十一人の賊軍のレビュー・感想・評価
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外国人視聴者が多く想定されているとは思うが…。
今年399本目(合計1,490本目/今月(2024年11月度)5本目)。
※ (前期)今年237本目(合計1,329本目/今月(2024年6月度)37本目)。
※ お手洗いトラブルのため、途中10分ほど視聴が抜けているところがあります。
いわゆる時代劇にここでは分類されているようですが、時代劇といって一般的に思いつく映画であろう「碁盤切り」等とはかなり違ってきます。戊辰戦争・奥羽越列藩同盟といった語が飛び出すように、「時代劇アクション」といった、純粋な時代劇とはまた違ったジャンルになってくるのでは、と思います。
ここで述べられているようなことそれ自体(戊辰戦争等)は中学社会程度では学習はするでしょうが、奥羽越列藩同盟他になると高校以上の扱いでもあるようだし(公立高校の入試問題を見た限り、これを問う出題はされていない=中学社会の教科書外?の模様)、「やや」ハイレベルかなという気がします。
ただ、この作品については、やはりジャンルをどうとるかの争いは色々あるとしてもやはり「時代劇」であり、昨今「時代劇」のジャンルが激減していることを憂いて作られたのが「侍タイム~」であることを考えると、直接のつながりや応援関係はないのでしょうが、この作品が放映された意義は大きかったかなというところです。
内容に関してはそれまで気になった点はありません。ある程度「教科書に載っていない」この「映画で扱うこと」も、確か2021年か2022年かで扱った映画があったような…。そういうことなので、それらまで知識があると有利です。ただ、こういった時代劇は「だいたいの場合に」字幕をつけて海外進出されるのが普通なので(事実、「燃えよ剣」は大阪市のように外国人が多い地域では、「字幕上映版」という扱いでも英語つきのものが放映されていた)、そのときに、やはり日本の歴史の中では、例えば織田信長を頂点とするあの時代とはちょっと異なる(300年ほど)この時代のことは「まぁ歴史好きなら知っているか」程度で、海外進出時には苦労しそうかな、と思いました。
作品そのものへの不満はほぼないし、ジャンル分類をどうとるかは別にせよ「時代劇」であるのは事実なので、時代劇好きな方はぜひとも、といったところです。
今年公開作品の中では、トップクラスの出来映え
だと感じましたが、白石監督作品お決まりの後味が悪さが色濃く出ていて暗い気分になるので、休日の午前中から視聴するのには向いてません
それと原作を良く知らないまま観に来ましたが、何となく最初からオチが見えてる部分ぐらいが唯一のマイナス材料ぐらいに感じました
なので結構オススメできる作品だと思います
でもガラガラだったな…
■総評■
主人公に感情移入させすぎると、阿部サダヲさんがかなり嫌な役を演じきっていたので見終わった後、絶対嫌いになります(笑)
ラスト20分!
2時間半は長く感じるし、1ブロック戦いを抜いても良かったのではと思う。この規模にしては予算が無いらしく、官軍の人数もかなりちゃちい感じ。シナリオをもう少しコンパクトにして予算を割くべきだったのでは。目新しい戦いも石油ぐらいしかないので。
ラスト20分はそうきたかと。
題名を「11人目の賊軍」にしたほうが良いぐらいハマっていた。家老の天罰もそこが一番効くし、良かった。
レビューの多いキャラクターが薄いはその通りで、やはり戦いのブロックを抜いてでも割くほうが感情移入出来ると思う。
アクションで真っ向勝負した時代劇が観たい!という願望に応えてくれる一作
ちょっと火薬量を間違っているように思わなくもないけど、ここまで派手な爆発を見せ場で勝負を挑んだ日本映画も珍しく、劇場で観てよかった!と思える作品でした。
掛けた予算が全く異なるエミー賞総なめの『SHOGUN 将軍』と劇場公開のタイミングが重なってどうしても映像的な豪華さを比較されがちだけど、だからこそ(『侍タイムスリッパー』)を含め「時代劇」の見せ方には様々な方向性があることを劇場で体感できるという点で、なかなか稀有なタイミングと感じました。
白石和彌監督はかつて、韓国ノワールが映画界を席巻し、「もはやアクションで日本映画は太刀打ちできないのでは…」という認識が広まりつつあった時期に『孤狼の血』シリーズを作り上げるなど、劣勢に見える部分であえて正面突破を図るところがあり(しかも娯楽作品としての質も極めて高い)、本作の「賊軍」たちと重なり合うものがあります。
設定上籠城戦が主になるのかなぁ、それだとこの上映時間は長く感じるかもなぁ、という予感は、戦闘開始早々城門は破られるわ、味方は満身創痍になるわ、といきなり絶体絶命の状況を持ってくるあたり、ここでも文字通り、度肝を抜かれました(しかも凄惨な戦闘描写に躊躇がない)。観客側にも絶望感が漂う中、どう切り返していくのか……、その展開の妙こそが本作の魅力であって、阿部サダヲの底の見えない演技も含めて、ドラマ部分でも十分見ごたえのある作品となっていました!
