劇場公開日 2024年11月1日

アイミタガイのレビュー・感想・評価

全255件中、1~20件目を表示

4.0死者と背中

2024年11月4日
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鑑賞方法:映画館

 予告やチラシから「これは、絶対いい話に違いない!」と思うと同時に、強引に感動させられるのはイヤだな…という警戒心も。けれども、いざ蓋を開けてみたら、なんとも塩梅よい。ちょうど良い加減で、観る人の背中を押してくれる良作だった。
 まず、おお!と思ったのは、大好きな俳優さんたち(名バイプレイヤーと呼ばれる人たち)が次々に登場すること。「あの俳優さん出てくると、(悪人が善人か)どっちかなーってハラハラするけれど、今回は大丈夫だったね」と、同伴者とほくほく振り返ることができた。もし、「いつもヤな役ばっかりやってるよな」と思う俳優さんがいるならば、ぜひ本作で新たな面を見つけてほしい。個人的にいちばん嬉しかったのは、「Cloud」でぶっ飛んでた吉岡睦雄さん演じる車谷さん。ちなみに同伴者は、「ラストマイル」で翻弄されまくっていた安藤玉恵さん!とのことだった。
 友人の・家族の死を受け入れ、新たな一歩を踏み出すまでに、様々な人の「ちょっとした」言動が絡み合い、大きなうねりとなっていく本作。急逝された佐々部清監督さんが脚本に名を連ねていることからも、本作は死にまつわる物語といえる。佐々部さんの思いが若手に受け継がれ、みずみずしい物語が生まれた。死はつめたく悲しいだけのものではなく、あたたかく広がり、人と人を繋げていくものであると素直に思えた。それから、これまで地名しか知らなかった桑名の町並みも魅力的で、佐々部監督の「六月燈の三姉妹」が思い出された。古びた家が連なり、川が流れ、あちらとこちらを繋ぐ橋がある。初めてなのに、懐かしい感じがして、物語とよく馴染んでいた。
 なんてことないやり取り、思い付きの行動が、ちいさな偶然と結びつき、誰かの人生の背中を押すかもしれない。そう思うと、ちょっと背筋が伸びる。本作は、そんな「背中」にまつわる物語でもあった。
 あれこれシーンを思い返すほどに、自然に顔がほころぶ。そのまま少し顔を上げ、背中をピンと伸ばして歩きたくなる。時には誰かと手をつなぎ、時には一人でスキップなんかして。

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cma

4.0「情けは人の為ならず」と「ペイ・フォワード 可能の王国」

2024年11月12日
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鑑賞方法:試写会

泣ける

幸せ

「相見互い」の語義は広辞苑によると「同じ境遇や身分の者は互いに同情し合い助け合うべきであるということ」だそう。映画の原作である中條ていによる同名の連作短編集は未読ながら、映画「アイミタガイ」の趣旨は本来の語義通りではなく、むしろ「情けは人の為ならず」に近いと感じた。他人へのちょっとした親切、手助け、心遣いとったものが、めぐりめぐっていつか自分に還ってくる。これに近い趣旨でハリウッド映画でも「ペイ・フォワード 可能の王国」(2000年)があったが、あちらは子供が始めた小さな善行が大きな社会運動になっていくといういかにもアメリカらしい派手な感動ストーリーだった。

一方こちらの邦画は、ごくごくささやかな他者への思いやりだとか、ちょっとした勇気で人を助けたことが、わずかではあるが関わった人々の心を温かくする、コミュニティーを良い雰囲気にするといった、いかにも日本的な情緒を感じさせるエピソードに、大切な人をなくした喪失感とそこからの再生をからめた切なくも愛らしい珠玉作になっている。派手さはないもののよく練られたシナリオだと思ったら、市井昌秀監督(「箱入り息子の恋」「台風家族」)が脚本の骨組みをつくり、佐々部清監督(「チルソクの夏」「半落ち」)が企画を温めていたが2020年に他界、最終的に監督を務めることになった草野翔吾が脚本にも名を連ねている。この映画の製作自体にも多くの人々の思いがバトンのように託されて実現に至ったバックストーリーがあるようで感慨深い。

相見互いであれ、情けは人の為ならずであれ、昔から受け継がれてきた美しい心のありようが、この映画を通してまた多くの人に広がっていくと素敵だなと思う。

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高森 郁哉

5.0今度は私が支えるし背中押すから

2024年11月21日
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鑑賞方法:映画館
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くり

4.5優しさの連鎖

2024年11月21日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

幸せ

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かな

4.5今年のNO.1では!

