「個人的には神作品。ただ、批判も分かる。が、それでも見るべき圧巻の作品」劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来 はくあさんの映画レビュー(感想・評価)
個人的には神作品。ただ、批判も分かる。が、それでも見るべき圧巻の作品
原作、アニメ履修済です。
大前提として、1つ。
鬼滅の刃無限城編は、原作はともかくアニメ未視聴者は、見るのをオススメしません。これはあくまでアニメの続きであり、鬼滅の刃では起承転結の結。ラスボス前ダンジョン攻略戦です。それなのに話題だからといってアニメも劇場版も原作も知らないまま見ても意味がない。時間の無駄です。まずは、それを知ってから映画館へ向かってもらいたいです。
では、以下内容について。
先ず、作画、演出。これがほんとうに凄いです。開始1分画面端の雪が舞い落ちる描写だけで一気に没入感に浸ります。無限城の作画演出は圧巻の一言。やりすぎじゃね? と、なるのも分かりますが、映画を意識した迫力、臨場感ある背景、演出だなと感じました。
ストーリーについては確かに回想が長く、テンポが途切れがちではあります。ただ、これは鬼滅の刃の重要なテーマとして仕方ないと思います。
回想が多いのも「鬼は悲しい生き物」「人間だった頃の大切な人との絆、別れ、贖罪」を描いてると思うので。その為には、お父さんの願いも、師範との出会いと学びも、恋雪ちゃんとの甘酸っぱい恋と守り続ける覚悟。そして奪われた理不尽へのどうしようもない怒り。これら全て欠けてはならない要素です。回想が長くなるのは当然だと思います。ここでもお手玉を投げる様子等で、然りげ無くオリジナル補完されており、原作を知ってても尚楽しめる要素もありますし、声優の演技力、作画の美麗さでしっかり泣かせてきます。
退屈さを感じさせるとしたら恐らく淡々とモノローグを語っていくからでしょうか。
ですが、これは、鬼が人間だった頃の自分を、俯瞰的に他人事として見ているからこうなってるのかな。と、思いました。だからこそ後半の自身への怒りや絶望、そして再会の流れでの感情の演出が際立って、原作より泣きまくっちゃうんだなーと。
また、起承転結と言われる方いますが、これ、前提として書いた通り、鬼滅の刃では最終章に当たるところですよ。ラスボス一歩手前のダンジョンとそのボス攻略戦です。ほぼ結に向かって、戦闘に次ぐ戦闘を繰り広げてるんです。
そこに、鬼滅の刃のテーマとして鬼の回想と贖罪、ヒノカミ神楽について、キャラの関係性、因縁、そして鬼殺隊の決死の攻防、覚悟。これらをドラマにして深みを与えてるんです。特に一章は鬼3名。回想がなければその分ドラマは薄まってしまうと、私は思います。
戦闘でいうと、猗窩座戦での戦闘シーンも凄かったです。義勇さんがずっと戦ってて、炭治郎が隙を見て打ち込む。柱の強さを再認識すると共に、その後の透き通る世界の炭治郎のシーンヤバかったですね。
猗窩座を相手にする絶望感半端なかったですし、活躍する2人の食らいつきようも凄くワクワクドキドキハラハラでした。
それにこの辺りの戦闘や回想を、下手に大幅オリジナル演出で改変をしてしまうと、他のシーンが大幅にカットされてしまうと思いました。
善逸と獪岳、しのぶさんと童磨。この2つの戦闘も一章での重要な場面だと思います。どれもほぼ削らずにいてくれたのは嬉しかったです。
善逸と獪岳については、動きが生まれただけでなく、鍔迫り合いや壱の型を何度も出しては止められるといった苦戦している様子ががっつり分かりやすく伝わってきたので、原作より獪岳が強いキャラに見えてワクワクハラハラしました。獪岳の怯えや生への執着、言動一つ一つへの感情が声優さんの演技や絵一つ一つで伝わってきたのも良かったです。善逸とじいちゃんのシーンもがっつり泣きました。
しのぶさんと童磨に関してはまさに圧巻です。ここまで絶望を感じられるとは思ってなかったです。猗窩座とは違って虚しさの残る絶望感でした。
童磨のキャラが声優さんの演技でより空々しく軽くて、得体のしれなさを感じましたし、しのぶさんのずっと怒ってる様子と、絶望の演技力が素晴らしかったです。またしのぶさんの呼吸のエフェクトが確実に殺りにいってて、殺意と怒りに満ち溢れてました。
他にも、村田さんのうっっすい水車や、他モブの戦闘、おばみつの手を取り合うシーン、村田さんと愈史郎のどこか気の抜けたやり取り、実弥の怒りと悲しみ、隠や産屋敷の必死な無惨探し等々。原作を変えずにオリジナル補完をしていく。TVシリーズと同じような構成で、原作へのリスペクトを感じました。
開始1分の親方様で泣き、しのぶさんの訃報で泣き、善逸で泣き、猗窩座のシーンはずっと泣き、感情が溢れてたまらなかったです。
回想の長さや上映時間の長さは確かに他の方々は気にするだろうなーと思いますが、それはそれと割り切って、素直に楽しむのが一番かと思います。
ジジ様
コメントありがとうございます!
いやほんまに感情ジェットコースターすぎてヤバかったです。
はい、善逸最推しなんです。禰󠄀豆子ちゃんの箱を守るシーンから一気に沼りました笑
師匠や兄弟子との思い出を振り返るシーンや、三途の川シーンは号泣でしたね! 原作より苦戦してる様子や、怒りやるせなさの演技も最高でした!
