劇場公開日 2024年11月1日

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アイミタガイのレビュー・感想・評価

全293件中、1~20件目を表示

4.0死者と背中

2024年11月4日
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鑑賞方法:映画館

 予告やチラシから「これは、絶対いい話に違いない!」と思うと同時に、強引に感動させられるのはイヤだな…という警戒心も。けれども、いざ蓋を開けてみたら、なんとも塩梅よい。ちょうど良い加減で、観る人の背中を押してくれる良作だった。
 まず、おお!と思ったのは、大好きな俳優さんたち(名バイプレイヤーと呼ばれる人たち)が次々に登場すること。「あの俳優さん出てくると、(悪人が善人か)どっちかなーってハラハラするけれど、今回は大丈夫だったね」と、同伴者とほくほく振り返ることができた。もし、「いつもヤな役ばっかりやってるよな」と思う俳優さんがいるならば、ぜひ本作で新たな面を見つけてほしい。個人的にいちばん嬉しかったのは、「Cloud」でぶっ飛んでた吉岡睦雄さん演じる車谷さん。ちなみに同伴者は、「ラストマイル」で翻弄されまくっていた安藤玉恵さん!とのことだった。
 友人の・家族の死を受け入れ、新たな一歩を踏み出すまでに、様々な人の「ちょっとした」言動が絡み合い、大きなうねりとなっていく本作。急逝された佐々部清監督さんが脚本に名を連ねていることからも、本作は死にまつわる物語といえる。佐々部さんの思いが若手に受け継がれ、みずみずしい物語が生まれた。死はつめたく悲しいだけのものではなく、あたたかく広がり、人と人を繋げていくものであると素直に思えた。それから、これまで地名しか知らなかった桑名の町並みも魅力的で、佐々部監督の「六月燈の三姉妹」が思い出された。古びた家が連なり、川が流れ、あちらとこちらを繋ぐ橋がある。初めてなのに、懐かしい感じがして、物語とよく馴染んでいた。
 なんてことないやり取り、思い付きの行動が、ちいさな偶然と結びつき、誰かの人生の背中を押すかもしれない。そう思うと、ちょっと背筋が伸びる。本作は、そんな「背中」にまつわる物語でもあった。
 あれこれシーンを思い返すほどに、自然に顔がほころぶ。そのまま少し顔を上げ、背中をピンと伸ばして歩きたくなる。時には誰かと手をつなぎ、時には一人でスキップなんかして。

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cma

4.0「情けは人の為ならず」と「ペイ・フォワード 可能の王国」

2024年11月12日
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鑑賞方法:試写会

泣ける

幸せ

「相見互い」の語義は広辞苑によると「同じ境遇や身分の者は互いに同情し合い助け合うべきであるということ」だそう。映画の原作である中條ていによる同名の連作短編集は未読ながら、映画「アイミタガイ」の趣旨は本来の語義通りではなく、むしろ「情けは人の為ならず」に近いと感じた。他人へのちょっとした親切、手助け、心遣いとったものが、めぐりめぐっていつか自分に還ってくる。これに近い趣旨でハリウッド映画でも「ペイ・フォワード 可能の王国」(2000年)があったが、あちらは子供が始めた小さな善行が大きな社会運動になっていくといういかにもアメリカらしい派手な感動ストーリーだった。

一方こちらの邦画は、ごくごくささやかな他者への思いやりだとか、ちょっとした勇気で人を助けたことが、わずかではあるが関わった人々の心を温かくする、コミュニティーを良い雰囲気にするといった、いかにも日本的な情緒を感じさせるエピソードに、大切な人をなくした喪失感とそこからの再生をからめた切なくも愛らしい珠玉作になっている。派手さはないもののよく練られたシナリオだと思ったら、市井昌秀監督(「箱入り息子の恋」「台風家族」)が脚本の骨組みをつくり、佐々部清監督(「チルソクの夏」「半落ち」)が企画を温めていたが2020年に他界、最終的に監督を務めることになった草野翔吾が脚本にも名を連ねている。この映画の製作自体にも多くの人々の思いがバトンのように託されて実現に至ったバックストーリーがあるようで感慨深い。

