「最愛の人を亡くしたときに、是非、このVF(ヴァーチャル・フィギュア)がほしい。」本心 琥珀糖さんの映画レビュー(感想・評価)
最愛の人を亡くしたときに、是非、このVF(ヴァーチャル・フィギュア)がほしい。
風変わりで面白いSF・・・アイデア豊富で飽きない。
近未来なのかな?
《自由死》が認められている日本。
AIが蔓延していて、人がAIに指図されて使用人にされている未来。
死者のAI(VF =ヴァーチャル・フィギュア)が普及はじめている。
ある日、「大事な話がある」そう朝言ってた母親(田中裕子)が、夜には
自由死を選んでいた。
助けようとして溺れて昏睡状態になった息子の朔也(池松壮亮)は、
目を覚ましても、
母の自由死を受け止められずに、VF(ヴァーチャル・フィギュア)を
開発している野崎(妻夫木聡)に母のVFを依頼する。
そうして母のヴァーチャル・フュギアは完成する。
VFゴーグルを眼に装着すると母と朔也はいつでも会えて、
会話出来るようになる。
そして知る母の秘密。
母を良く知る若い親友の三好彩花(三吉彩花)と朔也は、
へ不思議な距離感の同居を始める。
まあまあ不思議な映画です。
AIと人間の覇権争い・・・みたいのもあるし、
AIの方が仕事早いし正確とか、
仕事を失って朔也と友だちの岸谷(水上恒司)だけは、
AIの命令で街中を走り回って「望みを叶える」
ウーパー(便利屋みたいな)を始める。
朔也はともかく猛暑の東京を《AIの無茶振りを叶えるため》に
汗だくで走り回る。
「見舞いのゼリー」が「見舞いのメロン」に変わり、
走ること走ること、
汗は滝のように流れ、背広はよれよれに型崩れ、
走り回ること、汗をかくことで、
「人間としてのプライドを持ちAIとの差別化すること」
それが朔也の唯一のプライドだ。
母の年若い親友でヒロインの三好彩花(一字違いの三吉彩花)は、
不思議ちゃん。
後で出てくる仲野太賀も三吉彩花も、まるでAIに見えて来る。
そしてようやく母の「本心」を聞く朔也。
朔也は笑い、
あまりにも普通のことで、
いうまでもない当たり前のこと。
愛する人を失っても、VFとしてそばに居てくれたら、
かなり癒されるし、寂しくないなぁ。
原作の平野啓一郎の奥深い優しさ、
それを感じる素敵な映画でした。
コメントありがとうございます。
スイマセン、読んでません。地頭が良くって、気障で、スゲー作家
三島由紀夫の再来です。このままいけば日本のノーベル賞、プライオリティワンです。村上春樹は×海外でユダヤ人批判してる。
共感ありがとうございます。
最愛の人を失くした時はバーチャルでもいいから会って話したいと思いますよね。
楽しい時間を過ごせるから。
いい所だけ取りいれてVF作って癒される。VFこれから進化して架空の友として発展するのでしょうか。