2回目楽しんでってください! まだまだ暑いのでお身体ご自愛くださいませー
吾妻様
「分かってないなぁ」という風に捉えさせてしまってすみません。そのつもりは全くございませんでした。
ただ、炭治郎が闇堕ちしなかったのは「守る者=禰󠄀豆子がいたからで、禰󠄀豆子がいなかったら闇堕ち或いは修羅になってたかもなぁ」と感じたので、比べるのは違うよなぁと個人的に感じたことを述べただけでした。
回想についてダレるのも、テンポ悪いって感じるのも分かります。私としてもそこに気になりましたし特に後半は、「場面よく途切れるなぁ」って頭の片隅で思ってましたし。
ただ、「回想を要らない」という意見に対して、少しだけ。
鬼滅の刃のテーマ上、鬼へのバッググラウンドを原作ではしっかり描いています。これを、原作の良さとして捉えられていないのであれば「原作の悪いところ」として批判しているので理解もできます。
ただ、「原作ではよかったけど、映画は要らないでしょ」っていうのであれば、そこはちょっと矛盾してるなぁと思いました。
と、いうのも「原作で知ってるし、映画では要らない」と捉えてしまったからです。でも、原作未読者だって映画館にいますから、先を知らない人にとって不親切なことはできないよなぁと感じました。
吾妻様が、鬼滅の刃は好きやけど「原作の鬼のバッググラウンド、同情を誘う演出はそもそも嫌いな要素」なら、批評されるのも仕方ないなぁと思います。
好き嫌いは誰でもありますからね。ただ、レビューやコメント欄からはどちらか読み取れなかったのでちょっと気になりました。すみません。
私としては、好き嫌いな要素も人それぞれ、駄目なところは指摘されるべきだと感じますが、矛盾した内容には反論しちゃう面倒な性格なんです。反省致します。
こちら側にコメントをされていたので、こちらも返答致します。あなたが鬼滅の刃が好きなのはこの文量と熱量をみてもわかります。
ですが、捉え方は人それぞれです。
あなたの好きな映画を批判されたからといって
、こちらのコメント欄に「分かってないなぁ」的なコメントを書くのはお辞めください。
まず初めに原作を全て読んだ上で鬼側の回想は要らない!とこちらははっきり申し上げております。ネット上ではこの映画は賛否両論で否の部分の多くは回想シーンの多さとダルさです。
アニメならこのシーンが気に食わないなら飛ばせば良いのですが、映画館でコレをやられると逃げられません。実際私が鑑賞した際もエンディングに入る前に離席をする人が多数見受けられました。問題の回想シーンでは欠伸をする人や溜息する人も居て、同じ様な感想を持ってる人も少なからず居たんだなぁと思っております。
私個人としては鬼滅の刃嫌いじゃないです。最終掲載時のジャンプも大切に保管してあります。だからこそ期待を裏切られたと思い、正直にレビューをしたまでですので悪しからず。
私個人の考えでは色々な意見があっていいと思っております。ですので絶賛するなら好きにしてください。私も本当に面白いと思ったら褒めますし、ここが気になって駄目だったと思ったなら正直に言います。では駄文失礼致しました。
はくあさん!
コメントありがとうございます!
まさに感情のジェットコースターでしたね😊没入感半端ないですよね!回想シーン多めなのも原作に忠実だからですもんね!はくあさんは善逸推しなのですね☺️
善逸と獪岳の戦闘もカッコよかったし、善逸と師匠のおじいちゃんとのやりとりは号泣でしたねー😭
明日2回目の鑑賞行ってきます!
チャキオさん
丁寧なコメントをありがとうございます。
厳しい意見と受け取られてしまったら申し訳ございません。
ただ、他のレビューやコメントを見ていると「見たことがないけど行ってみて、後悔した」という方が多かったり「ストーリーの起承転結がない」という方が多かったりしていて、原作やアニメを知る者からすれば「せめてアニメを見てからじゃなきゃ勿体ないでー」と思ってしまったので、前提条件として提示してみました。
鬼滅の刃は、テーマや世界観、また台詞回し等が、割と独特なので、合う合わないもありますからぜひアニメを見てから判断してほしいという気持ちもあります。今回は、レビューにも記載の通り、「最終決戦の話を、先に見てもつまらんやろ?」と、言いたかったのが大きいですが笑
なので、もしまた見ていただけるのであればアニメを視聴した後に行かれるのをオススメします。
はくあさんへ。
とても解かりやすい丁寧な説明・コメントありがとうございます。そして、はくあさんの「鬼滅」対する熱い思いも十分に感じました。
私は、映画を鑑賞する前に、敢えて、意識的にあまり情報を入れないようにしています(今回は、突然、空いた時間に合う映画が、たまたま「鬼滅」だったという、ファンの方からは怒られそうな、何とも受け身的な鑑賞なのですが・・・・・。)。
それは、変な先入観や意識づけみたいなことを避け、まっ白な、素の状態でその作品を感じてみたいと思っているからなんですね。ただ、当然ですけど、そのことに後悔してしまうこともあります。今回の「鬼滅」が良い例ですね。原作・前作などでこれまでの経過を知っていれば、本作への印象も大きく変わったと思います。壮大なストーリーの旅路の道程を理解するには、やはり、始発電車に乗らないと、って感じです。
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