ビートルジュース ビートルジュースのレビュー・感想・評価
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新作の評価とティムバートン作品の変容について
ファン同窓会映画としては合格点なのではないだろうか。
ゴーストバスターズのリブートと違って、ギャグもすべってないし、そんなに無理に(若干あっていらっとしたが、)ハートウォーミングな話とかにせず、昔ながらの意地悪なバートン印だったし。もちろん、新しい展開はそれほど作れてないので、前作と同じ場所をうろうろしている感は否めないのだが、マイケルキートンや役者陣の頑張りで十分楽しめた。あと、80年代の映画の作りと変わってしまっているから、照明の色使いやカメラのムーブが完全に今の映画の「ルック」なのよね。そこでなんだかnetflixのテレビシリーズ見てるような気になったな。あ、それと!あのリディアのアマゾンで死んじゃった旦那さん役がもし、ジョニーデップのカメオだったら、配役として完璧だったのでは?誰か知らない人がキャストされるよりも、俺らも知ってるバートンワールドのあの人がお父さんだったのかっていう方が納得感があるのではと思った。娘がお父さんに久しぶりに会える感動とシザーハンズの二人が並んでる「久しぶりに会えたね」って感動がシンクロして、往年のティムバートンファンなら楽しめただろう。(ジョニーデップとウィノナは昔付き合ってたから居心地は悪いだろうけども)
さて、今作の予告で気になったのが「あのチャーリーとチョコレート工場のティム・バートン最新作!」ってキャッチ。時代の流れとともにしょうがないことだが、ティムバートンと言えば今の若い人にはチャーリーとチョコレート工場のような「少し変わったファンタジー映画の人」ということになるんだろうか。
初期のバートンは、タランティーノのように、スピルバーグ的な80年代映画とは違う90年代のビジュアル感覚、センスをもたらした最初の映画監督の一人だったと思う。ポップアートと商業映画の中間地点のような場所で作品を作り続け、個人的でシュールな内容なのに、ちゃんとヒットし続けるという希有な作家であった。そういう事を成し遂げた作家というと他にデビッドリンチぐらいしか思いつかないが、バートンの場合はヒットの規模も桁外れだった。
ピーウィーの大冒険、ビートルジュース、バットマン、シザーハンズ、エドウッドにマーズアタック。実は初期の作品を並べてみてみると、彼は決してファンタジー一辺倒の人、ではないのだ。その頃のバートンが自分は好きだったわけなんだけど、ではその要素とはなんだったのか?
それは「ゴス」と「キッチュ」のバランスのセンスだったと思う。その混ぜ方がおしゃれであり、新しかった(今の人にバートンを「おしゃれ」や「新しい」と言っても「?」だと思う。それだけ彼のポジションは変わってしまったから。)過去のバートンについて、特に「ゴス」の要素で語られる事が多いが、実はそこにキッチュな要素が足されることが私は重要であったと思う。
キッチュとは「俗悪なもの」「いんちきなもの」「安っぽいもの」ということになるそうだが、私はバートンがマイノリティとして疎外感を感じて暮らしていた「アメリカの郊外」の描き方がスピルバーグ等の他の映画の中に出てくる郊外とは違い、このキッチュ感を強調している人工甘味料の入ったおかしのような色使い、プラスチックで人工的なデザインセンスが好きだった。(特にシザーハンズでは町全体がまるでバービードールの家のような質感と色使いだった。)つまり、そこにあるアメリカは、バートンの映画世界にしかない作り物のアメリカであり、それ故に魅力的な想像上のアメリカだったのだ。
想像上のアメリカ、人工的な郊外という意味では、先ほど名前を挙げたデビッドリンチの世界ともつながっていたと言えるだろう。今、そんな文脈でバートンを語ることが出来るだろうか?とにかく当時のバートンの映画の特異さはこの安物っぽさ、セット感にあったと思う。当時バートンが東宝特撮に対する愛情を語っていたのも、なぜエドウッドやマーズアタックを撮ったのかもそう考えると納得である。
だが、本人はあまりこの事に自覚的ではなかったようで、彼の作品がCG制作に移行してしまうと、その「チープさ」「作り物感」はかつての物とは変容していってしまった。手作り故の楽しさ、味が失われてしまったのだ。
