悪い夏のレビュー・感想・評価
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窪田正孝木南春夏がいい
最初の段階で面白そうと珍しく感じた。
北村そんなに好きじゃないけど死んだ目最高
毎熊個人的にファンだけど全裸にされて窪田正孝から暴行され可哀想そろそろもっとましな役つけないのか?
正義感に燃える伊藤毎熊と不倫してた。
河合優実冷めた演技地のような気もするがこういう役似合ってる。
窪田正孝いい人よりキレキレ路線でいってほしい。痛快だった。
木南シングルマザー役死んだ目キツイ役両方演じられる貴重な女優さん。
脚本が良かった脚本家に拍手👏
登場人物、全てカス‼
本年度のアカデミー賞で、横浜流星が主演男優賞を受賞した『正体』と同じ、染井為人の原作のサスペンスを、城定秀夫監督が映画化。原作も既読だが、ほぼ同じような内容で、一言でいうなら、後味の悪いイヤミスな物語。出てくる登場人物全てが、常軌を逸し、心を蝕まれた、カス人間ばかり。哀れなのは、そんな大人の醜い世界に翻弄された子供たちだった。
もちろん中には、運にも見放され、シングルマザーとなった者や、信じた人の裏切りの果てに、悪に染まった者もいるが、その後、堕ちる所まで堕ちたのは、身から出た錆。全く同情する余地はなく、特にラストは、悪の巣窟に引き寄せられたカスども達によるテンヤワンヤの修羅場劇場。しかし、失笑してしまう様な、コミカルなシーンでもあった。
主人公は、生活保護の福祉課職員で気が弱く、至って真面目な佐々木守。同僚の気の強い女性職員・宮田から「先輩職員の高野が、担当の生活保護者の若いシングルマザー・林野愛美に、肉体関係を強要している」と告げられる。そして、高野の行動を調査を始める佐々木は、林野の所を家庭訪問し、高野の悪事を聞き出すうちに、次第に林野への同情と共に、彼女の魅力に惹かれていく。
しかし、林野のバックには、裏社会に生きる金の亡者の金本の存在があった。高野の悪事を林野から知った金本は、高野を呼びたし恐喝して、市からの生活保護不正受給を企むが…。生活保護の不正受給者や裏社会に幅を利かせる男とその女、貧困のシングルマザー等が絡み合い、真面目だった佐々木が、いつしか裏社会へと足を踏み入れ、奈落の底へと突き落とされていく。
実際には、こうした登場人物の様な貧困と暴力の日々に身を縮め、社会の底辺を這いずっている哀れな者もいるのだろう。しかし、それも結局は、易きに流れた自分の選んだ人生であり、登場人物の誰にも同情も、共感できず、「アホか!?」と言いたくなる。
キャストは、主人公の佐々木守には、普段はカッコいい役の多い、北村匠海が務め、珍しく汚れ役の男を演じていた。佐々木が心惹かれるシングルマザーの林野には、先日のアカデミー賞で主演女優賞を獲得した河合優実が務めている。河合は、『あんのこと』『ナミビアの砂漠』そして本作と、どれも心が荒んで、社会の底辺を蠢くような女性役が続く。そして、窪田正孝が裏社会のボス金本を演じ、痩せ面の中に秘めた、金への執着や目の奥底に漂う狂気とも言える怖さが伝わってきた。
裏の主役にアッパレ
まさにパーソナルポリティクス
北村匠海氏の演技の新境地を観た。
感想
現代社会の福祉における救済システムを逆手に取り金を収奪しようとする小賢しい悪人が精神の自立が出来ていない人間を脅かし自己を見失わせ唆し、詐欺まがいな税金泥棒として犯罪の片棒を担がせ、本当に救済を必要とすべき人間の生命をも脅かし危険に晒してしまう。さらに自身の醜い欲に溺れた考えと行動により人生の辛酸を舐める事になってしまった人々の顛末が描かれる。世の中の不条理とはこういうものだ。という気持ちを心に噛み締めながら人間は気持ちの持ち様で愚かで恐ろしさを持つものなのだと半ば自戒気味に鑑賞した。
演出・脚本・配役
北村匠海氏演ずる佐々木は人間誰しもいつ起きてもおかしくない悪が仕掛けてくるトラップに引っ掛かり、思い掛けなく人生を棒にふり奈落へ墜落する男をリアルに演じている。観客に時に自我の弱さを痛感し警鐘を促す如く意識させイライラさせてしまう演技が素晴らしかった。演技的に新境地を開拓している。
河合優美氏演じる林野愛美。この手の役柄のオファーが多くなるのは実力と人気(旬の時期。ブーム到来)の証でもある。掴みどころのない役柄の雰囲気を自然体で落ち着いて表現しており良かった。本作に出演の他の女優陣に比べても明らかに違いを見せつけて前途揚々たる気風を感じる。日本を代表する女優になって欲しいと感じる。
