うぉっしゅのレビュー・感想・評価
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「ソープ」は「介護」を生かすための道具立て?
「ソープ嬢」が認知症の祖母の「介護」に取り組まねばならなくなるというコントラストが本作のキーなのでしょうが、ソープ側から見た物語が何だか薄っぺらでリアリティが感じられませんでした。性産業のリアルを知っている訳では勿論ないし、無理に悲劇性を強調する必要もないのですが、「観たくない物は観ないでおこう」とする姿勢に思えました。R指定を逃れる為なのでしょうが、性愛シーンも裸も皆無と言うのも不自然です。まるで、「ソープ」が「介護」を生かす為だけの道具になった様です。だから、作品自体の信頼性も低下してしまったと感じました。
認知症の人の姿
研ナオコの演技に脱帽
研ナオコがとにかく素晴らしい演技だった。
認知症を患い看護を受けつつも深刻になりすぎず、
絶妙にユーモアを交えて、感情の機微をも伝える演技には脱帽だ。
主演との触れ込みだがトメであり、主演は中尾有伽である。
主人公 加那の設定がソープ嬢というのも面白い。
だからこそ、介護時もお風呂対応も上手いという描写もきちんとされている。
本作は、加那がおばあちゃん(研ナオコ)の介護を通じて、
仕事仲間や家政婦といった様々な人と深く関わっていくことで
自身の心持ちが変わっていき、成長していく姿を描く作品だ。
キモは、最後半の家政婦と加那の会話で、ここで加那は自身に抜けていた思考の視点について
示唆をもらうわけだが、きちんとそれを聞き入れ、行動に移せるところが
加那がいい子たる証左であろう。
表層の思いではなく、心から思うことで、ちゃんと伝わる。これが本作のメッセージであろうと思う。
ちょっと残念だったのは、チープな編集(私にはそう感じた)だ。
コマ落ち描写や場面展開のときの泡の音やアニメーション、それから、
最初に加那がおばあちゃんのところへ向かう道中の絵づくりが、さながらホラー映画の雰囲気を醸し出しており
何がしたいのかよくわからなかった。ここが私にとっての減点ポイント。
話もそう深くはなく、あくまでも主人公の成長物語として受け取った。
認知症患者の介護の実態を明るく、軽いタッチで描く
母親が入院することになり一週間ほど認知症の祖母の介護を任されることになったソープ嬢のカナが、自分たちの名前すら分からない祖母との距離を縮めていく物語。そんな設定だが、レーティングは「G」で、子どもに見せられないような場面は一切出てこない。
カナが「職業柄、他人の体を洗うのは慣れているから」と笑いながら祖母の入浴介護について語るように(タイトルはその "wash" から来ている)、往々にして暗くなりがちな認知症患者の介護の実態を明るく、しかも決して不真面目にならずに、軽い笑いを誘うようなタッチで描いている。そこは数々のテレビ番組のコントをこなしてきた研ナオコのコメディエンヌとしての本領発揮だと言えるだろう。
「認知症患者があなたのことを忘れるのではなく、あなたがその患者さんのことを忘れるからあなたの存在が消えていくんだ」「認知症の一番の治療は投薬や運動ではなく、家族が想ってあげることだ」等の心に残る(文言は正確ではないが)セリフが散りばめられている。
親には話せない仕事のことも「どうせ忘れてしまうから」と祖母には話すカナに対して、むしろ偏見を持たずに真っ直ぐに向き合ってくれる。
そして、「毎日、新入生になった気分で迎えられるのなら、認知症になるのも案外いいかもね」と語る友人。
現実は決して甘くないかも知れないが、認知症をポジティブな側面から光を照らし、そこで暮らしてみることで、人を慮り、むしろ自分自身を見つめ直すキッカケを与えてくれる。演出はYouTubeチックな部分も拭い切れないが、ホッコリとする佳作だ。
重くなく、軽くない。愛おしい
認知症の介護は、楽ではない。
仕事で、イラッとして、
心の中で意地悪にもなる。
そして、愛おしく、笑える時も。
この映画は、久しぶりに再会した、
認知症のおばあちゃんを、
ソープ嬢の孫が1週間、介護する。
2人を中心に、取り巻く人々が、
登場する。
研ナオコさんは、「磯貝紀江」さんだった。
演じているとは思えない、
認知症のおばあちゃんがいました。
加那役、中尾有伽さん、
可愛くて、じっくり、
お顔観察してしまいました。
お芝居も、良かったです。
お若いから、これからのご活躍、
楽しみ。
嫌な人は、出てこない。
同僚ソープ嬢たち、加那ちゃん宅のヘルパーさん、
ソープのマネージャー、お隣りさん。
セリフに、ハッとさせられることが、
幾つもあった。
監督、お若いのに、
センスがあるなぁと思った。
笑って、泣いて、
劇場を出る時は、清々しい気分だった。
認知症を重く描かず、
軽すぎる気もしない。
良い作品だよ。
観てみて。
優しくてうるっときた
良かった!!