2024年11月21日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

知的

幸せ

日本映画らしい、心に響く、素晴らしい作品でした。原作は、読んでないですが、脚本がよく考えられていて、鑑賞したあと、心が暖かくなる映画でした。また、役者さんも好演でした。黒木華さんは、もちろん、藤間爽子さん、その学生時代を演じた、近藤華さん、白鳥玉季さん、安藤玉恵さん、西田尚美さん、草笛光子さん他日本の役者はすごいなとあらためて感じました。地味であっても、こういう映画を作り続けてほしいとおもいました。

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めーやん

5.0ミツコ·ヘミング

2024年11月20日
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笑える

幸せ

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カールⅢ世

3.0いままでいい人間しかでてこない小説なんて噓くさいと思ってたんです。でも今は、それを信じたい。

2024年11月20日
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鑑賞方法:映画館

ベタなキャスティングから想像できる話のスジも、流れてくる音楽が誘う方向性も、だいたい想定内に進んでいく。それを退屈ととるか、安定ととるか。演出が過剰であると感じるものの、その先を説明したら野暮だよってところまでは踏み込まず、最後のおいしいとこはちゃんと客に委ねてくれている気はした。ベタと言いつつも、やはりそれぞれの登場人物が、そのそれぞれの役者の得意演技だけに、例えばテレビドラマに勧善懲悪ストーリーを求める層には、心置きなく泣けて、満足して帰れる映画なのだろう。俺は?俺は天邪鬼なので、いい話すぎて物足りないが。
ちょっと気持ちが揺れたのは、エンディングを黒木華が歌っていることに気づいた時かな。ストーリーと何の脈絡も感じない流行歌手が突然のように最後の最後に歌い出すよりも、主人公が歌うことのほうが全然いいし、余韻にもなる。

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栗太郎

3.0こんなものかな

2024年11月20日
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鑑賞方法:映画館

 評価が高かったので鑑賞しました。
 そんなに立ち入ったことを言ったり聞いたりするんだ?そんなに偶然縁が絡み合うことがあるのかな?(これがこの映画の醍醐味なのはわかるのですが)と何回か思いつつ、感動の盛り上がりがないまま「え、ここで終わり?」と少し驚いてしまったのですが、まあこんなものかなという印象です。
 縁も親も大事にしたいなと思いました。

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えがお

3.5黒木華さんの歌が素敵

2024年11月20日
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泣ける

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悲しい

レビュー4.0で伺いました。
抑揚ないゆっくり流れる感じが好きな人は楽しめると思います。AIの時代に心と心、人と人の奥深い絆やつながりみたいな話のストーリー。なんかむず痒い感じもありました。歩きながら会話するシーンとかも映画撮影みたいな風に感じてしまう。片手に携帯触りながら歩く日常に溢れてるからか?ぶつかりそうになって、舌打ちされる世の中だからか?昔はこういうシーンが違和感なく普通に観れてたのになぁとストーリーとかけ離れて物思いにふける瞬間があったりしました。1番は、黒木華ちゃんの歌に癒されました。歌も素敵なのでまた歌聴きたいです。黒木華ちゃん大好き

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ぽんちゃん

4.0黒木華の作品としては合格点

2024年11月20日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

幸せ

黒木華好きなので作品はだいたい見てます。今回もいい泣きの演技してました。
ストーリーも、「そんな偶然が重なるかよ!w」と突っ込みたくなるところもありますが、
映画的で許せる範囲です。ラストの終わり方もいい感じ。
声が大好きなので、華さんの歌声でエンドロールを見られるのも幸せな時間でした。

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ガレ

4.0相互いが、相手を想う事が大切ですね。

2024年11月19日
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鑑賞方法:映画館

まったくの興味が無かった作品ですが、映画・COMの評価が良いので、鑑賞しました。

不覚にも「アイミタガイ」の意味を知らなかったので、勉強になりました。
人と人のやり取りは、打算的に"貸し借り"ではなく、損得でもなく
もっと おおらかに"関わり続ける"事が大切だと実感しました。

僕は、フェイスブックにおいて、友人の誕生日には、幼馴染みや リアル友人そして FBFにも、友好度とは関係なく
全員一律に、同じ誕生日カード(JPG)を贈っていますが、
亡くなられた方すべてに対しては
メッセージコメントを毎年贈るようにしているので、主人公の気持ちが よく理解できます。

写真家の友人が、ガサツで、男なら盗撮で逮捕されます。

子供の頃聴いた「夜明けのマイウェイ」を、"声量がまるで無い!黒木華が歌うと、素人のようでリアルで良い演出でした

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YAS!

