「てめぇこの野郎ぉぉお!!!」私にふさわしいホテル サプライズさんの映画レビュー(感想・評価)
てめぇこの野郎ぉぉお!!!
もっと面白いと思ってた。もっと文学的でオシャレな映画だと思ってた。想像外にもドタバタでハチャメチャなコメディ映画だった。求めていたものとは違いすぎてちょっと引いちゃったけど、役者の演技は素晴らしかったし、絵になるシーンが多くてぶっ飛んでいながらに可愛い映画だった。ただ、バタバタしている割にはストーリーに意外性がなく、ただ騒がしいだけにはっているのはざんねん。原作はどうなんだろう。こんなにやかましいのかな、笑
のんに当て書きしているかのように思えるほど、のん過ぎる映画。ギャーギャーしててうるさくはあるけど、良さが最大限詰まっている。なんだかんだで、この人の演技にはいつも引き込まれちゃうんだよねぇ。「さかなのこ」はオールタイム・ベストに入るくらい好きな映画だからね。
この人はいい意味で女の子ぽくないというか、我が道をゆくカリスマ性溢れる独特な雰囲気があるから、男を寄せつけず、恋愛に発展しないという謎の安心感があって、とても見ていて気持ちがいい。こういう映画は特に、ラブストーリーを入れられると一気に冷めちゃうからね。最高のはまり役です。
滝藤賢一も良かったなぁ。のんとの相性もバツグンで、コントのような掛け合いもたまらなく最高だった。前半はどうも乗れず、テンポも悪いからグダグダで見ていてなかなかにキツかったんだけど、滝藤賢一がまるで漫画かのように口に含んだお酒の噴射をしてくれてから一気に面白くなった。まぁ、その勢いをままにラストまでいけなかったのは非常に勿体なかったけど、毒を吐く田中圭に腹を立てる2人にはめちゃくちゃ笑った笑笑 でも、言い方はあれでも編集者の指摘はちゃんと聞き入れないとダメですよ???
ホテルをタイトルにしながらホテルほとんど関係ないし、色々やってきたのにそれで満足なの??とツッコミどころ満載。それもこれも堤幸彦らしいと言ったらそうなんだけど、「夏目アラタの結婚」が中々の傑作だっただけに、ちょいと残念。
でも、小説家なのに言葉では勝負せず、演劇部時代の演技力を遺憾なく発揮して、姑息な手を使って陥れようとするそのスタイルは、文学映画としては有り得ないけど、結構好きで楽しかった笑 のんと滝藤賢一だから出来る技だよね。好きな人はめちゃくちゃ好きと思う。にしてもストーリーはもうちょい詰めて欲しかった。短いのに長く感じる〜。。。
口悪のんは癖になりそう。しかも七変化を見事に見せてくれて今回も演技力の高さに驚かされた。柚木麻子の小説は来年にもまた実写化するらしく、なんだか気合いが入っているようなので、次はもっとハマることを期待しています。しかも山田杏奈出るらしいからね🥰🥰