「映画鑑賞が生き甲斐の男には理解不能な世界」ザ・バイクライダーズ おきらくさんの映画レビュー(感想・評価)
映画鑑賞が生き甲斐の男には理解不能な世界
タイトルの出方が最高。
敵を叩きのめして満面の笑みの主人公・ベニー。
その背後ではベニーに命の危険が迫っていて、観客としては「志村!後ろ後ろ!」状態。
で、ベニーに一撃が加わるまさにその時、画面がピタッと静止し、タイトルがどどーんと出現。
思わず笑ってしまった。
映画中盤にこのシーンのその後が描かれるが、タイトルが出た時からは思いもよらない凄惨な事態になっていて、ドン引き。
調子に乗るもんじゃないと肝に銘じた。
キャシーが友達との待ち合わせ場所になっている酒場に行ったら暴走族の溜まり場になっていて、警戒心全開で店内を移動するキャシー。
自分も同じ状況なら、同じような感じになっていたと思う。
ところが、暴走族の一人・ベニーを見た瞬間、恋に落ちるキャシーさん。
オースティン・バトラーが演じているとはいえ、他の暴走族と変わらないように見えていたので、突然の事態に「ええっ!」となってしまった。
まあでもヤンキー好きの女性っているよなあと思いながら鑑賞。
その後結婚するも、キャシーにとっては苦労が絶えない生活。
まあそりゃそうなるでしょうねえ。
暴走族から脱退させようと、キャシーはベニーのことを変えようとするが、それはキャシーのエゴだと思った。
第一印象の良さだけで男と付き合っちゃう女性には、こういうことが起こりがちなのではと勝手に妄想。
日本の暴走族って大人になったらヤクザに転身するイメージ。
一方、本作に出てくる1960年代・シカゴの暴走族は、いい大人になっても暴走族みたいなことを続けている感じだが、組織のシステムはヤクザっぽいと思った。
個人的には理解不能だが、カッコ良い気はする。
ても、こうはなりたくない。
終盤は、死亡フラグの見本市。
『ジョーカー フォリ・ア・ドゥ』を観た時も思ったが、信者的若者は怒らせると何するかわからなくて怖い。