「デーモンとメロンマネージャーの正体」劇場版ドクターX TSさんの映画レビュー(感想・評価)
デーモンとメロンマネージャーの正体
テレビのシリーズは見たり見なかったりで、特にファンという訳でもないのだが、時間ができたので観に行った。
公開からかなり日が経過しているのに、7割方の客入り。興行的には大成功なんだろうな。
さて、初の劇場版にして、完結編。幕引きのためにどんなドラマが用意されているのか。
大門未知子(米倉涼子)の天才外科医っぷりが炸裂するのかと思いきや、それは控えめで、ゲスト出演者とそれにまつわる秘められたエピソードを通じて、彼女が天才外科医になるまでのヒストリーを描くという内容。そこに神原晶(岸辺一徳)が重要な役割で絡んできて・・・という話。
時々テレビで見て、何者感が強い神原というキャラクターが気になっていたが、なるほどそういう過去があったのか、と納得。テレビシリーズの頃から、神原の設定はきちんとできていたのだろうか?
大門の鼻につく台詞「私、失敗しないので」が、実は自身を戒め、鼓舞する言葉なのだという種明かしを完結編で綺麗に決めた。脚本の中園ミホは、テレビやっている頃から終わらせ方まで考えていたのかと思うくらい見事な展開だった。
心臓移植や腕の移植のシーンなど、素人が見てもあり得ないシーンがあったが、大門ならできそうな気がするから不思議。これまでじっくり作られてきた大門というキャラがあったから、あり得ない設定でも観客に飲み込ませることができる(若干力業感がしたが)。
人間離れした、浮世離れな技を持つ女医の人間らしい一面を見せつつ、やっぱり浮世離れな姿で締めくくり。最後まで世界観を壊さずに完結。お疲れさまでした。
共感ありがとうございます。
仲々頷ける過去設定だと思いました。あの極端な高飛車、失敗しないのでは自分に向けてのモノだった・・。神原の発病や染谷くん爆発とか唐突過ぎな感もしましたが。