劇場公開日 2024年12月27日

「気軽に楽しめるコメディ」私にふさわしいホテル kenshuchuさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5気軽に楽しめるコメディ

2025年1月13日
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鑑賞方法:映画館

原作は未読。
御茶ノ水にある山の上ホテルは文豪に好かれていたホテルとして有名だ。そのホテルを舞台にした、小説家と編集の物語。長編というより、短編集をまとめた感じの話だった。これはこれで好きな部類の話。
最初の設定が1984年なのもうまい。この時代ならこんな強引なこともアリだったかもなと思わせる。カラオケで歌うのが「真夜中のドア」だったりするのも現在の若い人が知ってそうな選曲で面白い。ただ、時代がそれなりに移り変わっていくのに演者たちの変化が、髪型と化粧と服装だけというのもわかりづらい。のんがそもそも年齢不詳なところがあるからこれで成り立つのかもしれないけど。
東十条先生の家族と加代子が絡むシーンは笑えた。髙石あかりと若村麻由美の演技が光るいい場面だった。他にも田中みな実や橋本愛といった俳優が短い時間で存在感を示したことも印象的だ。やはり短編連作的な作りは好きだ。
全体的にのんのオーバーな演技が少し鼻についたが、それも昭和の時代設定と考えればギリ受け入れられるか。田中圭と滝藤賢一の2人でうまくバランス取れていたから問題ではない。楽しいコメディ映画だった。

kenshuchu