大きな魅力の一つが、劇中で披露される衣装の数々と、オズの国を作り上げた美術である事を、再認識した作品である。>
Wicked Part1
どうかどうか無事に完結を!
2部作って知らなかったので、タイトルで愕然…
とはいえ…見られてよかった!
ミュージカル舞台の映画化作品は数々あれど、まー満足したことはなく…wiked実写化を聞いた時はとうとうオマエもか…とガッカリ。映画ポスターはオリジナルのセンスに届くものではなく、サブタイトルもハァ💢何だそれ。出演者のルックスも意義ありでした。くれぐれも期待などしないように心がけ、初日鑑賞。
結果。ありがとう監督!!!これは大好きなwikedそのままでした!変な工夫やアレンジで監督風を吹かせないアナタはきっとwikedのファンなのでしょう。
舞台では役者の表情はみられないけれど、映画の大写しのおかげで感情がイキイキ伝わって、切なさガツンの号泣でした。
どうか神様このまま、完結もこのままで行ってくれますように🙏🙏🙏🙏
わざわざ2部作にする必要はあったのだろうか?
はじめから「続編ありき」の企画のせいか、話の進むテンポが遅くて、正直、退屈してしまった。せっかくのミュージカル・シーンも、物語の流れを阻害しているとしか思われず、心から楽しめなかった。
特に、前半の学園ドラマのパートは冗長で、スクールカーストの頂点と最下層に位置する主人公たちの友情にも、主人公たちに、どこかの王国の王子様やら主人公の妹やらを加えた2つのグループの三角関係にも、大して興味を持つことがてきない。
本編の最大の見どころとも言える、主人公とルームメイトが親友同士になる経緯にしても、それまでいがみ合っていたはずの2人が、いきなり一緒にダンスを踊り出すシーンには、唐突感を抱かざるを得なかった。
ルームメイトが、主人公に心を開いたのは、自分を魔法学のクラスに入れるよう学部長に進言してくれたからだろうが、主人公が、どういう理由でそう進言したのかが、よく分からないのである。
王子様か、主人公に思いを寄せるようになったエピソードにしても、どうして王子様だけがあの場で眠らなかったのか、その理由も分からずじまいである。
舞台が、エメラルドシティに移ってからは、ようやくと話のテンポが良くなるのだが、今まで何回も映画化されていて、「オズの魔法使い」の正体が分かっているせいか、誰が首謀者で、どういう陰謀なのかが容易に想像できてしまい、驚くような展開とはならなかった。
冒頭で、「善い魔女」が、親友だった「悪い魔女」の死を嬉しそうに村人に知らせている理由だとか、本当の父親や肌の色にまつわる主人公の出世の秘密だとかについても、謎が残されたままなのだが、続編が楽しみというよりは、中途半端さと物足りなさを強く感じてしまう。
ダラダラと上映時間の水増しをせずに、最初からテンポ良く物語を進めていたらならば、わざわざ2部作にする必要性はなかったのではないかと思わずにはいられなかった。
Ariana Grande - Butera
アリアナの歌、姿を聴きたさ、観たさだけで映画館行きました。
自分が映像で見た舞台ものより全然よかったです!
基本、原作やオリジナルは無視していつも映画館での時間を楽しんでます。
最初にドロシーが仲間と歩いていたので、これは前日譚なんだねーと思ってたら
まさかのパート1♪
楽曲はまだ残ってるんですかね?
ジョンパウエルにはアカデミーあげたかったです
ラスト、クレジットみててアリアナの気合い入り具合、名前表記みてもすごいです
と思いました。
パート2たのしみ♪
こういうやり方はフェアじゃない!
