「期待通りではなかったけど、見せ場たくさん!」ビートルジュース ビートルジュース KTさんの映画レビュー(感想・評価)
期待通りではなかったけど、見せ場たくさん!
子供の頃から大好きすぎて何度も何度も数えきれないくらい繰り返し観ているビートルジュース。
その続編が出ると知った時の高揚感と言ったら...!!あと一末の不安も...
キングスマン3といい、モノノ怪唐傘といい、好きすぎる作品には期待値が高まりすぎてしまうせいか、ものすごくがっかりさせられることが多い続編には警戒心も湧くようになってしまいました。
ビートルジュースはどうだったかというと、まあまあかなという感じでした。
すごく悪いわけではないし楽しめたけど、期待してたものとはちょっと違いました。
1作目はまさか!なんでそうなる?!のような突拍子もない奇抜アイディアのおもちゃ箱みたいな感じわくわくしっぱなしでしたが、今回は目新しいものなく焼き増し感は否めませんでした。
あと、話が、大半思ったより暗いかな...
人間界の悩み、人間界の葛藤、人間世界でのあーだこーだの割合が多くてヒューマンドラマにだいぶ寄っちゃったなという印象で、その間退屈で早く死後の世界を堪能したくて仕方なかったです。
全体通して観ると、伝えたいことやストーリー上必要だったとは思うけど、私の好みとしてはもっとホラーコメディの要素を増やしてほしかった。
リディアも1作目の最後あんなハッピーな感じで終わったのに、続編でつまらない大人になってて、よく観るバターンだけどなんで映画って華々しく終わった作品の続編で主人公を落ちぶれさせたがるんでしょうかね...過去作品のできごとや成長をなかったことにされたみたいで、こういうのは好きじゃないです。
あとこれは仕方ないけど、大好きだったアダムとバーバラがいないのも悲しい...
なお、リディアよりは、リディアの娘のアストリッドにスポットライトが当たってる感じがしました。
アストリッド役のジェナ・オルテガは、ドラマ版ウェンズデーを観る前、いやウェンズデー役はクリスティーナ・リッチしか認めない!!!とか言っていた私を改心させた女優さん。
大好きです。クリスティーナ・リッチ・ウェンズデーは私の最高峰だけど、ジェナ・オルテガ・ウェンズデーは新しい別の形のウェンズデーとして最高。
作中キャラクターの中では割と常識的なリディアの娘役もすごくハマってました!あとかわいい。
ダントツ特筆すべきはビートルジュース役のマイケル・キートン!!! 見る価値ありすぎる...!!!!
前作から36年も経ってるのに完全に36年前と一切変わらないそのまんまのビートルジュース!!!!
そんなことある?!
出てきた時大興奮で、このビートルジュースが見れただけでも私の中では価値がありました。
でも思ったより登場シーン少なくてかなしい...
死後の世界の人たちに関しては、ちょっと人間味に溢れて人間のように描きすぎてるなという印象を感じました。
元人間なので間違ってはいないんだけど、せっかくの不思議な世界感の登場人物を人間くさく理解しやすく描きすぎると、異様な感じがなくなってしまうと思っているのでここも残念だったかな...
映像技術が上がって綺麗になったことで、代わりにその不思議な感じはさらに減ってしまった感じもしました。
1作目の説明なしのネーミングセンスだけで一瞬だけでてくる死後の世界の住人大喜利みたいなのが好きだったのに、そういうのも今回あまりありませんでした。
車に引かれてぺっちゃんこの姿でうっすい壁の縦穴に吸い込まれてく、当たり屋ジェリーとか特に大好きだったのにな...
前作からのキャラだと、頭ちっちゃい族のシュリンカーたちはだいぶかわいく活かされていて好きでした笑
死者の中で特にめちゃくちゃよかったのが、ビートルジュースの元妻ドロレス!!!!!
ホッチキスでバラバラにされた自分の体を繋ぎ合わせてくシーンはもう本当に最高でした!!!!!
モニカ・ベルッチ美しい。
もったいなかったのが、ドロレスの登場シーンは少なく、ストーリーへの絡みも少なく、最後に大した盛り上がりもなく秒殺でやられるという...
たぶんだけど、リディアやアストリッド他生きている人間の成長が監督がメインで見せたいものな気がしたから、それ全否定になっちゃうかもだけど、ヒューマンドラマ要素30%カットしてその分ドロレスの活躍がもっと見たかったな...
なんだったらスピンオフ作ってくれても...
全体としては求めていたものとは違ったけど映画として良かったし、ちゃんとビートルジュースだった!という印象でした!
ヒューマンドラマパートのストーリーでは、アストリッドにロマンス展開が...これもどうせ普通のラブロマンスみたいな展開に...ならない!!!!となったあたりからはだいぶ面白かったです。
最後の見せ場の最終決戦はちょっと適当すぎて残念だったけど...
踊りながら死後の世界への列車に乗る死者たちのシーンでは地味にぐっときました。
こんなに楽しそうに向かう演出にするなんて、最高。
アダムとバーバラもこんな風にわくわくしながら手を繋いで行ったんだろうなあなんて思ったりして。
いろんな登場人物が出てきて、いろんな登場人物にフォーカスする割にはわかりやすく理解しやすかったし、最後こんなに風呂敷広げたのに綺麗にまとまって大団円になったのは普通にすごいなと思いました。
期待通りではなかったけど普通に面白かったし、ブランクを感じさせないビートルジュースと、かわいいジェナ・オルテガ、モニカ・ベルッチのホッチキス体繋ぎシーン見るためにBlu-rayは買う予定です!