劇場公開日 2024年12月27日

私にふさわしいホテルのレビュー・感想・評価

全207件中、201~207件目を表示

5.0文系ネタとホテルで結構色々楽しめるが原作ありである点に注意。

2024年12月27日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

今年450本目(合計1,541本目/今月(2024年12月度)29本目)。
 ※ (前期)今年237本目(合計1,329本目/今月(2024年6月度)37本目)。

 年末年始ということで有給を整理しなきゃいけないのでこの時間帯に。

 この作品ですが、こちら、あるいは公式サイトにもある通り原作小説をベースにしているため、原作小説にそもそも存在しないことをがっつり入れることはできませんし、逆にあることをがっつり削ることはできません。そして、現在でもアマゾン等でも購入できるようですが、「作家、あるいは作家の作品であるところの文芸作品(=小説等)」と「ホテルの話」が個々分離しているフシがあり(原作もその模様)、評価が「5」と「1」とで極端に割れるというちょっと珍しい作品ですね。

 上記のような事情ですので、内容としては作家のお話(と、ホテルのお話)であり、無理にでも法律系資格持ちの解釈で見ようとすれば表現の自由など憲法論なのかなという気はしますが、そこまでの問題提起は感じられず。おそらく小説もそういう展開を想定していないのだろうと思います(どうも、小説版のレビューを見る限り、映画と同様、小説版もかなりドタバタ要素が強い模様)。

 ただ何にせよ、ほぼ文系ネタに振っており理系ネタはほぼ出てこないこと、また、通常、旅行や出張などでしか使わないし、あるいはその場合でも有名な系列店を使うことが多いであろう「ホテル」の描写も一部融合している部分はあるとはいえ分離されて描写されており、ホテルのスタッフや管理人さん、あるいは掃除の方など…といった方の苦労がうかがいしれるところです(現在、2024年では、いわゆるインバウンド需要が極端に多いので、この映画のような状況ではなく、むしろ「外国人対応」が一般的な観光地(←京都が筆頭で、奈良、大阪、東京、広島など)では、そもそも論としてニュース等で取り上げられている通り、コロナ事情がだいぶ落ち着いてきた今日では数か月前からがっつり予約が入って「ホテルに泊まるも泊まらないも、そもそも予約すらできない」という状況はあります)。

 ※ また、ホテルの「スタッフ専用部屋」(休憩室)など、一般にホテルに客として泊まる場合に見ることができない部分についての描写があった点も良かったですね。

 ※ 今年(2024年)も、博多でコンサートに行ったらホテルを取るのに苦労したのは今でも思い出しますね…。もう、コンサートの日程が決まったら当落関係なくホテルを抑えるのが良いのかなぁ…(それもそれでホテルに迷惑な気がしますが)。

 映画としての採点は以下のようにしています。
なお、御覧になった方はご存じの通り、原作小説をベースにしているため、昭和の終わりごろから平成に入るまでと、30年くらい前が舞台となっており、解釈上、現状と異なる部分がありますが、できるだけ現状にそろえた解釈をしたものです。

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 (減点0.2/心裡留保の第三者対抗関係)

 旧民法には規定がなかったものの、通謀虚偽表示では善意の第三者の保護規定があり、この映画の描かれる当時でも、心裡留保の第三者も通謀虚偽表示の規定の類推適用論で善意の第三者に対抗できないというのが通説となっており(最高裁(昭和44.11.14)、学説ほか)、厳密に解釈するとおかしい部分があります。

 ※ 厳密に解釈すれば、錯誤(95)や詐欺(96)の問題とも考えられますが、旧民法と現在の民法の錯誤はそももも規定が大きく変わり、その解釈をすると結構大変なことになるので(旧民法の錯誤規定を知らないとダメだし、旧民法でいう「錯誤無効」の「無効」は「取消的無効」であるというのが当時の通説であることも知っていないとダメ)、そこはあえて飛ばして心裡留保の論点に絞っています。
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yukispica

3.0ホテルに泊まるためには、売れる以外の何かが必要な気がしますね

2024年12月27日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

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Dr.Hawk

3.0山の上ホテル

2024年12月26日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

編集者と東十条宗典といろいろトラブルあったけど、賞取りましたね。

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完

4.5笑える、嘘つき者のサクセスストーリー

2024年12月25日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

興奮

もっとコミカルなだけでストーリーはイマイチかと思ったが違った!笑えるんだけど、ちょっと真剣で必死なのん演じる主人公の嘘つき物語でした。後半は場内たびたび笑いに包まれてました。面白かったですね。特に年配のおじ様方にウケてたと思います。

