悪い夏のレビュー・感想・評価
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城定監督!もっと上手くやれたでしょ?
貧困、不正受給、全員悪人…もっと陰惨にすべきところだが、城定秀夫監督の良い意味での軽さが裏目にでている。
チャンス大城を起用してる時点で違うと思う。
ただそこは河合優実がどっぷり陰惨な部分を引き受け、この作品をしっかり成立させるのはサスガ(ちょっと同じような役が続いてるのが心配)
佐々木と愛美の繊細な希望をもった関係性にクズたちの悪が侵食していくさまがスリリングに描かれ、そして大クライマックス。
この展開に不満はないが、伊藤万理華の仕掛けなどが不発に終わり、ただゴチャゴチャやってるだけで盛り上がらない。
このカオスの中で佐々木と愛美の壊された感情の爆発と残された希望を描いて欲しかった。
子供に対する気持ちは見えても、佐々木と愛美の互いへの気持ちが見えない。
佐々木は身を挺して愛美と娘を逃さないといけないし、娘は佐々木を置いて逃げることに抵抗して母の手を引かなければならない、そして愛美は意を決して佐々木を助けに踵を返さなければならない。
そして痛快に金本に一撃を食らわせ、何なら佐々木に手を差し伸べ、佐々木と愛美と娘の3人で雨の中を走っていくぐらいのベタでよかったと思う。
もう一つの軸である木南晴夏の親子もラスト前にすれ違うのは伊藤万理華ではなく、北村匠海でないと意味がないと感じる。
勿体ないよ、城定監督!
三池崇史化しないか心配だ。
豪華キャストによる見応えある演技合戦
同名小説を映画化したヒューマンサスペンスで生真面目な公務員がある出来事をきっかけに破滅へ堕ちていく物語。先が読めない予測不能な展開に加えて驚嘆の結末にも唖然とした。
主演の北村匠海&河合優実を中心とした豪華キャストによる演技合戦も迫力があり見応え十分。特にシングルマザー演じた河合優実は役柄にピッタリの印象で彼女を観るだけでも価値のある作品です。
2025-47
生活保護詐欺を企てる輩と、その計画に巻き込まれる役所職員の物語。不...
破滅への転落?出てくる奴がみんな悪くはなかった。。
北村匠海主演のサスペンス映画。
公務員が悪い奴らに狙われる話。
予告を見てちょい役だと思っていた河合優実が結構な準主役的なポジションで出ていた。
あんのこと、ナミビアの砂漠、八犬伝、敵に続いての劇場鑑賞。
相変わらずたくさん出てますね。
というか、全国上映される話題作に出ているから見ちゃうんでしょうけどね。
彼女の役はクズだけど悪い奴ではなかった。
あまり期待はしていなかったけど結構楽しめました。
ちっょと河合優実に飽きた感じがしてたと思ったけど、今回の彼女良かったです。
あんのことに近い役で、クズだけど純粋な女の子を演じてました。
生活保護のことをナマポって言うのね。
「せいほ」と呼ぶと生命保険と一緒になるからなのかなとか考えながら見ていた。
生活保護のケースワーカーの苦悩とともに不正受給の仕組みも理解できたかな。
最後はハッピーエンドだったし、見終わった後は想定外に少し心地よい気分で帰れました。
佐々木
悪くない夏
この作品が綺麗か汚いかと言えば綺麗。
良い意味で汚くあって欲しかった。
なんと言うか、隙だらけで恐ろしさ、絶望感が感じられず、緊張感が無かった。
窪田さんもぶっ飛びキャラで頑張っているんだが、何故かどす黒さ、恐ろしさが伝わらない。
この人が1番のボスなら、軽く何とかできるんじゃ無いかと思ってしまう。
知能も無さそうだし、喧嘩も大した事無さそうだし、悪のオーラがない。
佐々木は絶対今まで彼女無しの、童貞だね。
最後のドタバタ劇は冷めてしまうし、コント?と思ってしまう。
もうウシジマ君を登場させなきゃ終われない。
そっちの方向で行くならもっとキャラを立てないと、フリが全く効いていない。
