劇場公開日 2025年3月7日

「極上のファンタジーミュージカル」ウィキッド ふたりの魔女 kozukaさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0極上のファンタジーミュージカル

2025年4月24日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

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カワイイ

音楽、美術、映像、ハリウッドの技術の粋を極めた極上のファンタジーミュージカルだ。
たった2千円弱で2時間40分も映像エンタメ体験を過ごせるのだから老若男女が高い満足感を得られるだろう。
各国で上演され続けている名作ミュージカル「ウィキッド」の映画化。2部作の前編で、西の悪い魔女エルファバ(シンシア・エリヴォ)と東の良い魔女グリンダ(アリアナ・グランデ)の出会いを描く。
舞台となるのは動物と人間が共存する国、オズ。生まれた時から緑色の肌を持ち、幼い頃から孤独なエルファバとお嬢様で人気者のグリンダは大学の寮で同じ部屋になる。最初は仲違いをするが次第に心を通わせるようになる。
冒頭のエルファバが妹の付き添いで大学の入学式に来る時のミュージカルシーンがあからさまに差別的であったり、唐突に仲良くなったり別れたりとストーリーや人間描写は正直薄い。そこはあえてファンタジーミュージカルなのでツッコミを入れないのが正しい。
その分最上級の歌と踊り、映像世界に没入すればいい。それも映画の楽しみ方。
とにかく実力派シンシア・エリヴォの歌と踊りは飛び抜けて素晴らしいし、アリアナ・グランデはキュートでコメディシーンもはまっている。
前半は大学内のエピソードでストーリーがあまり動かなくスローテンポだが後半エルファバがエメラルドシティに招かれるあたりからは冒険活劇のように展開し、圧巻はクライマックス。エリヴォが歌い上げる「ディファイング・グラヴィティ」と疾走感あふれる映像で高揚感に包まれる。
前編の最後、後編への期待感を高める演出でここまで感動的な映画はなかったのではないか。歌と映像で感情が高まり涙が出た。

kozuka
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