悪い夏のレビュー・感想・評価
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どんな仕事でも無職より立派でしょ
10本に1本映画NO1
ラストが・・・
生活保護の不正受給者とそれを取り巻く悪と
生活保護を担当する区役所の職員の話。
またまた出ました河合優実!
めちゃイイ女優さんなんだけど似たような役多い。
また不幸な女の役か・・・また似合うからしょうがない(苦笑)
箭内夢菜、いくらなんでも太り過ぎだろ!?
芸人よりデブって・・・事務所もどう売っていいのか分からない感じ
内容は暗く胸糞なのだが、
途中でミイラ取りがミイラになる展開(ありきたりだけど)で
ちょっとの救いが見えたのだが、ラストが・・・
とにかくラストが酷い!無茶苦茶!
今までの話を放棄!投げっぱなしジャーマン!
結局どうなったのか分からず、その後の日常が流れて終わり。
よくある「後は観客のご想像にお任せ」で思わせ振りにしてる
あれだけの事をして捕まらない訳ないだろう!?
最後の最期で何んだコレ?ってなっちゃった・・・
でもラストまでの出来は良かったのでこの点数。
人間追い込まれると何するかわからない
善意が踏みにじられるのは辛い
河合優実の演技力、表現力の高さが目立つ
思ってたよりも
まさしく、悪い夏。
くずだなぁ
中盤までは、どうなるんだろうと面白く見ていたが、後半、関連するキャ...
破壊と再生
第37回横溝正史ミステリ大賞優秀賞受賞作の映画化
社会の闇や人間の弱さをリアルに描いたノワール・サスペンスということのようだ。
この作品に感じるのが「クラウド」のような救われない重さだった。
そしてこの原作が受賞した理由としてのミステリーとはいったい何だったのだろう?
マナミの「わかんないの、自分が。私っていつも…」というセリフにその答えが滲み出ているように感じた。
例えば、いいことと悪いこと そうした方がわかっているにもかかわらず、流されてしまうこと その構図から抜け出せないこと これらこそ現在の日本の縮図を表現しているのだろう。
この日本の縮図を「生活保護」というモチーフを使って表現したのがこの作品
単なるミステリーではなく、現代日本の社会構造や倫理の崩壊を描いている。
大どんでん返しに使用されていたのが、宮田と高野の不倫
これがそもそもの発端で、宮田は佐々木を使って高野への復讐を遂げようとした。
最後のドタバタでぐちゃくちゃな泥沼シーンで、宮田は改めて高野への想いを言う。
あの状況 高野はこうなってしまった自分自身をリュウと山田を殺すことで決着するつもりだった。
高野は宮田のことなど完全に過去になっていたが、あの状況が宮田のサイコパス的な愛情を助長させたのだろうか?
市役所で、仕事中に高野に手紙を書いているのが空恐ろしかった。
この描写は、公私の境界が崩壊した象徴であり、同時に「正義感」の名のもとに暴走する人間の怖さだ。
宮田は市役所で主任的立場のようだが、高野との不倫によって完全に自分自身を見失っている存在だ。
物語上、このことが全ての発端だった。
しかし、
このタイトルに感じるのが「他者の所為」
毎年続くようになった異常気象 猛暑や酷暑
この異常気象こそ、異常になった日本のことだろう。
嘘の公約
嘘だらけの政治
政治家そのものによる私利私欲のための政治
失われた30年というが、一向に解決されない。
これがなぜそうなっていて、どうすればいいのかは、新聞やテレビでは知りようもなくなってしまった日本
これがこの作品の背後にあるのだろう。
つまり、
登場人物たちがあのようなったのは、ある意味「他者の所為」なのだろう。
特に主人公佐々木の思考を探っていくことが、一般的な日本人の思考がどこにあるのかわかってくる。
佐々木は生活保護を求めた古川カスミに対し、自身が招いた出来事と公私混同して罵倒した。
佐々木は、宮田に対し彼女の正義感について尋ねた。
「いけないものはいけない」
この後になってわかる彼女の思考
それでは、
佐々木の正義感とはいったい何だったのだろう?
市役所職員としての仕事をこなすこと
高野の不正行為に対する厳正な対応
しかしこれに対し佐々木は、独断での裁量をしてしまった。
高野の家族
高野のしたことを使ったビジネス展開を目論む金本リュウたちの存在を知らないまま、高野を見逃すようにしてしまったことが自分に降りかかってしまう。
さて、
林野マナミ
彼女という人物
彼女から見えるもの
マナミが娘のミソラを見つめるシーンが何度か登場する。
ミソラとは、当時のマナミそのものだったのだろう。
マナミは奇しくも当時の自分自身をミソラの中に見ている。
ミソラに対する言動は、マナミが当時母から受けてきたことと同じだろう。
「それが良いのかどうか、また同じような人生をミソラにさせることになる予感がしていた。
しかし状況は変えることなどできず、もがき苦悩しながらも「わかんないの、自分が。私っていつも…」となってしまうのだろう。
このセリフは、自分自身の本心に背いたときに出る言葉のような気がした。
マナミは絶えず過去の自分自身が感じた心とミソラの気持ちとを重ね合わせている。
ケースワーカーが佐々木になったことで、あの頃憧れていた「家族」との些細な日常の幸せを感じていたはずだった。
マナミの気持ちがマックスに昂ったのは、「一緒に死ぬ」ことではなく、あのドタバタ劇からミソラと一緒に脱出するときに起きた。
その延長線上の金本への一撃
これが彼女が決断してしたことだった。
そこにあったのは間違いなく「あの時母にしてほしかった」ことだったように感じた。
さて、、
もうどうしようもなくなってしまっている日本社会という背景
そこにしたためたマナミの一撃こそ、「破壊と再生」を表現している。
それでも、宮田のように「狂った」人物はまだいるのは間違いない。
しかし、
清掃員となった佐々木が家に帰ってきたときに干してあった女の子の小さな傘
そして妊婦である隣の住人とのすれ違い。
ここに明るい未来があった。
作家は、このどうしようもなくなった日本に対し、「破壊なくして再生なし」を叫びたかったのかなと思った。
なかなか素晴らしい作品だった。
転落は早いものです
胸糞展開にも関わらず笑ってしまう作品
物語が終わりに近付くに連れて段々と胸糞が悪くなる作品にも関わらず、クライマックスでは笑い声が漏れてしまうというとんでもない映画です。
生活保護という社会的な問題を扱いながらも嘲笑できる演出に持っていってしまう城定監督の手腕にひたすら感服してしまいました。
勿論、女性を撮るだけで艶っぽく見せてしまう城定監督の魅力も内包しています。
河合優実さんが疲れたシングル・マザーを演じているんですが、何処となく生々しい色気を放つ妖しい魅力が全開でした。
そんな中にあって一番目を引いたのが、窪田正孝さんの演技力。
窪田さんは監督や演出家によってその表情をガラリと変えてしまう役者なのだという事を改めて痛感させて頂きました。
城定監督の元、窪田さんは関わりたくないクズをしっかりとものにしておりました。
彼が笑顔になっただけで、関わる者の嫌な未来しか見えてこないから凄い。
彼の演技が物語の見えない裏側を常に支えているのは明らかでした。
画面には出ていないのに影のように付き纏う窪田さんの存在感からも胸糞展開になるのは明白なのですが、前述した通りクライマックスでは笑える展開が待ってます。
あれだけの人物を丁寧に描いた城定監督の勝利だと思います。
胸糞展開が苦手な人でも鑑賞可能だと思いますので、嘲笑できるクライマックスを味わいたい人は是非。
カオス
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