仲野太賀がカッコいいという珍しい映画(失礼)。 主人公が誰だかわか...
仲野太賀がカッコいいという珍しい映画(失礼)。
主人公が誰だかわからなくなるが、気にならない良作。
戊辰戦争で新潟を舞台にした映像作品ってレアでは?
ゴア描写は、かなり頑張ったのでは?レーティング意識すると、中々あそこまでは…ってレベル。
士道の時代の終焉を登場人物の運命とラストシーンで思いっきり皮肉ってるのが良い。
善悪の境界を揺さぶってくる…
罪を犯して"賊"となった者と大局によって"巨悪"と成り果てた者。どちらも同じ目的のために各々の戦場で命を賭して戦っていたのだが、両者相容れない存在であるがゆえに、一方の"大義"は成され、他方の"正義"は果たされなかった。
久しぶりにクライマックスで泣かされた😢
⭐︎3.7 / 5.0
11月2日(土) @映画館
十一人の賊軍
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兵士郎&爺の殺陣は見応えあったのに〜!背景を端折り過ぎて政はただの我儘、溝口はただの嘘付きにしか見えないのが残念🙄
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話的には、それぞれの立場があって何とか最善を尽くそうとそれぞれが動...
話的には、それぞれの立場があって何とか最善を尽くそうとそれぞれが動くが…という感じですね。
一応主人公たちから見たら悪役になる阿部サダヲも、立場が作った相対的な悪役というポジションなので、作品通して絶対的な悪というのは出てこない作りになっています。
(とはいえ、通して幸せになる役は誰もいないので、ああ白石監督だなぁという感じです 笑)
前作の碁盤切りは登場人物が侍然としたハード時代劇の印象でしたが、今作は同監督の孤狼の血のテイストにシフトした感じを受けました。
主演は山田孝之と仲野太賀ということですが、山田孝之が座長にしてはちょっと出番少ないかなぁ。
仲野太賀はラストの大立ち回りがまさに圧巻で、個人的にはここ数年の殺陣で一番すごかったです。
他のキャストは、ちょっとキャラが立っていないというか、掘り下げが足りなくてだいぶあっさりした印象です。
主演の2人ですら書ききれてない感があったので、尺が全然足りないんでしょう。
思い切って罪人を4~5人ぐらいまで減らしてもよかったんじゃないかな
あと、意図した絵作りなのかはよくわかりませんが、序盤とにかく暗くて誰が何してるのかよくわからないシーンがいくつかありました。
夜の場面が多かったのと、照明が貧弱という時代背景もあると思うんですが、もう少し誰が何してるかがわかる程度には明るくしてほしかった…
それとこれは余談ですが、北野武監督の「首」と違って、本作はコメディパートがほぼないので、端役で出てきたお笑い芸人さんがちょっと浮いてました。
芸人で役者もされている方はたくさんいらっしゃるし、本作でも千原せいじは違和感なく見られましたが、ナダルはとゆりやんは正直いらなかったかな。
この二人は本人が強すぎて、役を演じるのはあまり向いてない気がする。
あれが…
白石和彌が満を持して手掛けた時代劇の2作目。
豪華キャストで飽きさせない演出だが、いかに言っても2時間半越えは長い… 彼なら2時間ちょいくらいに出来たはず。
殺陣とちょっとしたゴア描写などお手のものって感じだし、アクションシーンの整理の仕方などはさすがだけど。