色々考えさせられる映画…
フライヤーを手に取った瞬間からこれは観るべきやなと思ったので観賞。
正直おおよその展開は想像通りだったが、役者の一言一言が心に刺さる事が多かった。
役者の中尾さんや高木さんの優しい演技や心に刺さる言葉が良かった。研ナオコの痴呆役も圧巻だった!!
ストーリーを通して感じた事は「人ってそんなに悪いもんじゃないよ」と言うこと。監督はこれを伝えたいのだと思う。優しさが溢れかえっている。
思えば、就職して早10数年…親元を離れて1人暮らし。
祖母の事は両親に任せっきりやったな…
痴呆もあったし、たまに帰った時はまだまだ若かった自分は我関与せず…オカンもバーちゃんもどんな思いだったか…そこから比べればカナちゃんは偉いし応援したくなる!!
映画を観ていてとても反省する面が多かったし、これからの人生の何て言うか向き合い方を考えさせられる映画だった。
暖かい心になりたい方は是非オススメです!!
あまりハマらずだった。
母親の入院中、ソープ嬢である加那が祖母の介護をするという物語。
特筆すべきは祖母の紀江(キーちゃん)を演じた研ナオコさんの演技!
実年齢71歳とは思えないほど80歳以上の雰囲気を醸し出し、認知症の症状を見事に表現していた感じ!
加那が紀江に化粧を施し車椅子で出かけるシーン。
二人の笑顔が輝いていて印象的。
心温まる良い場面だった。
一方、加那が介護を放棄したり、その後復帰したりする理由については、もう少し掘り下げて描いてほしかった感じ。
感情の動きが今一つ伝わらず、共感するには至らずに残念だった。
家政婦の名取が言った「おばあさんが加那を忘れたのではなく、加那がおばあさんを忘れた」みたいな台詞は深い言葉で心に残る。
感動的な映画を期待してたけど全体的にあっさりとした印象で終わってしまったのは少し物足りなかった。
ただ、お風呂での介護にスケベ椅子が有効だというのは、意外な発見(笑)
主人公がソープ嬢であるため、エロいシーンを期待する方には少し期待外れな作品かもしれません( ´∀`)
客を洗い、祖母を洗い、結果キレイになったものは?
人との繋がり
やや難解な語が出てくるのが人を選ぶもののおススメ枠
今年123本目(合計1,664本目/今月(2025年5月度)8本目)。
いわゆるソープ嬢の女性のところに、1週間だけでも祖母の面倒を見て欲しいという連絡があり、仕事と掛け持ちをしながら(認知症の)祖母との交流を深めて自分探しもする、という物語。映画の「うぉっしゅ」には複数の意味がありますね。介護においては入浴や体ふきなども含まれますから。
一方で、最初のほうに「嚥下機能」といった語が出てきますが(ちらっと写る)、医療現場や介護現場等では常識語でしょうが、日本人の成人でもそれらの仕事にいないと、認知語彙にすらないのでは…と思います(ほか、「せん妄」など。「歩行器」も同様だが、こちらは漢字から意味が理解できるし、病院の病棟でも見ることは結構ある)。一方でいわゆる介護人材不足による外国人受け入れが一般的となりつつ今では逆にこれらの「特殊な語彙」はそうした方のほうが理解が早かったりしますので、この映画の一つのテーマである「自宅介護」の論点は(介護の場所が病院か自宅か、という違いはあっても)介護現場に外国人の方がどんどんいらっしゃる現状、ある意味逆転現象も起きそうです。
主人公がいわゆるソープ嬢であるのも、実は映画のストーリーと大きく関係はするし、また映画の中でいう「くだらない職業」と述べている割に実は重要な事項でもあるし、また本人はそうはいっても誰も否定的にも肯定的にも述べないし、そこは好感が持てるところです(なお、PG12以上の映画ではないので、「その手の描写」は一切存在しません)。
公式サイト等にはちゃんと記述がありますが、在宅介護の協会など一部の医療に関する協会等の後援等もあり、描写は結構リアルでかつ正しく描かれている点も良かったです。このような映画は時としてテーマが人を選んでしまいミニシアター中心となってしまうことが多々ありますが、大きな映画館で放映されていたことに意味もあると思います。
採点に関しては以下まで考慮しています。
