「この感動を映画館で味わってほしい」ひゃくえむ。 たいやきさんの映画レビュー(感想・評価)
この感動を映画館で味わってほしい
それぞれのキャラクターがしっかりしている
出てくるキャラクター全員個性的なんだけど全員憎めない、全員好きになる
ちょっと意地悪なやつが出てきて、そいつに勝ってハッピーエンドというベタな展開にはしていない
どの試合も誰が勝つか分からない
全員好きだから、全員に勝ってほしいでも1位はたった1人だけ
試合中の緊張感と試合が終わった後に押し寄せる怒涛の感情の嵐は本作の魅力の一つだと思います
さらに今作は一つ一つのセリフに重みがある
色々なセリフがこちらに向けられているようなセリフが多く観ている最中に凄く感情が動くし、
個性的なキャラクター達からどんな言い方でどんな言葉が出てくるのかと画面に食い入るように観てしまう
映画でもじっくり味わえたけど漫画だとセリフをもっとじっくりと味わって読めるのかな?
漫画の方も読んでみたい
中盤でトガシと小宮が、雨の中で競走する前のシーンでは長回しみたいに、会場と選手達をたっぷりと撮り、長いタメをつくっている
そこが再会した2人の戦いへの緊張感をさらに引き立てさせて大好きな演出でした
劇中で掛かる音楽も超カッコいいのですが、試合が始まる直前に、音楽が止まります
そこはスタート前の静寂さがこちらにも伝わってきて緊張感がより増す演出でした
走るシーンの迫力も圧巻
アニメでしか出来ない映像表現が多く組み込まれていてアニメでやる事の意義をすごく感じた
観る前にポスターや、予告を観た時、ラストでトガシと小宮どっちが勝つんだろうという気持ちで観に行ったのですが、
まんまと裏切られました
そんな単純な話じゃなかった
陸上に留まらない、陸上以外のことにも通ずる、テーマ性を持った多くの人に心に響く作品でした
エンドロールでは語彙力がなくなってただただ感動して涙を流してしまいます
落ち着いてきて本編を思い返して、また感動します
素晴らしい映画体験でした