窪田正孝氏はそこら辺によくいる金本の様な人間を自然体で寧ろ生き生きと演じていた。金本龍也自身完全な悪人ではなく半グレであり、何が彼をそうさせたのか。金本がこうなってしまった原因が必ずあるのではないかと思わせるキャラクターで前日譚を描くスピンオフがあれば窪田氏の演技で観てみたいと感じさせた。それ位窪田氏の演技と金本龍也が合っており自然な演技で素晴らしかった。
その他、毎熊克哉氏、竹原ピストル氏、クセが強い嫌らしい役を其々見事に演じていた。木南晴夏氏は本作の被害者の代表を演じていて上手い女優さんだと思うしどのように絡んでくるのかが楽しみであったが今回の脚本では最後まで具体的に絡む事なく結果のみが会話の中にでてくるだけなので残念であった。
場面展開時の描写も素晴らしいもので監督の演出は各登場人物の描写については良く出来ていた。しかし問題なのは脚本であると感じる。何か、とにかく纏めなければいけないという心理規制の掛かったストレスでもあるかのような纏め方で最後はコントのような驚くほどお粗末な展開になっていた。俳優陣の演技が素晴らしかったので残念である。原作は未読であるが、今回の脚本が仮に原作通りであったとしても映画化の場合は原作の骨は残しながらも話をデフォルメするべきと感じる。
作品自体は⭐️3(内訳演出2、脚本1)
俳優陣の演技に⭐️0.5加点
蟻地獄・・
テンポがイマイチでつまらない
救いようの無い話と言うよりも、、
今自分の周りに居る人。置かれてる環境。
全てとは言わないけど、それは自分の人間性や今まで生きてきた中での行いによって作られているんだなぁと実感‼︎
佐々木も、いくらみそらちゃんが可愛くてもあんなに入れ込むのおかしい。
しかもその前に高野がひどいことした相手に。
結局あいみを傷つけている。
だからあんな騒動に巻き込まれた。
因果応報とまでは言わないけど、結局自分に返ってくるのかな、、
ラストの落ち着いたシーンは、私的にはいらなかったー!
クズしか出てこないって言うからなんかもうそういうの期待して観に行ったので、最後のややハッピーエンド的なのは期待してなかった。
ところで北村匠海くん大好きで、拓海くん目当てで観に行ったけど、結局窪田正孝かっこよすぎるってなりました笑
え、あのプペルで私を泣かせた窪田くんだよね?
今回はもう、、悪い奴なんだけどかっこよかったー
生活保護は本当に困っている方へ
城定秀夫監督、今年2作目。
フットワーク軽くて観客のコチラも観やすい。
前作よりは面白かった。
生活保護の闇を扱ったといえば、 真面目で哀しい『護られなかった者たちへ』を思いだしたが、
城定監督がそんなヤワなモノ撮るわけないよなぁ〜 と楽しみだったが、
原作脚本があるので、これが限界かもしれない。
俳優さんは皆さん魅力的だが、定番の存在感と演技。
新鮮さはない娯楽映画である。
己の言葉は己を返ってくる。
潔癖さを訴えるケースワーカーは己の不倫を正当化して 罪悪感の欠片もない。
なにが潔癖さなのか、
僕のなかで笑いが止まらなくなった。
人間なんて、そんなものである。
み〜んな悪い人間ばかりである。
僕の人生のなかで福祉の仕事をしていた時期があり、僕の感覚では理解が追いつかない事があった。
母子寮でケースワーカーとして働いていた後輩が、
入所していた、なんと三人の子連れのお母さんに手を出してしまい妊娠が発覚。
愛を前面に出して結婚、後輩は職場をそのまま、四人目を妊娠しているお母さんと子供達はケースワーカーの実家(横浜の一等地)で同居。
そのケースワーカーは現在、年金を満額受け取っている。
世の中なんて、そんなものである。
正直者はバカをみる。
もし窓口で生活保護を断られたら、
本編のように自殺未遂(あくまでも未遂、決して死んではなりません)で発見されたら、
(財産や身寄りがなければ)生活保護を受給できる。
この映画が、本当に困って受給できない(酒やタバコやパチンコもしない)人々の役に立てたら、 いいですね。
クズだらけ
長い夏だった
ここ数年で救われない人々の描写に麻痺してしまったのかもしれない
もうすぐすると義理の兄妹役になる主役の2人がいる世界
