「キャラ造形がすごい」私にふさわしいホテル Scottさんの映画レビュー(感想・評価)
キャラ造形がすごい
能年玲奈が演じる中島加代子のキャラクターがすごいよね。
泣き落としてみたり、脅してみたり、ふざけてるのかと思えば、しんみりすることも言って。
このクルクル変わるキャラクターを造ったのがすごいな。ほぼ、それが全てな気がする。
このキャラクターを産み出した柚木麻子はすごいね。演じた能年玲奈もさすが。でも演出をつけた堤監督がすごいんじゃないかと感じた。堤監督すごいね。一回「引退したのかな?」って感じだったけど、近作はすごい。
だいたい能年玲奈、田中圭、滝藤賢一の三人でまわすんだけど、さすがに全員うまいね。隙がない。
脇も固めすぎというくらい「このチョイ役に、そのキャスト」と驚くね。橋本愛の使い方は本当に驚いた。
ストーリーは実は「文壇くだらねえ」って話になってるんだけど、能年玲奈のキャラクターで押し切られるから、そこまでテーマが説教臭くならないの。
文壇政治ばっかりやってた滝藤賢一も最後は取り憑かれたように創作するしね、小説家に対する愛情も感じる。
きちんと役者の良さを引き出した作品で、観てて清々しいよ。
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