ウィキッド ふたりの魔女のレビュー・感想・評価
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劇団四季にはない広大さ
過去に劇団四季で見たことがあったので、映画版も公開前から気になっていました。実際に観て、ミュージカルの規模が大きい印象が強かったです。
舞台では定点からの鑑賞に対し、今回は広大なステージで変化するカメラアングルになっていました。そのため、劇団四季にはない視点で眺めているような感覚が新鮮でした。
エルファバの生い立ちや周りとの違いによる差別で悩む所から、彼女と同じような境遇を経験した身としてはすごく痛感しました。グリンダもそんな彼女と仲を深めていき、ラストではお互いの選択を尊重しているようにも感じました。
挿入歌はどれも印象に残りやすく、冒頭の「No One Mourns the Wicked」で一気に引き込まれたと思えば、「What Is This Feeling?」ではグリンダとエルファバがぶつかり合いながら展開されるなど、幅広いテンポとハイレベルな美声を劇場で聞いているだけでも楽しめました。
一方で、2時間半を超える上映時間だったため、途中から集中するのが大変でした。本作に限らず、長い映画を観ているとどうしても眠くなってしまいます(内容にもよりますが…)。別につまらなかった訳ではありませんが、全部をしっかり観るのは難しいと思うので、眠気がきたら無理せず仮眠を取り、後で調べて振り返るのがよいでしょう。
他には、ドルビーシネマとの相性がよかったです。大学のキャンパスやエメラルドシティがカラフルに描かれており、色彩豊かな絵画を眺めているような美しさでした。立体的な音響も凄く、周りに囲まれているような没入感がありました。
パート2に続きますが、最後はどうなるのか気になります。そのぐらいワクワクに溢れるミュージカル映画になっていました。余談ですが、オズの魔法使いを演じていたのがジェフ・ゴールドブラムなのは驚きました!
映画の良さをフル活用したウィキッドの世界に拍手
大好きなウィキッド。
20代仕事がつらかったときに劇団四季で上演していた時に出会い、ボロボロに泣いて勇気をもらった作品。映画化を知った日から、日本での公開をとても心待ちにしていました!
見終わった瞬間、思わずスタンディングオベーションしたくなるぐらい、最高でした。ブロードウェイ版へのリスペクトが端々にも感じられ、目も耳も幸せなミュージカル映画に仕上がってました!!減点するところがないです!!
今回のパート1は舞台でいう1幕まで。
それを3時間という長さと聞いて、少し間延びしないかなと不安な気持ちもありましたが、見事映画という表現方法の良さをフル活用していました。
特にこの作品は、普通のミュージカル映画では珍しく、歌と演技を別撮りしているわけではなく、実際に演技をしながら歌うという手法を撮っています。これはもう、主演2人のプロ意識とスキルの高さのおかげで、やはり口パクじゃないからこそ、歌唱シーンでの説得力が凄かったです。
特に『Defying Gravity』は、あんな空中に浮いた態勢でなぜ歌えるの!?と驚くと同時に、エルファバの想いと覚悟がビシバシ伝わってきて爆泣きしました。(爆泣きしすぎて、隣に座っていた石井さんに地震かと思ったと言われました笑)
愛情いっぱいに育てられ、野心家で常に人気者のグリンダは、本当の優しさを知らず、肌の色のせいで家族にも疎まれ、孤独だけれど聡明で優しいエルファバは、本当の自分の強さを知りません。
そんな正反対の2人が出会い、お互いを認め合い、成長していく姿はとても感動的だし、共にひとつのことを同じように目指すのではなく、それぞれがそれぞれの形で選んだ選択を尊重し、あなたはその道で幸せになってと背中と押し合う姿は、今世界で求められている姿に思えました。
パート2は1年後かな…待ち遠しい。
ちなみに吹替と字幕両方見ましたが、理解を深めたいなら日本訳がわかりやすい吹替がオススメです。
シンシアとアリアナのありのままの演技を全身で浴びたいなら字幕がオススメです。
ただどちらにせよ、良いシアターで出来ればIMAXで見るのをオススメします!
