「大衆向け」ウィキッド ふたりの魔女 amaneさんの映画レビュー(感想・評価)
大衆向け
才能はあるが、緑色の肌と柔軟性を欠くという所謂ハンデを持ったエルファバと、中身も才能もないが愛らしい外見と他人を操る社交性を持つグリンダという対極にある二人の物語。
その他大勢は見た目の良いグリンダをトップとしたヒエラルキーを築き、エルファバは差別される。
権力者は味方の振りをしてエルファバの才能を搾取し、エルファバが自分達の味方にならないと知るや悪者に仕立て上げる。
御伽話の体で、世の中の理不尽さをまざまざと表現している。
冒頭で民衆が楽しそうにエンドレスで歌う「誰にも愛されないで死んでいった」という歌詞が印象的。
赤信号みんなで渡れば怖くないじゃないけど、そんな残酷な事を何の躊躇いもなく楽しそうに歌う群衆が不気味。
子どもはこの映画を見て何を学ぶのだろうか。
「やっぱり人は見た目が10割よね〜」という単純な人ばかりの世の中にならない事を祈るばかり。
ちなみに、この映画、続編があるらしい。
大衆が食いつきそうな人生のテーマを単純に表現し、さらに続編に繋げて収益を上げようとする現代らしい金満主義バリバリの作品!と思いつつ、やっぱり続編も観るのだろうな、きっと。
あと、ミュージカル調の部分も多々あるので、観るなら字幕版で本物の歌声を聴いた方が良いと思われる。
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