「タイトルなし(ネタバレ)」十一人の賊軍 こめちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)
タイトルなし(ネタバレ)
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刀で切ると血が飛び散り、火薬で人が吹き飛ばされバラバラになり、今これが時代劇では普通になっている。この話は現実にあった戊辰戦争での新政府軍と旧藩連合と新発田藩の駆け引きと、藩の策略が描かれる。死罪の罪人を無罪と引き換えに戦わせる。吊り橋で守られている要害でどう戦うかと言う話だ。ところが主人公達の罪人がどういう者なのかがよく描かれない。普通は一人ずつを役人が首見聞し、そのとき牢役人がこれはこういう罪で死罪になったと、見る者に説明するのが普通だろう。吊り橋を爆破すると言って何で真ん中に爆弾を仕掛ける必要があるのか?吊り橋なら片方を爆破するか切れれば良いだけなのに。また敵の後ろの山に石油が都合良く出る。そして、なによりも昔の時代劇のようにほとんど人を斬ったこともない侍が敵をバッサバッサと斬りまくる。こういう風にあちこちなんだか詰めが甘くて納得できない物語になってる。リアリズムとはリアルな残酷描写ではなく、いかに見ている者を納得させ、必然を感じさせるかだ。 いくらでも面白く出来る話を、不十分な脚本で力づくで作ったアクションである。
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