妙に時間を割くシーンがあると思えばその割に登場人物の掘り下げが足りなかったり、なんからしくないところもあるなと…
しかしまぁ、仲野太賀の堂々たる主演作だね。殺陣も決まってた。中途半端に山田孝之をダブル主演にしてあの役の出番を増やさなくても良かったと思う。
それにしても、あれが鞘師里保か…
『八犬伝』が綺麗事なら これは『泥臭いリアル』 二人の主役が映画らしい ゆりあん どこに出てた❓
東映 集団抗争もの 『仁義なき戦い』故笠原和夫 プラス『狐狼の血』白石和彌
コレは面白く無いはずがない❗️
泥臭く血生臭い
W主演 山田孝之 仲野太賀 が魅せます 漢気
特に最後 仲野太賀が持ってった感がデカい
観客は 捉えられた罪人たち 利用され の目線だから
その目線に立てる 仲野太賀 師範 剣道師範❓役の 心❤️に感じ入る
新発田藩 枠組みは真実だけども あとは 劇場と 有料🈶パンフで確認を
山縣有朋 あんなに アグレッシブ❓は言わないお約束
奥羽越列藩同盟 新政府 156年後の俺に言わせりゃ 全て賊軍
でも 新発田藩家老 阿部サダヲさんは 敢えて この役 2人のW主人公を引き立てる❗️
ハシゴの御旗🏳️⚧️長岡藩 米沢❓も・・・
北越戦争
10人の捕えられた罪人 賊軍 キャラが比較的わかりやすい
でも主人公は あくまで 賊の籠屋の政 山田孝之 と 正統派役人の 仲野太賀 それはぶれない
兄貴と慕う ノロ(佐久本宝)スケベ生臭坊主 引導(千原せいじ) 女郎 火付 なつ(鞘師里保)
新発田出身元力士 辻斬(小柳亮太)正統派剣術お爺さん(本山力)
等 賊軍10人➕1 の個性が 泥臭く躍動
先週の『八犬伝』と好対照で こちらの 賊軍は キャラがわかりやすく同感しやすい
野村周平等の 正統派新発田藩決死隊がかえって目立たない
でも最後は共感できた。千葉 鋸南町がロケ地 新発田城🏯 表門 一の丸 だけは実写
あとは セット基本にVFX追加 吊り橋 は本物もミニチュアも実写
『ワイヤーCG』は控えたとのこと
【有料🈶パンフからの受け売り チコっとだけ高いけど 面白く 学習部分は少ない 是非おすすめ@1,100】
政治がうまくいくというのは綺麗事でないかもな スクリーンで確認を❗️
尾上右近さんの有料🈶パンフ発言には いい意味で騙された❗️
そうだよなぁ 最後は心意気❗️ 大義も正義も悪も関係ない❗️
ただ 西暦も併記してや 勿論 前提知識あるけど・・コレは個人的な要望
歴史少しでも好きならイイかもね
バイオレンス
バイオレンスな描写が私には
耐えられなかった。
この手の映画表現がダメな方には
ストーリー以前の話だと思います
この監督の常
素直に面白かったとは全く言えない
もう少しシンプルかと思っていた
アベサダは上手いが
誰かと思えばナダル・・
ゆりあんも
やはり鋸山での撮影(奥の東側)
以前に鋸山登山で近く歩いたら凄く
怒られ、車で強制撤収された?
立禁でも何でも無いのに・・#
嫌な奴らだった
予測を裏切る
テンポ良く最後まで楽しめました😊
多少、ドタバタ感はあったけど、迫力があり「えぇーそこで、こっちが爆発しちゃうの」ってツッコミ入れたくなる。
誰かを守るために何かを犠牲にする
阿部サダヲさんの2面性がこわーい💦
最後は、そこは拳銃じゃないだろーって言いたくなった。
仲野太賀さんが非常に格好良くて最高でした。
日本のシビル・ウォー!
