「正義や善意に傷つけられる人もいる」ウィキッド ふたりの魔女 PPさんの映画レビュー(感想・評価)
正義や善意に傷つけられる人もいる
3時間の映画だけれど圧巻のミュージカルと映像美で退屈せずに観ていられた。
けれど華やかで楽しげに歌い踊られるのは差別的な無許容の歌。悪い魔女の死に「悲しむものは誰もいない」。図書館で本を踏みつけて踊る行為。絢爛さの裏で感じさせる違和感や不快感を意図的に組み込んでいるような演出で、だからこそみんな「悪い魔女」を応援する。こういうのが本当の意味での「ポリコレ」なのじゃないかと思った。
みんなが言っているからという理由で正義や善意を正しいものと疑わないことの何と無神経なことなんだろう。そこから一歩踏み出して、正しさを疑いながらもしっかり自分の判断のもとに責任を持って行動していくことの美しさや尊さを考えさせてくれる映画だった。
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