相見互いであれ、情けは人の為ならずであれ、昔から受け継がれてきた美しい心のありようが、この映画を通してまた多くの人に広がっていくと素敵だなと思う。

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高森 郁哉

4.0スマホ📱あればこそ

2025年5月20日
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りか

4.5夜明けのマイウェイ

2025年5月9日
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泣ける

幸せ

癒される

子供のころ、この歌をよく口ずさんでいた。
当時のドラマの主題歌だった。

時代が流れて、この映画のエンドロールでこの歌が流れてきた。
当時は歌い上げる感じだったが、今回は黒木華が友人に聞かせるような優しい感じで。
映画の中の名シーンが次から次へ思い出されて、涙がとまらない。

親しい人を亡くした経験は、みんなあると思います。
その辛さを乗り換えた時、この歌を聴きましょう。歌いましょう。
いっぱい泣いたら、歩き始めれます。

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takichi

0.5相見違いな相見互い

2025年5月4日
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けなしてますのでスルーしてください。世評がいいのでいいづらいのですが個人的にはへどがでる映画でした。登場人物がみんな善良で何らかの悲しみを背負っていることと、登場人物が相関してくる展開に嘘くささを感じました。なんで日本映画ってどいつもこいつもかわいそうでございますエクスキューズをならべてよろこんでるんだろうな、と思いました。
製作のこころざしに罪はないでしょうし、がんらい非難するような映画じゃないのもわかります。悪人がいなきゃだめとも、毒がなきゃだめとも思いませんし、バラバラだった群像が重なってくることや、お涙頂戴じたいに罪はないとも思います。が、世界も人も出来事も生活水準もロケーションも単純すぎるし、とってつけたような死亡フラグと遺されたキャラクターたちがしんみりと哀愁な人生論を展開するのが恥ずかしくて見ていられませんでした。

しかし、このような善良とか悲哀とか、製作動機の誠実な映画というのは、プロダクトそのものが悪評にたいする防護壁をもってしまうのです。
日本映画によくある現象・マーケティングなので再三言うのですが心のこもった演技とか魂を注いだ企画とかそういう装幀はつまんなくても冷評されないわけです。だって心のこもった演技や魂を注いだ企画をけなすなんて不人情じゃないですか。キャストスタッフさんたちの頑張りを貶めるなんてひどいじゃないですか。当初監督予定者が急逝されていることもあり、つないだバトンというタイトルの弔い訴求記事も見ました。そんなハートフルなプロダクトを冷罵するやつは人間じゃねえわ・・・。というわけで日本映画は製作現場込みでアピールをはかるアマチュア精神によって、作り手と観衆が一体化し、ほんわかとした優しい世界の映画評を勝ち取るわけです。
この映画アイミタガイはまさにそんな優しさマーケティングの見本みたいなプロダクトでfilmarks4.0、映画コム4.1、他サイトも軒並み高得点でした。

また、ここの草笛光子さんはとってつけたような銃後戦争キャラクターだったし、演出がぎこちないから他の出演作に比べてうまくもなかったです。草笛光子さんがレジェンダリーな俳優であることやご高齢にもかかわらず元気で美しいことに異論はありません。が、レジェンドをクオリティの免罪符にしている気配がありました。
それから小倉さん(草笛光子さんの役名)の住居はAVにも流用されてます風な家屋で安藤玉恵さんが学校みたいな雑巾がけをするのが超違和感でした。映画は全体として実生活感皆無でした。
なんかいろいろ非現実的なのに、なにしろ強引に泣かす装置としてのアイミタガイへもっていきたいというドラマ展開と丁寧な暮らしキャラ達が嘘くさすぎて、ずっと恥ずかしかったです。なにがアイミタガイだよ。しゃきっとしろよしゃきっと。見てるあいだじゅうあちこち掻きまくって血ぃ出ちまったわ。です。
全員しっかりした俳優さんなのは知っていますが、魅力なかったと思います。映画も演技もぜんぜんでした。あとセリフききとりにくいです。真心アピールではなく基準値満たした映画制作であってほしいと思います。なんかやなことがあったから映画にあたってるわけではなく率直な感想です。

