「いきなりの三文芝居?」悪い夏 La Stradaさんの映画レビュー(感想・評価)
いきなりの三文芝居?
生活保護の不正受給者、受給者を食い物にするワル、受給者の弱みに付け込むケースワーカー、そして、本当に生活保護を必要とする困窮者が入り乱れる社会派ドラマです。
冒頭から抜群の切れ味・緊張感が途切れない展開で、「さすが城定秀夫監督」と感心して見入っていたのですが、最後の最後のドタバタ三文芝居で「えっ、ここ笑っていいの?」と急に放ったらかされた気分になりました。劇画的展開もコメディ転調もありだけど、本作ではその繋ぎが余りに唐突過ぎました。俳優さん達も魅力発揮のいい作品だっただけに残念無念。
そして、これは僕自身も迷う点。この映画って、本当に生活に困窮し保護を受けようとする人達への偏見を広める事にはならないだろうか。或いは、保護申請を躊躇させる要因にならないだろうか。生活保護の不正受給者は全体の0.3~0.4%と言われています。逆に、受給資格がありながら適正に受けられない人々が多く居ると報じられています。不正受給をクローズ・アップした方が物語を作り易いのだろうと思いますが、本当にそれでいいのかな。と、ちょっと気になるのでした。
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