予告から、楽しそうな内容を期待していましたが、期待は見事に裏切られました。
まず。タイトルが出て大変驚いたのは、「ウィキッド パート1」と表示されたこと。続編ありきで製作されているとはつゆ知らず、序章だけでほとんど内容が進んでいないにもかかわらず、2時間41分もこの映画に付き合う羽目になったことは本当に許しがたいです。これは連作の1作目なのだと伝えないのは、非常に卑怯な詐欺に遭った気分になり、ここでまず思い切りがっかり。
また、ほとんど意味の無い登場人物が出てきたり、歌のパートがやたらと頻繁に入ることで、映画のテンポが悪くなっているため、無駄に上映時間が長くなってしまっていると感じました。何回寝落ちしそうになったことか。
歌のレベルは確かに高いのですが、こうも歌だらけだと最後はもういい加減にしてくれと思いました。
今までミュージカル映画はたくさん見てきましたが、あまりに歌が多すぎて疲れ果て、更に上映時間の長さが疲れに拍車をかけました。
家族で見に行きましたが、帰りの車の中がこんなに静かだったのは初めてです。
もう、しばらくミュージカルは結構です。
一部だけの鑑賞による評価は?不十分
見事なエンディングに震えて感涙
アカデミー賞授賞式を見て、正直、なんであの2人からの楽曲で始まったのか─とか、そもそもなんであの2人がキャスティングされたのか─特にアリアナ・グランデ・・・などと思ったものでしたが、観賞後、至極納得。
そもそも長いし、しかもパート1?続くのか・・・と、どんよりした気持ちで見始めた訳なんですが、めっちゃハイクオリティで楽曲も良かったので、あっという間に見終わった印象です。しかもあのラストの楽曲と演出と絵!過ぎすぎ素晴らしすぎ、続くという字幕なんてかすむくらいにこの1作で大満足っていう感じでした。
来年からアカデミー賞にキャスティング部門なるものが新設されるらしいけど、なるほどこれか!なんて思ったり─
ただのミュージカル映画です。原作の深みには全く及ばない。
1939年の映画版「オズの魔法使い」でマーガレット・ハミルトンが演じた西の魔女はアメリカの3大人気悪役(?)に入るそうだ。
この人気悪役の視点で改めて書き起こした本、2003年からブロードウェイで上演されているミュージカルと本作の直接的な原作となるのがグレゴリー・マクガイヤ「ウィキッド 誰も知らないもう一つのオズの物語」。西の魔女にはエルファバという名前が与えられた。原典「オズの魔法使い」では東西南北の魔女たちのうち名前が与えられているのは南のグリンダだけだった。エルファバは原典作者のイニシャル「L・F・B」(Lyman Frank Baum)からついた名前。原典のちょうど裏返しの外伝だが、原典の名に恥じない作品にしたいという意気込みが感じられる。
「ウィキッド」を読むと、エルファバの不幸な生い立ち、外見から受ける不当な差別、父や妹との葛藤から話は始まる。そして彼女はオズの無法な支配に敢然と戦いをいどみ、そのために「悪い魔女」としてのレッテルを貼られてしまう。つまり、原作は、オズ世界のダークサイドを描いた作品なのである。
これがミュージカルになるとその暗さがかなり薄められた。グリンダに焦点を当てて、エルファバとの友情や学園生活の楽しさをもっぱら強調してミュージカルとしてのエンターテイメント性を優先したのである。
さらに映画となると、シンシア・エリボのエルファバがやや線が細いのに加えて、アリアナ・グランデが実に奇妙な味わい(無神経ともいえる)を出していてそちらにどうしても目が奪われる。このためエルファバの一代記としてのニュアンスはかなり薄れてしまった。もちろん本作はミュージカルの一幕目にあたり、二幕目にあたる部分がパート2として制作されるようなので変化はあるのかもしれないが。
それにしても、アカデミー賞の衣装デザイン賞と美術賞を取っているだけにゴージャスといえはゴージャスな画面である。でも、全てのシーンが何故か薄っぺらい。歌やダンスのシーンも私は迫力を感じられなかった。おそらく撮影方法やショットの構成が平凡過ぎるのかもしれない。ものすごく良い素材を取り上げながら、まあまあのレベルのミュージカル映画にしかなり得なかったように見える。パート2に期待します。
我々の身の回りにある社会の闇を華やかなミュージカルに昇華させて極上のエンターテイメントに仕上げた作品
『オズの魔法使い』に登場する西の悪い魔女(Wicked Witch of the West)と(北の)善い魔女の女学生時代を描くミュージカルの映画化版。ただし、これは前後編の前編。私の鑑賞回では、観客の9割以上は女性だった。
肌の色のために偏見を持たれ、圧倒的な才能のために疎まれ、いじめられ、阻害される差別の構造。なにも人種や国籍の差別だけでなく、日本全国の学校で起きている、一軍がチヤホヤされ、二軍が一軍に媚びへつらい、三軍をいじめるというスクール・カーストの構造も何ら変わりはない。
そして、固有の特性によって差別が存在するのみならず、前日までは何でも無かったのに、ある日突然人権が奪われ、差別の対象になることもある。決して珍しい話ではなく、緊急事態において人権を制限できるように憲法を改正しようとしている政治家の存在からも明らかであるし、ある日を境にクラス内のいじめのターゲットが突然変わるということもよくある(だから子供たちの多くは自分が標的にされないように無関心を決め込み、長いものに巻かれていく)。
だが、世の中の「敵」というものはどうして生まれるのだろうか?敵は初めから敵なのだろうか?ただ単に、差別の意識や、自分に服従しないものは敵とみなすというエゴによって生み出されているのではないか?