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津次郎

4.0いい作品。

2025年5月4日
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心がけ一つで周りの人たちを慰めることも癒すこともできる。

おたがいさまは見返りを求めないからこそ成り立つ。

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大粒 まろん

3.0想いのつながり

2025年3月30日
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鑑賞方法:映画館
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ムービー好き

3.5純粋に「いいお話」

2025年3月30日
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鑑賞方法:映画館

人と人の縁はどこでどう繋がっているのかは分からないが、自分で気付かずとも多くの人との関連性の中で皆生きている。そんな当たり前だけど、分断を煽られるような社会で生活しているとつい忘れてしまいそうになることを思い出させてくれる。

寒くなってきた昨今、気持ちだけでもホッコリしたい方にはお勧めの、素直に流れてくる涙を劇場の暗闇の中で何度も拭う、ハートウォーミングな作品だ。

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Tofu

1.0自分の中に残る物がある映画かと聞かれたら

2025年3月28日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

想像していたとおり、黒木華さんに華を持たせるための映画と感じました。

そして、観客を泣かせるための映画。泣いたけど。

悪い映画じゃないですよ。
でも、自分の中に残る物がある映画かと聞かれたら、私の中には残らないとは思います。
今をただ通り過ぎる映画って感じですね。

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ねこたま

3.5普通の映画だったのが残念

2025年3月2日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

幸せ

監督が草野翔吾。初めて作品を見たけど、前半はとても素晴らしく、映画らしい映画の香りのする映画で、これは!っと思ったけど、後半になるにつれ、普通の映画になってしまった。

ストーリーがありえないほど繋がっていることをとやかく言うつもりはないし、ストーリーはご都合主義でも構わないのだけど、映画としての力がそのストーリーを通して喚起されていたなら、ご都合主義のストーリーでも正解のストーリーだったと思うけど、ただ単に普通の映画だったのが残念。

色々と、役者がいいとか、あれこれいいとこを上げることはできるけど、同じような感じの映画を過去に見てきたものにとっては、過去作を超えるかそれと同等のものでなくては納得できない。

まあ普通の映画だった。

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mac-in

4.0黒木華

2025年2月8日
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鑑賞方法:映画館

黒木華の演技力
見覚えのある列車 風景 良かった

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シゲゾ〜

4.5じんわりしました

2025年2月1日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

楽しい

幸せ

黒木華と中村蒼、すごくよかった。
人はつながっていて互いに支えあっていて…とじんわり。
涙がほろりと出ました。

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hisita

4.5佐々部清監督のお名前

2025年1月13日
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鑑賞方法:映画館

昨年末、桑名市に遊びに行き半日ブラブラしてました。その時、至るところにこの作品のポスターとか、ロケ地の案内があって頭にはインプットされていたんですが、その時は佐々部清監督が絡んでいるとは知らず、観に行きませんでした。

先日、本当に偶然にこの作品のチラシを手にして目を疑いました。佐々部監督が脚本だ。早速観に行きました。

わたしは佐々部監督の大ファンです。人間の描き方がとにかく優しい方だと思います。人間が本来持っている優しさ、心の豊かを描いて、時には泣いてしまうこともありますが、必ず温かい気持ちにさせてくれる作品ばかりでした。

急逝は本当に驚きました。どこかのホテルで新作の準備中に急死とのこと、時期的にこの作品の打ち合わせだったのかもと考えるに至ってます。

アイミタガイと言えば、今作の監督3名のバトンなども当てはまるんじゃないんですか。とっても良い作品でした。やっぱり、人間と人間はどこかで繋がっていて、助け合っているんですよ。こうした、言葉で説明できない、今流行りのエビデンスなんて全くでて来ないような、偶然というか不思議な出来事は実際にあるんだと思います。一生懸命に生きていれば、必ず起きる出来事ばかりでした。

