劇場公開日 2024年10月25日

「暇を持て余し過ぎた悪魔たちのつまらぬ遊び(ゲーム)」劇場版ACMA:GAME アクマゲーム 最後の鍵 近大さんの映画レビュー(感想・評価)

1.5暇を持て余し過ぎた悪魔たちのつまらぬ遊び(ゲーム)

2025年4月19日
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鑑賞方法:DVD/BD

単純

最近(ここ一年以内)見たTVドラマの劇場版で面白かったのは、『TOKYO MER』や『ミステリと言う勿れ』や『ラストマイル』や『コンフィデンスマンJP』。
これらには共通点がある。TVドラマからの続きではあるが、完全な地続きではなく、映画は映画だけで見れる。話や設定も分かり易い。
一方、最近見たTVドラマの劇場版でビミョーだったのは、『ネメシス』や『君と世界が終わる日に』。
これらにもやはり共通点がある。TVドラマからの完全な地続きで、完結は映画で!…ってやつ。TVドラマを見てないと全く分からず、こういうのに限って話や設定が分かりづらい。
本作は後者。全ての法則に当てはまる。

日テレで放送されていたのは知ってたけど、設定も分からず。
99本集めればこの世の全てを手に入れる事が出来る“悪魔の鍵”。
召還した悪魔の能力を駆使して繰り広げられるサバイバル・ゲーム。
謎の組織に父親を殺された照朝。
仲間との出会い、ライバルとの戦いを通じ、全ての鍵を破壊する旅を続け…っていう概要でいいのかな?

パッと見の印象、『デスノート』と『ライアーゲーム』を足したような…?
“悪魔”や“鍵”や“ゲーム”がキーなのは分かったんだけど、一体全体どういう世界観…? 死神が地上に落としたデスノートみたいな…?
サバイバル・ゲームも登場人物たちの心理戦や頭脳戦が繰り広げられるのだが、何か今一つ舌を巻くような面白さや巧みさは無く…。
登場人物たちの相関図や目的もイマイチよく分からず…。TVドラマを見てない自分が悪いんだけど。
豪華声優陣が担当したフルCGによる悪魔たちも見所の一つなのであろう。ユニークなビジュアルの悪魔たちが登場し、VFXクオリティーもそこまでショボくはないんだけど、何か少し金を掛けた特撮ドラマレベル。
それよか、ちょいちょいのアクションの方がショボい。宣伝なんかだとこういうの、人気俳優たちの身体を張ったアクション!…なんて言われるけど、序盤辺りの間宮祥太朗と金子ノブアキのバトルシーンなんて本気でやってるの…?
終盤はお決まりのような悪魔による世界滅亡の危機。照朝たちが立ち向かう。
悪魔との最終ゲーム。
そしてまたお決まりのように、友情、希望、感動。
でも、全く思い入れが無い者にとっては、サスペンスも感動も盛り上がらない。
わざわざ映画でやるようなゲーム(レベル)…?

じゃあ、何で見た?
劇場で予告編を見てたから何となく。
TVドラマの劇場版もピンからキリ。時々大化けもする。
そう考えると、『TOKYO MER』や『ミステリと言う勿れ』や『ラストマイル』や『コンフィデンスマンJP』などは見る側に親切。
でも、こちらは…
一見さんお断り。ファンや作品関係者のみで盛り上がり。
そもそもドラマの視聴率は爆死。映画も大コケ。何でもかんでも映画で完結編やればいいってもんじゃない。
そんな事、悪魔のゲームで鍵を集めなくとも分かっていた。

近大
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