さて、今回の映画では原点回帰的に、かなりプラクティカルなビジュアルエフェクトが使われてはいるのだが、では、そのかつてのキッチュさは再現されていたか?冥界のシーンではもちろんセットであるが故に、あのビートルジュースを見ているという感覚が確かにそこにはあった。
その一方、セットから外に世界が展開された時はどうだったか?本作ではリディアの娘の目を通して、アメリカの郊外の風景が映し出されるのだが、その郊外はストレンジャーシングス等に出てくる「スピルバーグ的」な郊外であり、ありふれたTVドラマで見る郊外である。あのバートンの郊外では最早無い。そこに私は物足りなさを感じてしまうのである。
音楽の使い方に関しても前作ではバナナ・ボートが50年代のヒット曲の音質であること、そしてなぜかあの場所で異国情緒たっぷりのエキゾチックな音楽だということが、そのキッチュさに見事にはまっていたわけだが(ある意味タランティーノ的なサンプリングにも近い使い方)、今回の聖歌隊アレンジではただの前作オマージュでしかなく、そのようなキッチュさには何も貢献していないのである。同様に場面を説明するように普通にロックやディスコを使っても、そこにキッチュさは生まれるわけではない。前作のバナナ・ボートという選曲がいかに絶妙だったか逆によくわかる。ここにもバートンは無自覚なのだなと思った。
バートンについては、その他にもストーリーテリングにおいて大きく変わった点があるのだが、長すぎるので、それについてはまた次回機会があれば書きたいと思う。
◇温かみのある伝統工芸の逸品
漆器や陶磁器など、長年にわたり受け継がれてきた技術に基づいた伝統工芸品。不思議と見ているだけで、心の落ち着きのようなものを感じます。
ティム・バートン監督の作風には、共通する独特のハリボテ感ドタバタ感が溢れています。盛り沢山に作り込まれた場面設定の中で、誇張されたキャラがサービス精神旺盛に動き回ります。そのフリーハンドな手作り感の中に、不思議と温もりを感じるのです。
今回の作品についても、馴染み深いベテラン演技陣を配して、一場面一場面、丁寧に手作りして出来上がってきた熟練の技を感じて、不思議な安心感がありました。
デジタル化され効率的に規格統一されたものを、大量生産、大量消費する時代。だからこそ、長く受け継がれ、高度な技術に基づいた手作業の温かみに触れた時に感じる安らぎは絶妙な感覚を得られます。もはや、この作品のジャンルはホラーでもコメディでもなく、伝統工芸の古典。大切に目に馴染ませていきたいものです。
前半1時間15分苦痛
幽霊ファンタジー 楽しめました
予告を観てもどういう映画か良く分からなかったが、ティム・バートン監督というビッグネームをみて、とりあえず観てみた。
【物語】
リディア(ウィノナ・ライダー)は母親から父親が亡くなったと知らせを受けて、娘のアストリッド(ジェナ・オルテガ)を連れて帰郷する。
リディアの生家は地元では有名な、いわくつき幽霊屋敷だった。
帰郷中に反抗期の娘アストリッドは村を出歩き、知り合った少年と恋に落ちるが、その少年は実は昔両親を殺し、かつ本人も死後の人間だった。そうとは知らないアストリッドはハロウインの夜に死後の世界に引きずり込まれてしまう。
それを知ったリディアは娘を救うために、最後の手段としてビートルジュース(マイケル・キートン)に助けを求める。ビートルジュースは死後の世界で人間怖がらせ屋で、35年前リディアに結婚を迫り、今も彼女を忘れられずに結婚を願い続けていた。リディアは依頼彼をずっと遠ざけて来たのだが、彼を呼び出し「結婚してくれれば娘を救う」という彼の条件を呑む。
【感想】
ティム・バートン作品ってあまり数観てないのだが、こういう作品が多いのだろうか? つまり、フィクションというよりファンタジー。
ここまでやると、もはやリアリティーは求めなくなるのでスッキリ、気楽に楽しめるので、これはこれで良いと思う。
直前に“シビル・ウォー”を観て、半端なリアリティーにモヤモヤした気分になった後に観賞したので、お気楽に楽しめるこの作品の方が、よっぽどマシだと思った。口直しして、映画館を出られた気分だったので良かった。
ファンキーなゴーストコメディ
ついに実現
何年も前から続編の噂が立っていた中、ネットフリックスのウェンズデーのおかげでついに実現!
