「ゆったり散髪してもらう喜び」本日公休 アベちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)
ゆったり散髪してもらう喜び
キネ旬シアターで予告画像を観た時から、なんかほんわか出来そうだなと楽しみにしていた。
平日の昼間なら空いてると思ったら、意外に混んでいた。上映館の少なさもあるがフー・ティエンユー監督が東京国際映画祭で黒澤明賞を受賞したからかも知れない。もちろん、ゆったりした心持ちでほんわかな気持ちになれた良作でした。
数年前QBハウスの社長ととある集まりで談笑した際、台湾に進出したが日本より料金高めでも大繁盛してると聞いたので、次女のリンが自分で商売したいと思うのも納得したが、自分自身はQBハウスのような早くて安い床屋には行くことはなく、まさにこの映画の店主アールイのような昔ながらの個人の店に通っている。そこの店主のオヤジは何も言わなくてもいつもの髪型にしてくれるし、ゆっくり顔剃りをしてくれて気持ちよく耳かきもしてくれるし、話好きで淀みなく政治やスポーツの話題を喋り続けてくれる。月に一度の私の楽しみである。
母として3人の子どもを1人で育てながら、店主として常連客1人1人と良好な関係を築き続け、お世話になった歯医者さんには出張散髪までする。その歯医者さんに会えたら亡くなったばかりで「おみおくり」の散髪と顔剃りをした。観客は皆、このシーンでじゅわんとなった。
監督の生家が床屋さんとのこと。台湾にも日本にもどこの街にもいる個人の床屋さん、いつまでも頑張ってもらいたいです!
コメントする