「贅沢な時間だったなぁ。映画って本当にいいなぁ。」ゆきてかへらぬ よしてさんの映画レビュー(感想・評価)
贅沢な時間だったなぁ。映画って本当にいいなぁ。
冒頭のシーンの美しさからグイっと引き込まれました。
絶妙な省略と余白で、心地よく展開していき、128分は全然長く感じません。
演出や脚本、編集がガチっと噛み合っていることが伝わってきます。
広瀬すずさんは新境地開拓というよりは本領発揮ですよね。
そして、今まさに脂がのりきっている岡田将生さんも期待以上。
この二人に決して負けずに難しい役を演じきった木戸大聖さんもすごかった。
瀧内公美さんや柄本佑さんを脇に添える豪華さも憎いです。
花の下で語る小林と中也。
ボートの上の三人。
火葬場の空。
印象的なカットも多く、余韻を長く味わえる作品です。
決して2025年の「今風」な映画ではありませんが、古き良き時代の映画を現代のキャストで再現しているような手触りが堪らなく心地いい。
このような映画にまた出会いたい。
そう思って劇場を後にしました。
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