「全編アオハル!」矢野くんの普通の日々 おじゃるさんの映画レビュー(感想・評価)
全編アオハル!
楽しそうな予告に惹かれてちょっとだけ気になっていた本作。公開初日の高評価に釣られて鑑賞してきました。この高評価は主演のイケメンくんの熱烈なファンに支えられているのかと思いきや、公開2日目の昼間の上映回にも関わらず、観客は10人未満で全員中高年!みなさん、キュンを補充しに来たんでしょうね。
ストーリーは、母を事後で亡くして以来、何かと心配が過ぎるようになった女子高生・清子が、同じクラスで隣席の眼帯イケメン矢野君が毎朝ケガをしてくるのが気になり、手当てをするうち矢野君の悩みを知り、寄り添いながら惹かれていくが、矢野君はある理由から眼帯を外すことができず、人と距離をとっており、そんな二人のままならぬ恋の行方を描くというもの。
予想どおり期待どおり、ほぼ全編アオハル!これに尽きます。最初から最後まで全てがキラキラしています。そして、主人公を取り巻く同級生たち全員が優しくて、いい子しか出てこないから気持ちよく観ていられます。
もちろん恋のライバルは存在するものの、変な駆け引きはなく、あくまでシンプル&ストレート。それゆえ、全員の恋愛を応援したくなります。中でも清子の親友の泉がイチオシ!羽柴クン、気づいてやってよー!
ベタな展開とベタな演出と物足りない演技に、観ているこちらがちょっと恥ずかしくなるシーンが多いですが、そのうち慣れてきます。コミックが原作ということで、実写化するとまあこうなるよねって感じで納得です。
ただ、ストーリーにはもう一つ盛り上がりが欲しかったです。矢野くんの眼帯の理由も悪くはないけど、インパクトは弱いです。まあ、タイトル通り”普通の日々”を描いているという感じでした。
主演は八木勇征くんで、きれいな顔立ちすぎて、いくらなんでも”ぼっち設定”に無理があります。ヒロインは映画初出演の池端杏慈さんで、演技はまだまだという感じはしますが、その初々しさは尊いです。脇を固めるのは、中村海人くん、白宮みずほさん、新沼凛空さん、筒井あやめさん、伊藤圭吾くんら。