「徒花であり、無駄花」徒花 ADABANA uzさんの映画レビュー(感想・評価)
徒花であり、無駄花
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冒頭から、設定も世界観も分からないのに知ってる前提みたいな会話が延々と続く。
動きも台詞も、それぞれの間も、カット割りも、何もかもすべてがゆったりしていた。
そして画面がやたらと暗い。
退勤後のレイトショーでこれを見せられて、ウトウトしない方が無理です。
字幕で語られた設定も、最初の“不法侵入”の母娘も、特に活きているように感じない。
クローンを具体的にどう医療に用いるのかも不明。
斉藤由貴や三浦透子の存在も、なんとなく察すれど最後までハッキリとはしない。
過去なのか現在なのか、夢なのか妄想なのかも判然としない場面も多い。
まほろは職務とは裏腹に、不安を煽ってるようにしか見えない。
そして“それ”と対峙した新次は、その純粋さと自らとのギャップに心を蝕まれていくわけだが…
申し訳ないが、隣の芝生を青く感じてるようにしか見えず。
また新しい井浦新の芝居が見れたし、水原希子も泣き演技はよかったが、永瀬正敏はどうしても医者に見えない。
そもそも人物や状況の設定が曖昧すぎた。
そのため、どんな演技も台詞も上滑りして一切脳にも耳にも残らない。
こんなに時計が進まない作品も珍しかった。
大体、どう世の中が進もうとも正式な呼称として「それ」が採用されることは無いと思う。
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