「Glorious Moment!」ひゃくえむ。 uzさんの映画レビュー(感想・評価)
Glorious Moment!
『チ。』のアニメが素晴らしかったので、予告、キャラデ、キャストだけの情報で鑑賞。
まず、口の動きの緻に細かさ、正確さ驚く。
プレスコだと思うが、そうでないなら種﨑敦美と悠木碧の2人は特にリップシンクが上手すぎる。
これに限らず、地味なところで、目新しくはないが抜群の精度の演出が目を惹いた。
オープニングクレジットの出し方なんて、ありきたりなのに目茶苦茶カッコいい。
高校生編以降はロトスコープが基調となり、作画ならではの表情と3DCG並の滑らかさが共存。
音の使い方も効果的で、特にレースシーンのドラムが否応なしにテンションを上げる。
キャラからカメラを外す演出も音が良くてこそ。
しかし、他はまだしも終盤の「誰?」ってくらい崩したトガシの慟哭はやり過ぎで冷める。
強い演出に頼らず職人芸に徹してほしかった。
話はトガシが挫折して復活してばかりなのが難点。
W主人公と思ってた小宮は意外と存在感が薄く、中学で部活に入らなかったり性格が変わった理由は謎。
社会人編からは一気にキャラも増えるが、ほとんど活かされないまま打ち切りのように終わる。
絶対コーチだと思ってたノヴァk…海棠さんが魅力的だったのに勿体ないし、尾道は一体何だったんだ。
名言も多いが、漫画で数話おきに出てくるならまだしも映画で連続して聞かされるとややもたれる。
スポーツもので哲学に寄りすぎ。
原作の問題だろうが、レースの決着を見せなさ過ぎなのも、個人的には合わない。
声優は松坂桃李の語尾のニュアンス(ごく一部)とアナウンサー以外は文句ナシ。
キャストだけ憶えてれば喋る前から誰か分かるくらいにハマってた。(特に内山昂輝)
総じて楽しめたのは間違いないが、ちょっと惜しい。
共感、コメントありがとうございます。
チ。を振り返れば、そういう作家性なんだなと思いながらも、哲学に寄りすぎですよね。連載で数話置きなら、は、なるほど納得です。
絶対コーチだと思っていた…同じくでした!w