Star of the Century
No doubt Wicked would not be as strong a film without the presence of Ariana Grande and her superhuman performance. She can't help but steal the film and make it her own 2.5 hour music video. It's as if she were born for the role and the role was manifested for her. Fanatisicsm aside, the story holds up with a series of conscience-driven character arcs in this cynical take of the Wizard of Oz.
ラストシーンに嗚咽
ミュージカルは未鑑賞。
筋書きを知らない状態で鑑賞。
●良かった点
-何と言ってもラストシーン。
実はYouTubeで該当シーンの動画を見ていたが、ここに至るエルファバのドラマを知ってから見るとまったくの別物。圧倒的なエネルギーと開放感たるや。涙が止まらなかった。2部構成にしてDefying Gravityを映画の終わりに持ってきたのは大成功だったと感じる。
-オズの魔法使いとのつながり
冒頭に映るドロシー一行、ピンクの泡に包まれて現れるグリンダ、ネッサローズの魔法の靴、赤ちゃんライオン、エメラルドシティの街並み、黄色いレンガの道、、
家で録画していた映画「オズの魔法使い」も続けて見たので、ニヤリとするシーンが多く楽しめた。
「I'm limited / Unlimited〜」と何度か歌われるシーンが「虹の彼方に」の音の並びになっているのも気づいた時にはグッと来た。
●惜しかった点
エルファバとグリンダが仲を深める過程がもう少し自然な形で描かれたらと思ったが、そこはミュージカルとして割り切って見る必要があるか。
やはり名作のミュージカル
無理な押し付けを感じることがない多様性をテーマにした内容に感じた。全体のテーマがそうだからかもしれない。緑色の肌をしたエルファバ、迫害を受ける動物たち。彼らをうまくストーリーとして組み込んでいる。見栄を張り見た目と評価だけを気にして、嘘の情報に流されマイノリティに無神経でいる姿など滑稽に描かれているグリンダはどこか無自覚な自分たちと一致する部分を感じる。喋る動物がでてくるオズの魔法使いの内容などを上手く組み込んでいる。あと、音楽はやはり良い。アリアナグランデもシンシアエリヴォも圧倒的な歌唱力だった。音楽は映画において、確実に重要な要素になっている。マス化されるためにはより表面的な表現「音楽」と綺麗な「映像」が肝になっているんだろうな。
主演の二人が良い!
長い長い長い長い(まだ終わらない)
161分、長い! しかもPART 1である。
やっと終わった〜と思ったらTo Be Continuedとデカデカ。
やれやれ。
劇場で観ようとしたが、その上映時間が心配で。
あとアリアナ・グランデがニガテ(嫌悪感あり)。
衣装や色彩も華やかでミュージカルパートもこんなにゴージャスなのに、つまらないのは何故?
(『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』にタイプが似ているが、本作は楽しめない。)
テーマだとも思うが、白人至上主義やマウンティング、カースト制度など、
イヤな気持ちにさせられる。
そんな部分はサラサラ進めなければいけないのに、ウダウダ161分もタラタラしているからイヤな気持が解き放たれない。
観客を苦痛から解放しないなんて映画として、なんなんだ。
劇団四季ミュージカル『ウィキッド』は感動したが、
映画版は創り手の情熱が詰まりに詰まって、こちらが根負けしたような感じ。
もっと軽やかに。
(PART2の公開が年末だと思うが、観なくてもいいですよね。)
世界観が好き。
背景が綺麗。ダンスもきれい。衣装もきれい。色がすごくきれいに目立つ。どのシーンを切り取っても配色が素敵すぎる。ファンタジーの世界を見事に再現した、夢かわ大好きな女子はとても刺さる。
歌もすごく多い。ミュージカル好きな人にとってはすごく豪華なミュージカル映画だと思う。
キャラクターが好きになれなかった。
アリアナグランデがなんかすごく女性として癪に障るというか、典型的いじめっ子みたいな感じに見えてしまいなんか好きになれなかった。緑の女性もシュレックをイメージしたのかな、暗い表情をしてばかり前半輝けず、いじめられるのを見るのは辛かった。もっとキラキラしてほしかった。
話も好きになれなかった。
続編があっても見ないと思う。引き込まれる何かが欲しかった。
アリアナグランデをぼろぼろのズタボロにしてキャラ変してくれれば印象が好転するんだけど本人は嫌だろうと思う。
純粋に素晴らしい
後編が楽しみ。
あの有名な『オズの魔法使い』の前日譚を描いた本作は、ブロードウェイで20年以上ロングランを続ける大人気ミュージカル『ウィキッド』を実写化した2部作のうちの前編。
今回は、西の悪い魔女エルファバと、善い魔女グリンダ──この2人の知られざる過去を描いたファンタジー・ミュージカルです。
まず、一番びっくりしたのは映像のクオリティ!