トモロヲさんと西田さんと黒木さんが出会う歩道橋(?)のシーン、泣けてきました。

黒木華さん、これまで余り好きではなかったんですが見直しました。藤間さんと白鳥玉季ちゃん似てますよね?どちらが先に決まってたんだろうと考えてました。中村さんはやっぱり佐々部さん繋がりですか。中々の不器用さでいい感じでした。草笛光子さん貫禄、風吹ジュンさんも負けてません。豪華に揃ったなと思います。升さんもやはりこの設定では欠かせません。

映画を先に見ていたら必ず桑名でロケ地巡りしましたね。残念です。

見事な群像劇でした。大満足です。

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ウルスアベイユ

4.5アイミタガイ。それは善意で結ばれる、人と人との輪

2025年1月2日
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琥珀糖

5.0良かった! ラストにかけて引き込まれていった 自然と涙が出てしまった

2024年12月29日
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鑑賞方法:映画館

良かった!
ラストにかけて引き込まれていった
自然と涙が出てしまった

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あすきち

5.0予定調和の美しさを・・・

2024年12月12日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

幸せ

入念に計算されたシナリオを最後の最後に調和させ、しかも見事にジワリと人の心を揺さぶる‥そんな映画が作れたらさぞかし痛快だろう思うところであるが、しかしまさにこの映画はそんな映画なのである。

さらにはそれぞれの登場人物の善人さ加減がやばいほど無条件に善人をしていて、その善人たちだけで構成された物語の中で、この物語で唯一印影を以って描かれている黒木華の役どころの奥行き感が、実にいい。

輪郭を持たない絵画においては、描かれた物体の後ろに手が回るかのように描かれねばならないと論じたレオナルドのデッサンのように繊細で儚く、それでいてしっかりと存在感を以って描かれている黒木華の役どころの奥行き感が、とてもスフマートしていて美しいのである。この黒木華の役どころの美しさはこの映画の最大の醍醐味である。これほど安心感のある物語と映像に心から身体と心を預ける事出来る二時間は誰にとっても幸せの二時間であること請け合いである。是非残り少ない上映ではあるでしょうがそこに費やす時間はあなたにとって決して無駄な時間ではないことを保証します。

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mark108hello

5.0相身互い

2024年12月10日
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鑑賞方法:映画館

アイミタガイ=相身互い 文字通りとても優しい映画です。黒木華さんは「日日是好日」でもそうでしたが何か人を落ち着かせる効用を持っているのでは🤔     黒木華さん綾瀬はるかさん長澤まさみさん  最近の三人の出演作品から彼女達自身の死生観というか社会への関わり方などが何と無く透けて見えます。

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麻婆春雨と担々麺 大盛

5.0安心して観れます

2024年12月8日
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鑑賞方法:映画館

良い人しか出て来ません。観るものの心に一点の影を落とすこともなくラストに近づくにつれ「あ〜なるほど」と感嘆させ最後に胸にストンと落ちてスッキリとした気持ちでエンドロールを観られます情景も美しく演者の方も素晴らしい。
優しい映画は良いですね

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inch

3.5小説ならいいけど、、、

2024年12月3日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

幸せ

全体的にとても美しい映画でした。
役者の方達は素晴らしい演技で誰一人として空気感やリズムを崩す感じはなく自然で良かったです。
ただ、評価の割には普通だったかなーと、、、
盛り上がりがどこだったのかなーと言う印象ですかね。小説なら最後のピースがハマって全体的に良い空気感で、終わった後もジーンとするのかなーと思うのですが映像化すると物足りないと思います。
少しずつ皆が影響し合って支え合う形になる、ちょっと題材としてもありきたりかなーと思ってしまいました。評価が高く期待度が強い中で観た為かもしれませんが印象には残らない映画でした。

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ちょんこ

5.0映像が素敵でした。

2024年12月2日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

幸せ

桑名育ちの私にとって、あぁこの場所とか、寂れた桑栄メイトとか、たまらなく良かったです。

知らないうちに涙が頬をつたう良いストーリーでした。

桑名人なら☆10でしょう。

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風になりたいパパ
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