「ニャンだフル!なガーフィールド・ムービー」ねこのガーフィールド 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
ニャンだフル!なガーフィールド・ムービー
『ゾンビランド ダブルタップ』で、“声”を担当したビル・マーレイが“出演を後悔している”とパロディ?ディスり?発言したけど、
新聞連載漫画として始まり、その実写映画化やアニメシリーズも作られ、アメリカでは知らぬ者は居ない人気者。日本で言ったら『サザエさん』? 『コボちゃん』? “猫”なら『ドラえもん』?
ギネスにも載ったという世界一有名な猫、ガーフィールドが今度はCGアニメになって、見てニャ~。
日本では馴染み薄いガーフィールド。
一応以前の実写映画を見ていたので、全く知らないキャラではない。
オレンジ色のぽっちゃり猫。食いしん坊で怠け者で皮肉屋。その声をビル・マーレイが担当したから面白くもあった。
今回はクリス・プラット。マリオの次はガーフィールド。もはや売れっ子声優。
日本語吹替は南キャン山里。洋アニメーションは吹替で見る事が多いんだけど、ちょっと今回は本人の顔がちらついちゃったかな…。
昨今の洋アニメーション、今話題の『野生の島のロズ』も昨年特大ヒットした『インサイド・ヘッド2』もエンタメ性とメッセージ性を絶妙に織り込んだ作風だが、この猫ちゃんはとことんドタバタ×子供向けで、寧ろ潔い。
まあ確かに大人の鑑賞には…だが、キャラのわちゃわちゃ騒ぎになって物語性が薄れた『怪盗グルー』や『ミニオンズ』よりかは話もシンプル普遍的ですんなり見れる。
“ペット”のジョンと何不自由なく暮らすガーフィールド。
ある日、生き別れの父親ヴィックと再会。
怖~いメス猫ジンクスに付け狙われており、訳ありの帳消しとしてある事を嫌々協力するハメに。
牧場に忍び込んで大量のミルクを盗む。
再会したと思ったら、犯罪の片棒。ふざけんニャ~!
家猫、初めての外の世界の大冒険。あっちゃこっちゃでドタバタトラブル。
同じくジョンの家で一緒に暮らす賢犬オーディや面倒な事態に巻き込んだ張本人ヴィックとの掛け合い。
ミルクを盗んだら一件落着。クソ親父ともサヨナラ。しかし牧場で、マスコットキャラの牛オットーが恋人と引き離され、その助けも。
オットーからインポッシブルなミッションを遂行する為、訓練と作戦。
作戦開始!
コンプリートしたかと思いきや、ヴィックに復讐誓うジンクスの罠が…。
忙しいくらいのドタバタだが、テンポもアクションもコメディも愉快で退屈はしない。
キャラも皆立ってる。
話の肝は、ガーフィールドとヴィックの親子のドラマであろう。
まだ子猫だった頃、父親に捨てられたと記憶しているガーフィールド。
が、実際は違った。野良だった二匹。ヴィックが食べ物を探している時、ガーフィールドが居なくなる。見つけると、レストランで今の飼い主ジョンから美味しい食べ物を与えられ…。
それを見て身を引いたヴィック。何より息子の幸せ。
片時も忘れた事は無かった。家の近くの木の上で、息子が幸せに暮らしているか何度も…。
“インポッシブルなミッション”の後突然また姿を消したのも、これ以上息子を巻き込ませぬように…と。
父親の本当の思いを知って。
今度はオイラが親父を助けるニャ!
安心してファミリーで楽しめるニャンだフル・ムービー。
父親とも関係修復し、冒険でジンクスの部下犬らとも友人に。
勿論ハッピーエンドなのだけど…
ジョンの家にヴィックも転がり込んでくる。ガーフィールドと同じくらい食べて食べて、ぐうたらして、ネットで高い買い物して。
時折新しい友人らも訪ねてくる。
ジョンからすれば見知らぬデカ猫やデカ犬が突然現れて平穏な暮らしがドタバタになって、災ニャン!?