「【”そして、私達は人間らしく椅子に座って、心を癒し生きる。”ノルウエーの美しい小さな港町を舞台にしたヒーリングムービー。】」ヒューマン・ポジション NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”そして、私達は人間らしく椅子に座って、心を癒し生きる。”ノルウエーの美しい小さな港町を舞台にしたヒーリングムービー。】
■地元の新聞記者のアスタ(アマリエ・イプセン・ジェンセン)は、久しぶりに仕事に復帰し、難民強制送還問題や、地域の環境問題の取材をする。
そして、アスタは、一緒に暮らすパートナーである家具職人(と思われる)ライブ(マリア・アマグロ)に徐々に取材の際のフラストレーションを解消してもらうのである。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・静かな映画である。二人が住む部屋には猫が居て、チョコチョコ動き回るが、劇伴が流れる訳でもなく、淡々と進む。
・二人は、小津安二郎の「お茶漬けの味」(声だけ流れて来る。)を見たり、柔道着を着てルールの分からない碁を打ったりしている。
■途中、アスタのお腹の横に引かれた傷が映される。
ライブは”大分良くなったね。”と言っている。
日本好きなので、”仕事に息づまり、切腹の真似をしたのか?”などと思ってしまうが、それ以上の言及はない。
<そして、アスタはライブが作った椅子に腰掛けている。その前の二人の会話”椅子に座るのって、人間だけだよね。”という言葉を思い出す。
きっと、アスタには新聞記者の仕事をしている中で、屈託が有ったのだろう。それをパートナーであるライブと暮らす事で徐々に癒しで、人間らしさを取り戻したのだろう、と私は勝手に思いながら、劇場を後にした。>
<2024年11月3日 刈谷日劇にて鑑賞>
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