「【現代アメリカの人種・ジェンダー問題を、4人の黒人トランスジェンダー女性が熱く語るドキュメンタリー。但し彼女達が言っていた”命がけの仕事”という言葉と、エンドロールに流れるテロップは重い。】」ココモ・シティ NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【現代アメリカの人種・ジェンダー問題を、4人の黒人トランスジェンダー女性が熱く語るドキュメンタリー。但し彼女達が言っていた”命がけの仕事”という言葉と、エンドロールに流れるテロップは重い。】
■アトランタとニューヨークでセックスワーカーとして働く4人のトランスジェンダーの黒人女性、リーナ、ドミニク、ダニエラ、そしてココ。
彼女たちは現代アメリカに根強く残るトランスジェンダーに対する差別と偏見、急激に増加しているヘイトクライムのなかで明るく、時に言葉を詰まらせながら、インタビューに応じ、自らが置かれている状況を赤裸々に語っていく。
◆感想
・4人とも、言葉の端々に何故にセックスワーカーとして働くかを語る。それは、彼女達が偏見故に、普通の仕事には付けない事と、相矛盾するが、彼女達がそれを望んでいる事が分かるのである。
・それにしても、彼女達が語る、彼女達を一番嫌うのが、黒人女性だという言葉には少し驚くが、話を聞いていると納得である。
社会的弱者である黒人女性が、更に弱者であるトランスジェンダーの黒人女性を嫌う構造的な問題。
<それにしても、ラストのテロップは衝撃的である。それは、このドキュメンタリー映画で自らの生き方に対して、誇りを持っている事に対する、最悪の現実だからである。
又、今作で登場する黒人男性の半分は、トンデモナイ阿呆である事も併せて記す。>
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