3.0あたたかい気持ちになる素敵な映画

2024年11月19日
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鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

幸せ

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邦画野郎

4.0桑名

2024年11月19日
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鑑賞方法:映画館

じんわりする心地よい映画でした。
流石に伏線回収がやり過ぎとは思いますが。
桑名が舞台というのも良かったです。

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やまぼうし

5.0間違いなく星5つ

2024年11月19日
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キャストもいいし、ロケ地もいい
なぜか黒木華さんが浅田真央さんに見えてしまう

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Assane

4.5知らないうちに多くの人々との関わりにより生きている

2024年11月19日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

知的

幸せ

グラディエーターⅡとどちらを観るかで迷った挙句、こちらを選択、成功でした。観る人の心を温かくする素晴らしい作品でしたね。
主演:黒木華さんお見事です。脇を固めるキャストの皆さんも、このメンバーで外れるわけがないという安心感のある方々ばかりですね。
舞台になっている桑名の町の景色が綺麗で、キャストの皆さんの微妙な心の動きをとても引き立てていて、このような繊細で情緒ある作品は日本でしか作れないと感じました。
とにかく、物語のいたる所に伏線が散りばめられていて、ラストに向け丁寧に回収してゆくストーリーは拍手ですね、特にタイトルの意味が回収される辺りは感動です。
決して大ヒットするようなエンタメ作品ではないですが、日本人にしか作れない人の心を大きく動かす観て後悔しない感動作品でした。

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ミネルバ250

5.0素敵な映画に感謝!

2024年11月19日
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泣ける

幸せ

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さかてつ

5.0「いい人しか出てこない小説は噓くさいと思っていたけど、今はそういうものを信じたい」 まさに今は、そういう映画をたくさん観たいです

2024年11月19日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

幸せ

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ITOYA

4.0たとえ会えなくても

2024年11月19日
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鑑賞方法:映画館

最近、LINEの「既読」が苦手です。
送られてきたら、早めに読んであげなきゃと気を遣ったり、送るときには、早く読んでと催促しているように思わせたりしていないかと気になったり。なかなか「既読」にならなくても、「既読」になってからなかなか返信が届かなくても、何かモヤモヤするものを感じたり。
目に見えるつながりを感じさせてくれる一方、何か物足りなさ、寂しさを感じます。
※なので、最近はミュート送信を汎用しています。

SNSでつながっていなくても、「既読」にならなくも、どこかで何かでつながっている人がいて、何かで支えられているんだと改めて感じさせてもらえました。そして、そういうつながりの方が確かなものなのかなとも思わせてもらいました。

原作の良さもあったのかもしれませんが、場面やセリフのつながりが見事で心地よく鑑賞しました。
このアプリのレビューを読みながら鑑賞を決めましたが、やっぱり、たまには「良い人ばっかり出てくる作品」も良いなーと思いました。

草笛さんのピアノ演奏のあとには、私も大きな拍手を贈りたくなりました。

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Eiji

5.0潔さと爽やかさ

2024年11月18日
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涙が止まりませんでした。懐かしい風景と人々の記憶が折り重なってひとつに収斂していく。遠くに行ってしまった人の言葉が背中を押す。大切な人に出来ることは、その人のことを想い出すこと。潔さと爽やかさという点で何か重なるものを感じる登場人物たち。最後に美しい声で歌うのはまさか?えっやっぱり!初めて歌声を聴きました。感動です。1人でも多くの人に見てほしい映画です。

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Groovy

2.0あまり響かなかった

2024年11月18日
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鑑賞方法:映画館

レビューが良かったので期待しましたが、私には特段響かなかったです。
多感な時期だったりお疲れの時に見たらまた感想が違うのかもしれませんが、私は元気満々で鑑賞したのでw、得るものが少なかったのかもしれません。
偶然が重なりすぎてるのはまぁ、そういうお話なので理解できます。
最大の違和感は、私から見て梓(黒木華)にあまり魅力を感じなかった点。
優しい人たちでまわるお話だと思っていたけれど、梓→澄人への優しさはあまり感じられなかった。澄人は梓のナニに惹かれてそんなに健気なの??
梓が澄人に放つセリフを男女逆転して澄人が梓に発したとしたらイラッとしそう、と思うシーンがちらほらあって、優しさはめぐるというのがテーマならまずは一番近くにいる人に優しくしようよ、と梓に語りかけたくなりました。

子を亡くす親の心境は、切ないです。
ただ、いじわるな見方で語るなら「その設定を使えばそりゃ切ないさ」と分かっているから、安易に使わないでいただきたいなとも思う。
私は【人の死】に寄りかからないで、それでも心に染み入る物語が好きです。

草笛光子さんの矍鑠としたお姿には拍手喝采です。
一部、ご自分でピアノをひかれていましたね。

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やあやあ