「原作には忠実」ゆきてかへらぬ Takuさんの映画レビュー(感想・評価)
原作には忠実
内容は盛っておらず、長谷川泰子の口述筆記による原作「ゆきてかへらぬ 中原中也との愛」の内容を壊さぬ様に、結構忠実に作られた映画と思われました。逆に言うと盛っていない分、エンタメ性はかなり低めで、エンタメを期待して観にいく人に向いていないでしょう。
長谷川泰子、中原中也、小林秀雄の奇妙な三角関係を、長谷川泰子を通して見る世界観で紡がれています。
一人の天才詩人と一人の稀代の評論家の間を生きる大部屋女優の半生が描かれており、中也や小林秀雄が好きな人間には楽しめる内容と言って良いでしょう。とはいえ目新しいエピソードは全く含んでいないので、詳しい人にとっては、改めて3人のエピソードを懐古する程度の内容です。
コメントする