ドッカン ドッカン 爆発シーンが映画館ならではの大音響で楽しめる火薬系チャンバラ映画。
知らない俳優さん達も沢山出てるが、皆さんルックスがまったく違うので混乱することは無くて個性的。山田孝之、仲野太賀のダブル主演のようだが、野村周平、鞘師里保、本山力なんかもいい味出してる。中でも阿部サダヲが良かった。「こんな役も出来るんだ」と感心。
後、なかなかお帰りにならない駿河太郎も不気味でいい。
戊辰戦争の事を少し調べて観賞したのが大正解だった。
※千葉県での撮影の合間に山田孝之と野村周平は魚釣りをよくしてたらしい。
大義
153本目。
地元の映画。
高校新発田だし、観ない訳にはいかない。
それに、地元出身の役者さんが出てるのも嬉しい。
いきなりクライマックスが来そうな雰囲気。
でもこの長丁場、飽きることなく見せてくれるけど、どことなく物足りなさは感じたりもする。
最後に男を見たと思うけど、大義がどこにあるかにもよるんだよなあと思う。
でも、ヤツをこのまま終わらせるのは納得がいかない、誰かヤツをと思ってたら、そうかそっちか、最も応えるなと。
なんだろうな、うーんどうなんだと。
いつもの阿部サダヲではない
阿部サダヲ家老役。
序盤の戦闘シーンの音量を下げてほしい。耳が悪くなりそう。
罪人たちが10人出てくるが、それぞれの来し方をもう少し描いてほしかった。
ただ時間がないから仕方ないのか。でも、足りないよな。
爺さん侍や辻斬りは説明が欲しかった。
爺さん侍、長州だったとは。殺陣が素晴らしい。
しかし、生首が幾つも転がる時代劇だな。
最後に官軍の山縣狂介の前に出したのは、入江の首?
あの家老なら、ありえるか。だから、むすめが、、?
一瞬だったので、おかしな連想をしてしまった。
峠の砦から、新発田の城下が見渡せるのは素晴らしい。
新潟だから石油も出るし、話はおかしくないのだが、
裏切り者の評判がもともとあるけど、新発田藩をそこまで
卑怯者に描いていいのかな?殿様も家老も。
猿芝居
戊辰戦争下、新発田藩が出兵を渋っていた背景ではこんなことが起きていた的なことをみせるフィクション…てことでOK?
聾唖者の妻を新発田藩士に手籠めにされた男を始めとする咎人が、砦を守る戦いに参戦すれば無罪放免という条件を突きつけられて、任について巻き起こっていくストーリー。
いくらまだ子どもとは言え、ザ・バカ殿のもと、家老が練った作戦を、そうとは知らずに遂行していく10人の咎人と決死隊たちという物語で、何を信じれば良いのか、自分の信念は、みたいな話しではあるけれど…自分が観賞した劇場のせいかも知れないが、暗くて良くみえないシーンは結構あるし、セリフが聞き取りにくいところが多々あり捲り。
ただでさえ登場人物の背景描写が少なくて感情移入し難いのに。
それでも内容的にはなかなか面白いエンタメだったけれど、大まかな流れや起きていることはもちろんわかるけれど、細かいところが入って来なくてめちゃくちゃストレスが溜まったし、余計に長く感じた。
正真正銘の娯楽時代劇の傑作
原作はなく、脚本家の故・笠原和夫が 60 年ほど前に執筆した原案を元にしている。幕末の歴史的な状況を下敷きにしたフィクションであるが、山縣狂介や岩村誠一郎、溝口直政、溝口内匠といった実在の人物が登場する。当時は悲劇的すぎるとして映画化が見送られたものを今回ようやく映画化に至ったものである。「虎狼の血」の監督と脚本家による映画化であるので、戦闘シーンのリアルさに期待して見に行ったら、はるかに期待を上回る出来だった。冲方丁の小説版があるが、この原案をノベライズしたものであり、にもかかわらず結末が違っている。