どっちにも振れず、中途半端でした。
窪田さんじゃないし、河合さんの無駄使いでした。
ただ木南さんが良い演技で、先週までのホットスポットを観てただけに振り幅が良かったです。
否定的ですが、感想は人それぞれですのであしからず。
ラブストーリーの変化球
予告編から、真面目な公務員が悪人に騙されて七転八倒するブラックコメディ
を予想していましたが、意外にそこがメインではないように感じました。
古川(木南晴夏さん)の悲劇的な困窮家族の描写だったり、
愛美(河合優実さん)の自分自身の心に迷い、戸惑いを抱えていながら
子供を愛している複雑な心情の迫真の表現、
佐々木(北村匠海さん)の真面目に生きても報われない社会への怒りの独白とか、
その深刻な追い詰められた心情を切り取った多くの顔面のクローズアップ画面、
立場から不適切と理性では思っているのに、
徐々に気持ちが惹かれていく経過の緊張感のある丁寧な表現など、
闇落ちしていく人間の情けなさがほとんど描かれない(毎熊さん以外)ので、
多様な(親子の愛も含めた)ラブストーリーの変化球という方が
しっくりくるなと思いました。
グラデーション豊かなクズ、悪人たちは、
弱者を脅して小金を巻き上げるようなせこい悪巧みを実行しますが、
最後のコント的なドタバタなど、振る舞いも憎憎しさを感じることが少なく、
純愛を邪魔する喜劇的な存在にみえました。
サスペンス的な要素よりも、
様々な感情の混線具合が面白いドラマの映画だと思います。
今年の夏も暑いんだろな〜。本当夏は悪でしかない
いなくならないでね。
主人公が悪に巻き込まれて犯罪に手を染めていくクライム・ストーリーかと思っていたら、
生まれて初めて誕生日を祝ってもらい優しくされた女と
初めて自らが頼られるべき存在になれたと思った男の
ラブ・ストーリーだった。
北村匠海と河合優実の悲しくも美しいラブ・シーン。
しかし、この純愛は悪い夏に奪われて報われることなく悲劇へと進んでいく、と思いきや。
北村匠海の「ただいま」は、同じ城定監督「愛なのに」のラストで夫婦茶碗をもらった河合優実の「やった」に匹敵するほどの映画史に残るほっこりシーンでした。
これほど悪い奴らばかり出てくる映画なのに後味が悪くない。
北村匠海と河合優実がだんだんと変わっていく様、窪田正孝、毎熊克哉、竹原ピストルのクズっぷりは見事。
伊藤万理華はそうだろうなぁとは思っていたけど笑っちゃった。
ハダシとビート板からもう4年か。
撫子ちゃんは大きくなりましたね。
いまやCMにも引っ張りだこ、テレビで観ない日はない実力派人気女優の河合優実ちゃんは、ちょっとした端役でも出演したりしてるから、今作も悪い奴らのひとりくらいに思っていたらまぁまぁ主役じゃん。
「だれかとナカイ」でゆりやんレトリーバーの賞🏆をもらった女優のスピーチのネタした時(めっちゃ笑った)、将来確実になんらかの賞を取るだろう彼女がこのネタしちゃダメ、と心配してたら、早速に各賞総ナメ。思い出して笑っちゃいそうでスピーチ聞けなかった。
今作でも賞とれるくらいの名演技。何回か泣きそうになる場面があった。
ジャルジャル原作の映画も控えているし、今年もまだまだ河合優実の快進撃は続きそう。
木乃伊取りが木乃伊になる
桐生市の「水際作戦」のような生活保護制度の不適切運用は
実は多くの自治体で行われているとかまびすしい。
一方でそれを本来の呼称「せいほ」ではなく
「ナマポ」と呼び、受給者を蔑視する層や、
それを以って甘い汁を吸おうとする人は確実に存在する。
本作では、その両者の「悪」が描かれる。
なんといってもキャッチは「クズとワルしか出てこない!」
なのだから。
しかし中には
夫を亡くしたシングルマザーの『佳澄(木南晴夏)』のように
「クズ・ワル」に属さぬ者も。
社会の狭間に取り残された彼女は、
生活福祉課に相談に行くことも思いつかずさまよう。
