「なんといっても井浦さんの二役の演技が見どころの作品!」徒花 ADABANA 邦画野郎さんの映画レビュー(感想・評価)
なんといっても井浦さんの二役の演技が見どころの作品!
予告で気になって絶対見に行こうと思ってたら、まさかの大好きな井浦新さんが舞台挨拶に来るということでそちらで鑑賞させていただき、上映後には井浦さんと監督の作品に対する思いや考えも聞かせていただいたのですが、こちらにはそのお二人の話を聞く前の自分が見終わって感じたものを書こうと思います。
話的にはざっと書くと富裕層が「それ」と呼ばれるクローンを育成し病気になった際の臓器提供などに使うという時代の話で、主人公が自分のクローンと会うことでの心情の変化などが描かれていく物語です。
すごく考えさせられる作品でありました。
もしかしたら近い将来、こういう技術も可能になるのかもしれません。
現実的に考えたらすごく怖いよなと思いますし、ちょっとファンタジー的に考えたら自分のクローンがいるとしたら会ってみたいななんて思いました。
見た人がそれぞれに考えることを求められる作品だと思うのでなかなか見るのに体力を使う映画ではないかと思います。
そして、演技に関してはわりと豪華な出演陣で安定の演技力で安心して見ていられます。
なんといってもやはり今作は井浦新さんの二役の演技っぷりがさすがでした。
以前にドラマでも女性役と男役を二役演じていてそれがすごくて、今回もまたそういう演技が見れるのかと思ってこの作品は絶対見ようと思っていたので。
主人公のシンジはアンナチュラルの時のようなクールさで、クローン役の時は優しい無垢な顔で演じていて、本当何かが乗り移った憑依したかのように顔や声色を変えて演じ切っている感じは期待通りでした。
作品自体は100分もいかないくらいの短い時間ですが、実際見るとそんな感じはせず見応えがありました。
あと、気になったのはこの作品、自分の地域ではやけに上映回数も少なく朝の早い時間のみとなっていて、いつもこれは思いますがスポンサーたくさんついた大型作品ばかりが大量に上映されていて、こういう作品は1日1回のみというのがやはり映画業界、良くないなーと思います。
せめて日中と夜と1日2回くらいはやってあげたらいいのに。
ま、スポンサーやらいろいろあるんでしょうが
どうか小さな映画でも作品の中身で判断してもらいたいです。