新発田藩は上杉家が豊臣秀吉の下命で会津に移封された後に、溝口家が入府して6万石(後に 10 万石)を 12 代にわたって領した小藩である。長岡の牧野家 14 万石が徳川譜代で幕府に対する忠誠心が高いのと比較すると、かなり様相が違っている。新発田藩は、徳川幕府を守ろうとする奥羽越列藩同盟に仕方なく加盟したが、若年の藩主直政は官軍入りを希望しており、列藩同盟に一旦は参加すると表明した以上、表立って列藩同盟を裏切ることもできないという微妙な立場に立っていて、これはかなり史実に沿っている。
列藩同盟の先遣隊が城下にいる間は同盟軍として官軍の侵入を防いで見せなければならないが、出て行った後は官軍を迎え入れて全面的に官軍と合流することで重臣たちは合意していた。同盟軍がいる間だけ、城下への入り口にある小さな砦を守って官軍の通行を阻止しろという藩命を受けた3人の若い藩士が、手下に使って良いと言われたのが 10 人の囚人たちである。囚人たちの罪状は、殺人や放火から海外密航未遂など様々であるが、業務が成功した暁には無罪放免という条件が餌になっている。中にはイカサマ博打など微罪の者もいて、命懸けの業務には割りが合わないのではと思わせられる者もいる。
藩士と囚人という立場の違いや、藩士同士や囚人同士でも軋轢があることが描かれていて、決して一枚岩ではない様子が見られる。序盤で特筆すべきことは、それぞれの藩士と囚人のキャラクターと行動原理がしっかり立っていることで、黒澤明の「七人の侍」を彷彿とさせるほどである。原案が書かれたのは「七人の侍」公開から 10 年目の頃に当たるので、二匹目のドジョウを狙ったのかも知れない。話の濃密さは全く引けを取らなかったと言って良い。見事な脚本である。
砦は深い渓谷に隣接しており、渓谷にかかる吊り橋が重要な役割を持っている。その使い方がまた絶妙だった。橋を落とせば守備は楽になるが、官軍を迎え入れるためには落とせないという事情がある。更に、血縁もない囚人の一人を兄と慕う土着の青年が加わり、花火師の息子なので焙烙玉(手榴弾のようなもの)を作れるという設定も重要なポイントになっている。石油まで湧き出しているという話になっているが、生憎石油は秋田周辺まで行かなければ実際には出ない。
岩村誠一郎は、長岡藩で河井継之助と交渉した時に、能力不足のため河井の説いた中立の立場の合理性を全く理解できず、一方的に交渉を無意味なものにして長岡城下を凄惨な戦場へと化したという前科がある。今作でも考えの足りない猪武者という描き方であるが、これも史実にかなり忠実だったと思われる。このような無能な男が威張り散らしたせいで、長岡も会津も酷い目に遭わされたのである。
「碁盤斬り」ではほとんど戦闘シーンがなく、物足りない思いをしたが、本作では「虎狼の血」の監督らしさが全開になっている。リアルな処刑シーンや晒し首に加えて、戦闘中に切り落とされる指などが非常にリアルに描かれているので、デートなどで観に行くのは全くお勧めできないが、この時代の戦闘とはどのようなものであったのかが窺い知れるような演出になっていて、非常に感心した。
致命傷を受けても戦意を失わないのが本当の侍である。仲野太賀が演じた鷲尾兵士郎の奮闘は凄まじかった。侍でもないのにそうした行動を見せた山田孝之が演じた囚人の政も見事なものであった。更に、本山力が演じた長州藩で槍術師範だったという老武士の腰の据わった立ち回りも非常に見応えがあった。阿部サダヲが演じた新発田藩家老の溝口内匠は、全ての陰謀の主体であり、最後の最後まで目が離せない存在だった。
音楽はあまり時代劇らしからぬ曲風だったのが惜しまれたが、エンディングで全く関係のない歌謡曲を流さなかったのは偉かった。
(映像5+脚本5+役者5+音楽4+演出5)×4= 96 点。
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