劇場公開日 2024年8月16日

「戦争は心まで蝕む」ぼくの家族と祖国の戦争 Tarikさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5戦争は心まで蝕む

2024年9月1日
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鑑賞方法:映画館

戦争は人の判断力をも鈍らせてしまうんですね。
判断力と言っていいのか…
全編通して暗いトーンで進んでいきます。
おそらく戦争などなければ皆ほぼ善人であったであろう人たちが戦争によって心を醜くさせられていく様が描かれてます。ドイツ人でもデンマーク人でもいい人もいれば悪い人もいます。殆どいい人は出てこなかったですね。
ヤコブ学長家族の中でも正当な判断をすることもあれば葛藤もありました。でも正しいと思えばどんなに厳しい環境でも行うことの勇気を教えてもらえます。
売国奴として罵られていくヤコブ学長家族ですが、検問でビルクがヤコブたちの車を見逃して通してあげるところやドイツ人は受け入れられないと当初拒んでいた病院の先生が最後は折れて受け入れてあげるところなど少ないながらも救いはありました。
最後にヤコブの家族が街を出なくては行けないこととなり4人並んで街を去る姿は寂しく感じるところもあればこれからの逆境に立ち向かっていく強い志も感じられました。
観ている途中でふと頭をよぎりました、ガザやウクライナのことが。結局のところ大戦から100年も経っていないんですが戦争は終わらないですし愚かなことはずっと続けてるんですね。

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Tarik