美術や衣装がとにかく綺麗で、ダンスや歌の迫力もすごい。
キャラクターも印象的。グリンダは最初、ちょっと“ウザかわいい”感じで「うーん…」と思ったんですが、アリアナがこの映画にすごく入れ込んでいたのを知っていたので、やっぱり努力家だなって思いました。
そして、個人的に深いなと思ったのが「魔女」という言葉の意味。
昔から、災難が起きると人々は誰かを魔女に仕立て上げて罪をなすりつけ、不安をそらそうとしてきたんですよね。こういうテーマ、イギリスの物語にもよくあります。
ストーリーはまだ前編なので「ここで終わり!?」ってなったけど、後編が本当に楽しみです!
圧巻
ウィキッド誕生の秘密
少し退屈だったが次作への期待は高め
オリジナルの舞台は未鑑賞。だから前知識はほぼない状態での鑑賞。
昔の漫画で、レイプされた後妊娠した女性が、生まれてきた子どもの肌が黒いことを絶望して自殺するって話があった。そりゃ、(ファンタジーとはいえ)緑の赤ちゃんが生まれてきたら驚く。シュレックもピッコロも最初は恐れられていたし、緑の肌はなかなか受け入れがたい。ここらへんは人種差別やルッキズムに対する警鐘なんだろうなと感じる。
始まってすぐのタイトルで「パート1」ってなってるから覚悟はしていたが、あまりにも話が進まなくて驚いた。本来、舞台では休憩入れて3時間くらいで上映する内容を、前後編で5〜6時間の映画にするとなると間延びしてしまうのかもしれない。歌と踊りがいくらすごくても少し退屈に感じてしまった。
それでも後半のほうきが浮き始めるあたりからは、ちょっぴり面白くなってしまったのも事実。最初にウィキッドが死んだことを報告するシーンから始まっているから、次作はどうなっていくのか気になってしまう。
それなりに退屈していたくせに続編が気になってしまうこの不思議。レビューの点数も個人的な印象としてはもっと低くていいかもしれないが、歌と踊りの素晴らしさと次作への期待度で少し加点しておいた。
ハリウッド王道の秀作だったとは
(完全ネタバレですので必ず鑑賞後にお読み下さい!)
(レビューが溜まっていたので短く)
結論から言うと、今作の映画『ウィキッド ふたりの魔女』を大変面白く観ました。
そして今作は、今年のアカデミー賞の関連作品の中では1番ハリウッド的な王道作品だったと個人的には思われました。
豪華な舞台美術、大人数の美しい衣裳とミュージカルダンスシーン、物語も意外性ある価値の転倒もあり、最後まで楽しく今作を面白く観ました。
中でも、生まれながらにして緑の肌を持ち幼少期から差別的に扱われて来た主人公・エルファバ(シンシア・エリボさん)と、無邪気で直線的なグリンダ(アリアナ・グランデさん)との、対照的な人物像と関係性は、王道の中に分厚さがあったと思われます。
特にグリンダを演じたアリアナ・グランデさんのリズミカルな演技と歌声は、図抜けて圧巻だったと思われました。
今作は全体の前編に当たるようで、続編の後編も見ないと物語の全体の評価はまだできませんが、今作の前編だけでも、満足度の高い作品になっていると、僭越思われました。
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