劇場公開日 2024年8月16日

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「子役の演技に惹かれた」ぼくの家族と祖国の戦争 コージィ日本犬さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0子役の演技に惹かれた

2024年8月28日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

何より、主人公=子役の「最初は大人たちに同調していたが、困ってる友人を見て心境が変化していく」ことをあらわした演技がすごかった。
グイグイ引き込まれましたよ。

物語は、今のウクライナやパレスチナ・ガザ地区に通じます。

「敵味方に分断した中で、敵に属する友を救えるか?」
「目の前に困っている非戦闘員な子どもを【敵】とみなすか?」
「敵とみなせば虐殺・迫害していいのか?」

本作、デンマーク語原題/英題は、Befrielsen/Before it ends(解放/それが終わる前に)があらわしていたように。
戦時中のドイツ敗戦色が強まったころから、そして降伏で戦争が終わっても、ドイツ人難民や、難民を助けた医師・教師らを石を投げて追い出すデンマークの人々の姿を描いていて、心情は分からなくはないが、コレはないよなと思わせてくれました。

国際法違反以前に、戦闘に参加していない一般市民への私刑は人道的に許されないし、助けることは本来素晴らしいことのはずだと、問いかけているように感じました。

こうやって理性的にいられるのは、私が日本の平和な場所に暮らしているからで、命のやり取りで獣のようにななざるを得ない戦争下にもしも自分が置かれたのであれば、加害者の思考をトレスしてしまうはず。
ではあるが、だからといって今のロシアやイスラエル、古今のイスラム原理主義組織(アルカイダ、タリバン、ISIS、ハマスなど)のような行為を、素直に肯定もできないんですよね。

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コージィ日本犬