「素直に感動できる良作」アイミタガイ アベちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)
素直に感動できる良作
エンディングで往年の名曲 荒木一郎の「夜明けのマイウェイ」を黒木華が伸びやかに歌っていた。悲しみを乗り越えて前向きに生きていくその歌詞がこの映画にぴったりハマっていました。
アイミタガイ、、。誰かを想ってしたことは巡り巡って見知らぬ誰かをも救う。
それをこの映画では小さな奇跡の連鎖で表現していく。叶海がイジメにあっていた梓を連れ去りたどり着いた先の古い一軒家から流れてきたピアノの音色が時を超えて甦ったり、梓のひょんな一言が叶海と父を(最後に)会わせることに繋がり、その裏に澄人の小さな優しさが絡んでいたり、そして何より叶海がひそかに続けていた児童養護施設との交流をしていたこと知りそこを訪ねた両親がトイレ内に掲げられている叶海が撮った写真を見つめるシーンと叶海の保険金を「叶海が生きていれば無かったお金であり、それを食っていきたくはない。施設の為に使って欲しい」と施設長に差し出すシーンは特に涙を抑えることができませんでした。
「叶海(かなみ)」という名は直ぐには読めなかったが、海のような大きな愛情を持ち夢を叶える人生を送ってもらいたいと思い両親が名付けたのだろう。思いは梓をはじめ多くの人々に繋がりいつまでも心の中で生き続けるでしょう。
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