マイケル・キートンも前作から36年、70歳越えて良くここまでやってくれた!ザ・フラッシュでバットマン復活にも泣けた。バートンとの相性は抜群。
ドロレスは、登場シーンはインパクトありながら絡みが少なく残念。
その代わりベイビー・ジュースが大活躍!
ジェフリー・ジョーンズは私生活で問題を起こし、クレイ人形のストップモーション、サメに食われた顔なし幽霊で登場!
ジーナ・デイヴィス、アレック・ボールドウィンの再登場もなかった。アレック・ボールドウィンは撮影中の不慮の事故のため不可能だったのだろう。
音楽は前作同様ダニー・エルフマンだが、今回は前作のような壮大なオーケストラが薄れていたような気がした。
ともあれ、個人的には80年代活気のあるオリジナリティある映画の続編で大いに楽しめた。
懐かしい
合わない
つぎはぎのコミカルな悪夢
愛しきティム作品
ティム・バートン ティム・バートン
ティムバートンの世界観
グロいのに面白い!
前作は見て無くてもOK!アダムスファミリーみたいなノリが好きなら間違いない
ビートル・ジュース、ビートル・ジュース、ビートル・ジュース
今年いっぱいはマイ流行語大賞になりそうです
そもそも前作が有った事も知らないぐらいの知識でしたが、何やら世界でヒットしていて日本でも洋画にしては珍しく週末興行1位ということで鑑賞。何か既視感を感じると思っていたらUSJのロックンロールショーの元ネタなんですね!!むしろ日本で一番有名まであるかも(笑)
内容としては期待通りの80年代子供向け洋画ホラーという感じで、思っていたよりもグロい点には注意ですが期待通りのビートル・ジュースを楽しめます。最近は一周回ってポリコレ臭が薄くなっているようで、本作も白人系中心のキャスティングに無難な若者の恋愛エピソードや勧善懲悪的な爽快感の有るスタンダードなストーリー展開で、王道中の王道という感じでした。文句無しです!!
ただ一緒に観に行った方はちょっとついて行けてなかったようで、ジム・キャリーのマスクのようなノリが好きじゃない、知らない方には世界観について行けないかもです(笑)。それが分かる方には最高に久しぶりなあのちょっとグロくて怖いけど子供向けな洋画ホラーで今の映画からは接種できないモノが得られます
がっつり続編というのは貴重
2024年劇場鑑賞247本目。
前日に前作を観たのでウィノナ・ライダーが一気に歳をとる浦島太郎状態でしたが、さすがに前の日観ただけあって全員のキャラクターが名前だけで出てきてもしっかり分かってよかったです。これは映画の手柄じゃないですが。
前作の主演二人があっさりいなくなってたのは寂しかったですね、150年は出番あるはずなんですけど。新キャストのウィレム・デフォーとモニカ・ベルッチは出落ち感があってもったいなかったです。あと、前作のキャラで一人めっちゃグロいことになっている人がいて、あそこはちょっときつかったです。亡くなったから苦肉の策かと思っていたらまだご存命じゃん!
とはいえそこそこドタバタ感は楽しかったです。ビートルジュースビートルジュースビートルジュースという完結編出るんですかね。
無駄にIMAXで観ちゃった
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