劇場公開日 2024年9月27日

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「ボブ・ディラン映画でも見せ場作ったミュージシャンがリーダーだった一発屋の悲劇」ブラッド・スウェット&ティアーズに何が起こったのか? minavoさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0 ボブ・ディラン映画でも見せ場作ったミュージシャンがリーダーだった一発屋の悲劇

2025年10月1日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

ブラッド・スウェット&ティアーズに何が起こったのか?という前に、長年の音楽ファンでだいたい2000枚くらいCD持ってたりするのに、ブラッド・スウェット&ティアーズのCDを何で持ってないのか?と思いつつ、昨年公開時にはすっかり見逃してましたが、引き続き、ピーターバラカンさんの音楽映画祭で鑑賞。ちなみにピーターさんもブラッド・スウェット&ティアーズは1枚も持ってないそうです😆

ボブディランの映画にも、見せ場になってるニューポートフェスで披露した、ライクアローリングストーンがスタジオで爆誕する時、ふらっと入ってオルガン弾いたら、すごい名曲のイントロみたいになったシーンでおなじみ、あそこでオルガン弾いたのが天才アルクーパー。で、ブラッド・スウェット&ティアーズの初期のボーカル兼リーダーが彼氏だったという。

そういう繋がりの中で、一発屋扱いされるブラッド・スウェット&ティアーズの超代表曲,スピニングホイールの時はアルクーパーはすでにバンドにいない、別のボーカルが歌ってるというミステリーもありまして。

説明が長くなりましたが、人気絶頂期に東欧ツアーに出かけ、そのあと鳴かず飛ばずになり、なんだか音楽ファンの中でも忘れられていく存在になったバンドのドキュメンタリー。何故なんだ?という、お話。

本作の骨子になる東欧ツアーの経緯については、本作を観ていただければと思いますが、まあ、悪魔崇拝の映画にもあった、いつものメディアと大衆による集団ヒステリー的なものだと思いました。

特にビリーホリディの「ゴッド・ブレス・ザ・チャイルド」のカバーが素晴らしくてこんなバンドを聴いてなかった極東のおじさんも、少なからずその風評の影響があったかと思うとブラッド・スウェット&ティアーズよ、正直すまん!と思いましたね。

でもね、ブラッド・スウェット&ティアーズ、不運すぎるんよ。グラミー賞で、ビートルズのアビーロードを完封した年、まだテレビ中継やってなくて、次の年からテレビつくとか。あのウッドストックにも当時のトップグループとして登場したのに、マネージャーがギャラで揉めて、映画の撮影止めちゃたりしたから、今だに出演してないと思われてるとか。

いろいろ思うところありますが、ボクが今までブラッド・スウェット&ティアーズについて、いい印象持ってなかったのは何かと言えば、「ブラッド・スウェット&ティアーズ(血と、汗と、涙)」ってバンド名がダサいと思ってましたから!

こちらからは以上です。

minavo