そんな私たちの足を引っ張る「重力」から解放されることは可能なのか?
実は我々の身の回りにある社会の闇を華やかなミュージカルに昇華させて極上のエンターテイメントに仕上げている。ただ、上映時間161分は長い……。120分程度にまとめてくれていれば言う事なしだったんだけどなぁ。
Part2が待ち遠しくなること必至なPart1
本作、公開前から各方面で非常に高い評判を聞いていて「観逃せない一本」として期待しておりました。と言うことで公開初日の本日、TOHOシネマズ日本橋にて字幕通常版(有料アップグレード無し。ただし、スクリーンはTCX)を鑑賞。8時50分からの朝一回でしたが、客入りもかなり多めで注目度の高さが見て取れます。
まず本作の解説にもある通り、物語の舞台は「魔法と幻想の国・オズ」。と言うことで『オズの魔法使い』についてある程度の知識がないとその世界観が解らない部分が殆どですが、Part1を観た限り、全く知らなくてもそれなりに楽しめるようには作られていると思います。私自身、過去に関連作を含め何作品か観ていますが、改めて1939年制作ジュディ・ガーランド版の『オズの魔法使』をUNEXTで復習してからの鑑賞となりました。
まず言わずもがなではありますが、エルファバ役のシンシア・エリボの圧倒的な歌唱を観るだけでも本作を「劇場鑑賞する価値」は相当に高いと思います。勿論、アリアナ・グランデのハッピーでチャーム溢れる演技も素晴らしく、そんな二人が掛け合いを始め、ユニゾンからのハモリで盛り上がればもう鳥肌物です。そしてまた、アカデミー賞で受賞した美術賞・衣装デザイン賞も納得。キャラクターやシーンに合わせた「可愛らしさ」や「不気味さ」を見事に表現しつつ、見まがうことなく「オズの世界観」に仕上がっていて裏切りません。
ただ、、、Part1はエルファバが何故「西の悪い魔女」と呼ばれることになったのかを大きく振りかぶって見せるストーリー。そのため、物語の大半は「エルファバに対する人たちのバッド・イメージ」や「正しさの裏にある隠された悪意」を観続けることとなり、観ているこちらもどんどんとバット・バイブスになってしまってしんどい。また、基となる『オズの魔法使い』が児童文学ということもあるせいか、悪意の表現があからさますぎるくらいストレート且つ繰り返しで、さすがに中盤を過ぎると徐々に集中力も削がれてきます。勿論、だからこそいよいよ終盤に待ち構える「立ち回り」から「飛び立つ」までのシークエンス、そしてエルファバの覚醒と決意に「これぞクライマックス!」と爆上げ。そしてすかさず、手のひら返しでPart2が待ち遠しくはなるのですが、全体としては161分がとても長く感じてしまい、個人的にPart1だけを観て「絶賛」とは言えないかな。好みの問題ですのでご容赦ください。
さて、グリンダは如何に「善い魔女」となっていくのか?そもそも、エルファバを「退治」したのはドロシーだし、、Part1のアバンタイトルにおけるシークエンスだって何だか思わせぶりだし、、、って充分ハマっとるやないかい。と言うことで、Part2もやっぱり楽しみ。必ず観たいと思います。
開始早々『えっ?』
全538件中、501~520件目を表示
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