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(減点0.2/「嚥下障害」「せん妄」などの意味を理解するのにある程度の大人の教養を要求する)
この点、現場で働いている方には常識扱いでしょうし、それらと連携することがある法律職(行政書士も同じか)もまぁある程度わかりますが、少なくとも日常語彙ではないでしょうし(当事者除く)、認知語彙かというのも怪しいので、ある程度単語の選択に配慮があってよかったかな、とは思います(「歩行器」だけは、漢字の意味から類推ができる)。
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(減点なし/参考/親の介護義務と求償関係)
ここからは行政書士の資格持ちが気になった部分です。
日本の民法上、直系血族と兄弟姉妹には扶養義務があります。そしてその扶養者や扶養の程度が決まらない場合、家庭裁判所がそれを決めることになっています(民法)。戦後の混乱期など特殊な状況を除けば「一人しか扶養義務者が残らない」ことは想定できない一方、民法の物権債権(財産法)と違い、これらのトラブルが実際に家庭裁判所で争われることも極めてレアで、法律上の規定は別として「現地の習慣」や「当事者の暗黙の了解」が優先される代表的なケースです。
なお、(通常は)複数人想定できる扶養義務者がいるとき、誰か一人が代表したとして、その費用ほかをあたかも均等割りして他に求償できるか?というのは、日本では判例が少ないものの否定的な見解です(高裁で争われたケースがいくつかあるのみ、最高裁まで争われたケースがまず見当たらない)。また、複数人想定できる場合でも、「地理的な近さ」や「共同生活の実際の有無」は問題と「ならない」(配慮しない)というのが高裁判例です(大阪、仙台高裁など)。
浅い
テーマが乱立してますがどれも掘り下げられておらず表層でごちゃごちゃ色々やっている感じを見ているうちに終わりました。
欲張って色々詰め込むことの悪い例のような作品でした。演出もいろんなテクニックを使いたがりすぎて統一感がないし何が言いたいかも分からない。
作者がどのテーマに対しても当事者になったことも本当の意味での関心も共感もないのかなと感じてしまいました。その為言葉がどれも浅くて響かない。
ご都合主義で綺麗事のセリフや、福祉制度の観点から見たリアリティのなさなど知らない人がよく調べずに聞き齧った事を書いた感じで、自宅介護、風俗、ヘルパー、家事代行、どの現場の人が見てもちょっと違和感あるんじゃないかなと思います。
役者さんは悪くないのに勿体無いです。
心温まる孫と祖母のやりとり
「た」で始まり、「ん」で終わる がんばれば掴めるもの
とてもいい映画でした。
研さんの「職業に···はない」のセリフはありふれていて、とってつけたようで、要らなかったなぁ。
実はボケてなかった、というオチでもないし。
もう時間だから行かなくちゃ·······
カックラキンかとおもいました。
葉っぱはだめです。
ソープ嬢にひかれて観たんですけど。R指定ではありませんし、マットもでてきませんので、知らない人は知らないなりに、分かっている人はそれなりに楽しめばいいんじゃないでしょうかね。
あの椅子は家が青で、職場は金でした。
上演館は少ないですし、すぐに上演回数も減ってしまったので、慌てて観ました。
加那役の中尾さんとてもステキでした。
オシリも小さめでGパン姿がカッコいい。
鼻筋も通っていて、あの髪型だと、中村晃子みたいだなぁと思ってドキドキしちゃいました。
実家がステキですね。おじいさんは一級建築士だったに違いありません。
お手伝いさんの名取さんとのやり取りが好きでした。
研さん(紀江さん)も昔よりずっとキレイになったんじゃないでしょうか。
大腿骨頭壊死で翌日手術の母親役が茶飲友達の女優さん········ワザと?
ガンバレばその手に掴むことができるもの······
大金、タワマン、宅建·····
その流れだと、たま🤩んでしょ❢。
優しく掴んでもらいたい😎
洗う事 そして忘れる(忘れられる)ということ
演出がうざい
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