受給を「申し訳ない」「抵抗がある」と躊躇う気持ちもあり、
その時には自身が今まで納税者だった過去は心中から欠落している。
「家族照会」や「役所の対応」も、やはり相談のハードルを上げているのだろう。
官の側が関与する実際の事件も多いよう。
受給者側からの不当要求に抗しきれぬ場合と、逆に
受給者の弱みに付け込むケースだが、
本作では後者がそもそもの事件の発端に。
肉体関係に加え
生活保護費のピンハネまでも要求した末の因果応報は、
ある種のカタルシスを感じさせはするものの、
終幕に向けての怒涛の展開の中で
開いた口がふさがらなくなるエピソードも転がり出す。
社会正義を声高に言い募りながら、
個人への執着が強すぎる言い草に、
何か裏が有りそうと感じていたら案の定。
知己をコントロールし漁夫の利を得ようとした
一連のエピソードは、
哄笑よりも恐ろしさを感じるべきか。
『佐々木(北村匠海)』は脅迫され闇堕ちする。
嘗て蔑んでいた者と同レベルまで
引きずり降ろされ、悪事に手を染める。
が、抱いていた大志が消え失せ、
自暴自棄となった主人公を奮い立たせるのが、
小さき人への愛情なのは、
通底するもう一つのテーマ。
「子供のため」に動こうとする者が、
彼を含め四人も居る。
血も涙も無い犯罪者や
不正受給を屁とも思わない食わせ者の一方、
真っ当に暮らしていても生活に困窮する家族も登場させ、
制度の周辺事情をドラマチックにみせるなかなかの手腕。
不正受給率は0.3%ほどと言われてはいても、
金額に直せば110億円と多額。
他方、実際に受給できているのは
必要とする世帯の二~三割との背反性が浮かび上がる。
社会課題をエンタメ化し問題提起するときに、
シリアスな造りとするのはありがちで、
本作もご多分に漏れず。
だからなおのこと、それを{喜劇}にまぶして
笑わせながら考えさせた『チャップリン』の凄さに、
今更ながらに思い至る。
悪の饗宴
狂ってた。自分がこんなになったら地獄
なんか良い作品見たかも。ってじわじわくる。
こんな良く感じると思ってなかったからびっくりした
じとーっと息苦しいような空気から最後はカラッと空気が澄んでた
闇堕ちの北村匠海は想像以上に闇堕ちしてて最高
闇堕ち前の北村匠海は本当に顔が良い
河合優美の気怠くて色っぽい感じとか、でも幼い表情とか可愛い声もすごく良い
伊藤万理華が笑えるぐらい狂ってて一番気持ち悪かった
窪田正孝のクズ役はいつも通り最高なんだけどヘラヘラ笑いながらの悪党を演じるのが好き
クラウドの窪田正孝が微妙だったから尚更よかった
木南晴夏も疲れ切ってて別人みたい
最後の嵐でみんな一気にネジがぶっ飛んで全部スカッとした。
木南晴夏さん親子は助かってよかった笑っててよかったって思ったし、
竹原ピストルさんは逃亡中、最高!って思ったし
窪田正孝は無事逮捕されたし
北村匠海と河合優実と美空ちゃんは一緒にいるっぽいし
全部わたしのこうなったらいいな。が見れた映画だった。
強いて言うなら真夏に見たかった。
ピンチはチャンス、チャンスは大城(笑)
何で…そうなるの~
主人公の佐々木(北村匠海)の
実直な仕事ぶりに好感触だったのに~
先輩、高野の仕事を利用しての犯罪行為
その先輩を見ていたのに
何でなの~
佐々木!お前もか
って感じ
黒闇に泥沼に引きずり込まれていく
愛美(河合優実)の周りが"悪"しかいない
から必然的に関わると巻き込まれる
はじめは宮田(伊藤万里華)と
不正を暴いていい感じに
始まったので★は高かった
中盤以降終盤は
…嫌な気持ちが晴れない
不正受給者が貰えて
本当に生活が苦しい人が貰えなかったり
この不条理さ
やっとの思いで申請にきた母子
に…最もらしく語る(悪の佐々木)
佐々木の言葉が槍のように
心に刺さる
ふざけるな!と言いたい
実際、役所はたらい回しする
基本おもしろく観ましたが
笑うに笑えない終わり方だった
