「作り込まれたお話をしっかり映像化」アイミタガイ よしてさんの映画レビュー(感想・評価)
作り込まれたお話をしっかり映像化
ジャンル的にはあまり好みのタイプの映画ではないです。
しかし、登場人物やエピソードがやたらと多く、とっ散らかった印象の前半を見事に一つの結末に丁寧に結びつける作劇は見事ですし、それをしっかり押し付けがましくなく映像化したのは評価せざるを得ません。
黒木華さんや藤間爽子さん、中村蒼さんも各キャラクターを魅力的に演じきっていたと思います。
加えて脇を固める役者陣の素晴らしさ。
「90歳、何がめでたい」に続いて草笛光子さんの品のある存在感。田口トモロヲさんと西田尚美さんの夫婦役もお二方を若い頃から知る身としては、非常に感慨深く拝見しました。画面に出てくるだけで視線を釘付けにする安藤玉恵さんも良かったです。
ただ一つ注文をつけるなら、映像全般に季節感や時間帯感(?)に違和感がありました。「こんな明るい時間に会社員が帰宅するの?」とか「宝石屋行くには暗すぎるだろ」とか「寒い時期のはずだけど薄着だよね?」とか。気にしすぎですかね?
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