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ノブ様

4.5めくるめく「のんワールド」

2024年11月20日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:試写会

戦国武将なら、豊臣秀吉。マンガなら、あしたのジョー。競馬なら、オグリキャップと、我々、日本人は、不遇な状況にある者が這い上がっていく雑草魂ストーリーが大好きだ。その背景には、社畜という言葉に代表されるような、強い相手に逆らいたくても逆らえない、いわば奴隷根性のようなものがあるのだろう。だからこそ心のつっかえを取ってくれる痛快な下剋上ストーリーが好まれる。

のん主演、私にふさわしいホテルは、文壇を舞台に無名の作家が、大物作家や業界の慣例に立ち向かい、あの手この手で成功を掴んでいくまさに下剋上ストーリー。それにしても のんは、「さかなのこ」や「私をくいとめて」などいずれの作品でもそうなのだが、驚くほど役にビタっとはまっている。場面ごとに異なるノスタルジックな衣装を纏い、くるくると表情を変える豊かな表現力。言うならば、のっけから最後まで「のんワールド」全開。けれど役にはまっているその本当の理由は、彼女が発する言葉のリアリティなのだと思う。

田中圭演じる担当編集者の胸ぐらを掴みながら、『一緒に堕ちてくれますか!?』と涙ぐんで迫るシーン。その言葉が観客に直に届くのは、我々が強者に対しいつも逃げ腰で、当事者になることを避け、いざという時に傍観者だからだ。『あなたは本当にそれで良いの?』と問われているからこそ、胸の奥を掴まれるのだ。彼女自身がこれまで歩んできた道に思いを馳せれば、その言葉のリアリティと重さに誰もが気づくだろう。しかし、彼女はそれをコメディとして見事に昇華する。後腐れなく。実にスッキリと。

めくるめく「のんワールド」というレビュータイトルにふさわしい映画。ぜひ劇場で確認して欲しいです。僕はまた観に行きます。

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ken1

4.0モノが違う

2024年10月25日
iPhoneアプリから投稿

のんちゃんが売れない作家を演じる。

才能があっても売れない、
ではない、
才能はなくても?絶対売れてやる!
どころか、
暴言はくはく、悪態つくつく、、、

文学界をぶっ壊す!
文学賞は出来レース!
悪態つきまくり・・・

そうは言っても、
のんだから、
かわいいんでしょ?
かわいいカッコわるいでしょ?

いえ、
かっこわるいカッコわるいフルスロットル。

悪童的な諧謔、辛辣な皮肉を織り交ぜた芝居と、
滑稽なコメディエンヌの絶妙なバランスは、
まさに高難易度の綱渡り。

観客に引かれたらおしまい、ノレないのも辛い。

その絶妙なバランスは、演劇表現における高度な技術が要求される。

本屋のシークェンスでは、
意外な展開も期待させるような、
爆発力だった。

そんな世界観を背負っても違和感がない、
悪態をついても嫌味が無い事をシンパイしつつも、
彼女の、モノがちがうエンジンのデカさのようなものも感じた。

阿部寛と仲間由紀恵の丁々発止のやりとりを想起させる、
「トリック」ファンの方にはおすすめかもしれない。

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蛇足軒妖瀬布

4.0のんワールド大全開🥳

2024年12月30日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

というか、(やっぱりしっくりくる呼び方の😅)能年玲奈の真骨頂とも言うべき2時間をたっぷり堪能させていただきました☺️

田中圭も滝藤賢一もいいし、それ以外のチョイ役も服部樹咲に髙石あかりと、これまた贅沢過ぎる😆

事前に情報を入れていなかった事もあり、まさかのあまちゃんユニットにもビックリ😳

そして、さっきの型破りな教室だけでなく、ここでも、ネットでは大荒れなのに、扱えば視聴率20%以上は間違いないのに、某国民的大スターの示談の件をどこのテレビ局も報じない、人間という生き物のずる賢さ、理不尽さ、やるせなさをしみじみ考えさせてくれるタイムリーな作品でもありました🤣

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おたか