これはやばい
まず没入感がやばい。
何がとはわからないがわからないのがやばい。
河合優実と作品雰囲気の時点である程度分かっていたが何か想像を超えている。
ラスト集合のとことかもカオス過ぎてやばい。
ただ、最後はパッピー?エンドぽくて少し安心。
息を呑む事を忘れる作品だった
かりそめでも、ひとすじの光が見えるラストが好き‼️
美空ちゃんに、たとえほんの少しでも、幸せな時間を‼️
いい役者が普通にいつもの実力で芝居をすれば、大満足の映画になる。
河合優実が“またしても“極上でした。
「あんのこと」とも、「ナミビアの砂漠」とも似通ったような
「自分の居場所を見つけられない女」の役。
だけどメチャクチャ良い。
この子のためなら、
この女となら闇堕ちしてもイイ・・・
そう思ってしまうよな、
真面目な男なら。
バカだし、だらしないし、頑張らないし、浮遊してるだけ・・・
そんな女だけど、
「生まれてから一度もケーキで誕生日を、
「祝ってもらったことのない生い立ち」
めっちゃ不幸じゃん‼️
今、22歳で、5歳くらいの子供(美空ちゃん)がいるから、
16歳くらいで妊娠して、色々あったのだろうなあ、
そんな想像がつく。
この映画のテーマは《生活保護の受給者・・・不正受給を含む》と、
その申請とその後の立ち直りを支援する、市のケースワーカーの北村拓海が、
受給者の河井優美や竹原ピストル、
そして彼らと密接に関わる市役所の同僚の毎熊克哉と伊藤万理華や、
暗躍するヤクザ者の窪田正孝、
彼(金本)が関わるとなんとも暴力的で複雑になってしまう、
そんな人生悲話だ。
生活保護の申請をする人は、ほぼ全員が生活に困窮して
切羽詰まっている。
社会の底辺であり、申請する側も申請を許可する側も、
普段は見せないドロドロの内面を晒すのではないか?
最近のネットニュースでは、
“怒号飛び交うナマポ受給現場“ などとある。
プライドを捨てて、知能犯で行くんだろうな?って気がする。
ケースワーカーは一向に生活保護から抜け出せない受給者に疲弊するし、
受給者は受給者で、生かさず殺さずのぬるま湯に無限地獄のように
抜け出せなくなる。
愛美(河合優実)から、セックスと金を搾取している毎熊克哉
(こいつは酷い)
本気で惚れてしまう佐々木(北村拓海)の違い。
確かに愛美と生きることは
【闇堕ち・・・人生の正規のルールから外れること】だ。
愛美となら、レールから外れてもいい・・・
そう思わせられる魔力が確かに河合優実にはある。
それにしても生活保護受給者からも、搾取する、
高野(毎熊)や金本(窪田)。
上には上がいる?のか、
下には下がいるのか?
よく分からないが、
竹原ピストルが珍しく善人から小悪人もどきを演じている。
ラストの嵐からの展開は、
怒涛の身体と体のぶつかり合い、
カオスで盛り上がった。
そして
「ドアを開けたら、かりそめでも幸せの温もり」
「温かい生活がそこにあるといいなあ」と、
わたしは心から願った。
ラストは嵐の展開
原作本を持っているが未読。これから読もう。河合優実さんが出演と聞き鑑賞。「あんのこと」を思い出す役柄だが、まだ本作の方が小綺麗で、佐々木が罠にハマる気持ちが分かる。娘も可愛いし。むしろ我慢した方で、普通の男はクレヨン届けた日にヤッてるよ。
ラストの怒涛の展開はドリフのコントかと思うほどで、前半のシリアスさが吹き飛ぶ。万引き主婦の話が必要か?と思ったが、エンドロールで城定監督の名を見付けて納得。変な人、病んでる人って、実は何処にでもいるのだろうか。一番マトモと思っていた宮田が一番狂っていた。
佐々木よ、お前は何処に帰るのか。懲りない男なのか、バカなのか?幸せなラストと見るのか、不幸は続くよ何処までも。たぶん。
人物描写がみずみずしい佳作
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