劇場公開日 2025年3月15日

「逃走が闘争?」逃走 りあのさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0逃走が闘争?

2025年5月3日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

知的

難しい

49年におよぶ逃亡生活の末に病死した東アジア反日武装戦線の元メンバー・桐島聡を描いた作品。
1970年代の日本で、東アジア反日武装戦線・さそりのメンバー・桐島聡は、企業爆破殺人事件の実行犯として重要指名手配された。その後、逃亡の日々を過ごし、いつ逮捕されるかわからない緊張感のなかで日雇い仕事を転々とし、内田洋という偽名で神奈川県藤沢市の工務店に住み込みで働いていた。ブルースやロックを好み、近所のライブバーに通う一方で、かつての仲間たちの姿を思い浮かべては日本社会についての不満、逃走が戦いだという認識で過ごしていた。2024年1月、70歳となった彼は末期がんと診断され、病院のベッドで余命1週間と医師から告げられた。そしてついに、自分が桐島聡だと言い、その4日後に亡くなった、という事実に基づく話。

狼、第一の牙、さそり、と3つもグループが有ったことを知れた。
人が死んだことについては反省してたんだとわかった。
その理由が、爆薬の量の計算ミスであり、人が死ぬことは想定外だった事もわかった。
逃げることが戦う事との認識だったとは、そんな事を思っていたのだとわかったが、個人的には、違うんじゃないか、と思った。
青年時代の桐島役の杉田雷麟は長髪の時の桐島聡によく似ていた。桐島の恋人の女性役の中村映里子は魅力的だった。
桐島とともに逃亡したが、先に逮捕された宇賀神寿一は刑期を全うし、罪を償って著書も発行したりしてるが、ほぼ最後まで逃げ切った桐島聡とどちらが幸せな人生だったのだろう。
ふと、小野田寛郎さんを思い出した。

りあの