「あのピンポン」悪い夏 羊さんの映画レビュー(感想・評価)
あのピンポン
最後のドタバタの伏線回収。いや、伏線張ってたわけでもないか。まわりに誰もいなかったこともあって、耐えきれずにちょっと声出して笑わせてもらいました。あのピンポンの音を聞いたら思い出して笑ってしまいそうです。なにあのクズとワルのデスマッチ。
道徳心をきちんと携えてる僕らからすると、この映画から得られることは何もありません。やっぱりこの世の中は悪いことした分だけちゃんと自分に還っていくようなしくみになってるみたいです。個人的に一番クズだなコイツと思ったのは金本よりも山田です。
この作品は「クズとワル、クズとワル、クズとワルしか出てこない」をライトに楽しめればそれでよくて、それが正しい楽しみ方だと思ってます。つまんねー!なに伝えたいの?わかんねー!と憤りを感じる必要はないです。お金返せって思った人はクズです。
あ、でも、得られることは何もないと言いつつ、佐々木と村野の関係性は好きだったし、観ててほっこりできちゃったシーンなんかもありました。「ただいまぁ」とドアを開けた佐々木の目に村野と天使の姿が映ってたらいいなあ。
村野は最初、真っ黒ネイルに囲みメイクで誰も寄せ付けねえみたいな風貌だったのだけど、佐々木に出会ってから見た目も雰囲気も優しくなった。誰かとの出会いで変わっていく姿は男性より女性のほうがわかりやすいのかもしれないな、と漠然と思いました。
それにしても河合優実さんはほんとに擦れた役が似合うなあ。今まで観た作品のなかで一番魅力的だったかもしれない。これからも応援しよう、色んな演技をこれからもたくさん観られるように。
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