「あんぱん」では義理の兄妹役になる北村匠海と河合優実が主役だが心優しいのが仇になって美人局に引っかかって自ら不正に手を出す羽目になった役所の職員を演じる北村匠海と元キャバ嬢でラスボス的な店長?役の窪田正孝に脅されるように利用される河合優実がいい味を出している。「あんのこと」では早見あかりが演じるシェルターの隣人に一万円と引き換えに子どもを無理矢理預けさせられる役だった河合優実は、ここでもキチンと母親役を演じているので「あさイチ」で「子どもを抱く」ではなく「子どもを持つ」と言い放って「おむすび」では母親感ゼロの米田結女王様とエラい違いだ。ヒロインが生活保護を受給するのと引き換えに毎熊克哉が演じる役所の職員とのセックスシーンでブラジャーを外していない。「ナミビアの砂漠」では河合優実は胸を出していたシーンがあったしキャバクラのシーンではキャバ嬢が胸を出していたので不自然。ヒロインの喫煙シーンが多いが「敵」みたいに煙草に口をつけても吸っていないのが分かるのに煙が出ていた。それなら喫煙シーンはいらなかったのでは?最後の修羅場で死人が出なかったらしいので全員逮捕されただろうに主人公2人は不起訴になったらしく職場に不倫がバレたはずの伊藤万理華が演じる役所の職員もクビになっていないのはどうだろう?「あさイチ」で窪田正孝はボクシングが趣味だと言っていたが見た目は細身の優男なのに恫喝しながら殴りかかるシーンは威圧感がある。撮影中に誰かあざが出来たかもしれない。
劇中劇のように同時並行で進む木南晴夏と息子役の話は万引きがバレて職場をクビになるシーンと電気や水道が止められたのが分かるシーンは逆の方が良さそうだ。最低限の生活費はあって派手に遊んでなさそうなのに電気や水道が止められるのは不自然だ。
どうすればよかったんでしょうね
血みどろも、ゴミ屋敷もいらない
チャンス大城が演じるキャラクター、
彼の所作に込められたリアリティが、
本作における、
不可欠な思考の補助線の要素となっている。
どういうことか。
その所作の細部、
単に上半身を曲げるのではなく、
身のすくめ方、
自転車を押す際の緩急のつけ方、
その身体的動作に、
彼のキャラクターの身体性、生々しさとその背景がにじみ出ている。
これらの所作は、単なる演技の一環としてではなく、
その人物が生きた環境、過ごしてきた時間、
そして経験してきた試練を物語っているのかもしれない。
多くの人々を見て、数々の現実を体感してこそ、
ここまで自然に表現できるものだ。
このリアリティを演じるためには、ただの技術ではなく、
感覚と体験が必要であり、
大城はその絶妙なバランスを完璧に捉えている。
ところが、
監督はこのリアリティラインに完全には乗らない。
リアリティラインというのは、
物語の中で登場人物が示す「現実的な限界」のようなもので、
映画のトーンを、世界観を決定づける要素だ。
この映画では、現実に寄り過ぎることなく、
時に意図的に誇張され、または抑制された演出がなされている。
そのラインを意図的に引き、
物語が進行するにつれて少しずつそのトーンが変化していくのだ。
中盤から転調が始まるが、
この転調が映画のリアリティと虚構との距離感を見事に保ちながらも、
観客を引き込む効果を生み出している。
エロ、グロ、ややエロ、身体性、社会性、
それらの要素を自在に操ることができる監督である。
エロやグロといった要素が物語の中に登場する際、
それらがただの刺激的な素材として使われるのではなく、
しっかりとキャラクターの内面的な闇や欲望を表現するための手段として組み込まれている。
映画全体を通して、
そのバランス感覚が変化し、
特に中盤から後半にかけて、
グロテスクな表現が(主に痛々しい生活表現)、
過剰になることを避け、
エロや暴力も控えめに描かれる瞬間が増えていく。
キャラクターがそのリアルなグロテスクさを描かずとも、
その内面にある闇や暴力の兆しを完全に表現できると判断したのだろう。
苦悩や不安、絶望をリアルに伝えるためには、
決して血みどろな映像や、
痛々しいゴミ屋敷の描写が必要というわけではない。
物語における感情的な重みをキャストの演技に委ねている、
この潔さこそが、この映画のリアルさに繋がっていると言える。
そして、その潔さに応えるキャスト陣も素晴らしい。
キャラクターたちは、グロテスクな場面を描写しなくても、
その内面にある激しい葛藤や深い傷、滑稽さを見事に表現している。
リアリティラインを背負うことができるように、
誠実に準備されたであろう芝居が、
映画全体のクオリティを引き上げている、
と言っても言い過ぎではないだろう。
総じて、「悪い夏」は監督の独特な手法、
調律が冴え渡る作品であり、
リアリティと虚構を巧妙に操りながら、
視覚的、感情的、音楽でも強烈な印象を与える映画だ。
その中で最も重要なのは、キャラクターの所作のリアルさと、
それを描くために意図的に動かされるアリティラインである。
映画が進むにつれ、このラインがどのように変化していくのか、
このピンポンは誰、
更にピンポンは何、
と思う時、
その時はもうこの世界観にはまっている証拠だろう。
生保の闇と城定監督テイスト
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