劇場公開日 2024年10月18日

「いや、戸田奈津子か!」徒花 ADABANA サプライズさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5いや、戸田奈津子か!

2024年10月21日
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鑑賞方法:映画館

単純

知的

寝られる

うーむ。。。
監督の言わんとしていることは分かるし、テーマ性も理解出来る。ただいくらなんでも映画として未完成過ぎるし、宙に浮いているようなフワフワとした展開がずーっと続いてとにかく退屈。何ひとつとしてハッキリとしたものがなく、壮大な設定の割に見せられるものがあまりにちっぽけ。しかもやけにアートぽい芸術家気取りな映像が続くから、眠たくて眠たくて仕方ない。一体全体、何を見せられてるんだ?

もう1人の自分、要はクローンのことを劇中では"それ"と呼んでるのだけど、その設定を聞いた途端、心の中ですぐさまツッコんだ。
いーや、ミッション:インポッシブル デッドレコニングの戸田奈津子翻訳かよ!(東京ホテイソン風)
まじで分かりにくい。"それ"と呼ぶのはただの雰囲気作りでしかなく、意味の無い設定。そもそもいくらその事柄が浸透しようと、"それ"とかいう言い方はしないでしょ。thisは適度に日本語翻訳してくれないと、日本人の私たちにとっては理解し難いでしょ。この映画にも、そして戸田奈津子にも言いたい。わざわざ難しいように言わなくてよろし!!ちゃんとエンティティ、クローンと呼んでくれ!

ややこしい設定と構成だけど、個人的には嫌いじゃなかった。結局のところ何だったの?何を意味してたの?と感じざるを得ないけど、良作になるポテンシャルはあったように思える。今年の4月に見た「インフィニティ・プール」ぽい。だけど、あの作品よりインパクトは無いし、ある意味こっちの方が怖かったけど、正直記憶には残りにくい。めっちゃ芸術的な方向に行くのか、それとも社会派ドラマに持っていくのか、ハッキリした方が面白かっただろうし、いい作品になっただろうね。

それでもキャストはいい。
やっぱり井浦新が好きだ。自身のクローンと対話するシーンは結構衝撃的だし、監督はこれをやりたかったんだろうなとも思った。こんなにもしっかり2面性を出せるものなんだな。ホントすごいや。水原希子との相性もなんだか良かった。
いい作品とはとても言えないし、個人的にはつまらなく感じたけど、こんだけの名優を揃えれて、ぶっ飛んでるけど現実にありそうなストーリーを考えれるのだから、いつかこの監督はホームラン打ちそう。その時を待ち遠しく待っておくとして、本作の感想はこのくらいにしときます。公開初日で初回の貸切は流石に初めてでした。

サプライズ