宝島のレビュー・感想・評価
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妻夫木聡の代表作になったと思う大作映画。 戦後80年の節目に合わせ...
妻夫木聡の代表作になったと思う大作映画。
戦後80年の節目に合わせて作ったかも知れないが、関係なく面白かった。時代背景や起こった大きな事件は史実だがグスク、ヤマコ、レイ、オンなどは架空の人物。
この作品は休憩無しに映画館で一気に見るのがお勧めです。(インターミッション無しの191分)
原作小説を読んでない方(私とか)は用語だけ知ってると良いかも知れません。
コザ市/今の沖縄市(沖縄中部で1974年にコザ市と美里村が合併)
戦果アギヤー/混乱の時代を生き抜いた実在の若者たちで、米軍基地から物資を盗んで分配とかした
那覇派、コザ派/この時代の沖縄のヤクザ組織
Aサイン/米軍が公認した飲食店やホテルなどに発行された営業許可証を持つお店(Approvedの店舗)
琉球警察/米軍統治下の警察組織
琉球政府/戦後の沖縄の「アメリカ統治下の自治政府」
米民政府/琉球列島米国民政府の事で米軍が沖縄に設けた統治機構
ガマ/沖縄諸島の特に沖縄本島南部に多い自然壕
悪石島/鹿児島県の南方トカラ列島の島
黄ナンバー/軍人車両ナンバープレートの事で沖縄返還前の米軍人・軍属の乗用車
やっちー/実の兄
アキサミヨー/驚いた時や困った時に思わず口にする「あれまあ」
ウチナンチュ/沖縄の地元の人々
ヤマトンチュ/日本本土から来た人
わー/私
わったー/私たち
わらばー/子供
アンマー/母
くぬひゃー/この野郎
ひんぎれ/逃げろ
なんくるないさ/何とかなるさ
くるす(せ)、たっくるす(せ)/殺す(せ)
御嶽(ウタキ)/(自然の)聖地
かしまさい/うるさい
ユタ/霊媒師
ノロ/女性の司祭、神職
等など
なんか妻夫木聡の2002年のドラマ「ランチの女王」が見たくなった。
作品のパワーはめちゃ認めます・・・がしかし・・・
小学校への軍用機墜落事故も、嘉手納基地付近でのコザ暴動も・・・もっと言えば鼠小僧じゃないけれど「戦果アギヤー」も実際にいたらしいので、確かにこの映画の主人公たちのようにすべて絡んだ人はいないかもだけど、いろいろな人をモデルにして原作は書かれたのでしょうね。
戦後数年の1952年から沖縄返還が決まった1970年ころまでが舞台なのですが、まだまだ当事者たちは健在なので原作を書くのにも映画化するのも「心」「精神的」制約はあったと思います。この物語から50年以上経った現在、さて本当に「宝島」となっただろうか?などと思われますし、毎年のように軍関係の事件事故が起こっているのが現実ですし、日本がアメリカの核の傘の下で守られているのも事実です。
なので、その映像や演者のパワーはすごく感じましたが物語の内容的には全く楽しくない作品でした。全く楽しくないけど、すごい作品ということで70点です。
微妙
必見!!!
権力者が居ては平和はない
本国の捨て駒としてアメリカに渡っていた沖縄がどのような状況でどう返還されたか、当時の若者はどう思いどう動いたのかがよく分かる。ひめゆりの塔など沖縄の戦争映画はよくあるが戦争物と違いドキュメンタリータッチで3時間に渡り描かれている。米兵との衝突や本国との取引き、そして仲間内での内輪揉めをムダ無く作られていると思えた。
当時のは学生運動真っ只中で全国的に治安の乱れていた頃だが沖縄が1番だろう
黙ってさえ居れば平和にはなるだけどそんなのは本当の平和じゃない、戦争が終わって平和と思ったことは一度もない。
こうでもしないと変わらないんだ。
今の自分のポジションも平和じゃないなと刺さった台詞です、米兵のように権力者の都合に合わせただけでは表向きが民主主義の独裁主義だ、個人の自由を尊重して初めて平和と言えるのではなかろうか。
先生!!先生!!
当時の沖縄の状況を感じれる
映画自体は悪くないが、歴史的な超大惨敗、大爆死の歴史的記念碑
<作品内容についてはちょっとしか語っておりません>
戦後の沖縄が辿り、今日でもなお背負い続ける苦悩と憤怒を描きあげた人間ドラマの傑作の部類に入れてもいい作品。
なのに…何故?客が入らない。
私の家の近くのシネコン。初日金曜レイトショー鑑賞寸前の時点で「この作品危ないのかな?」と危惧はしていた。シネコンの劇場が4番手か5番手のキャパで、しかも200人収容のうちおよそ20人しかお客さんがいない。同日公開のライバルは強力で、実写では「国宝」も健在。ゆえに最大の動員力を持つスクリーンを押さえられないのはわかる。が、ここまで動員が低いとは思わなかった。興行主の目は確かだ。
このままの調子でいくと初週の週末ランキングは6位前後。配給した東映やソニーは天文学的な赤字が確実となり、何人もの担当者のクビが飛び、責任者(特に電通)はギロチン台に膝まづき、関係会社は行ってみたら蛻の殻。中にはリアルに自〇者も出るかもしれない。そのくらいの日本映画の歴史に残る大大大大(×無限大)な大失敗大爆死、あとには塵すら舞っていない悲惨この上ない惨状となるだろう。詳しくは明日あたりから興行に関する記事がバンバン出ると思うが、涙無くして読めないと思う。
しかしながら映画の内容に関しては特に悪くはない。むしろ相当な熱量を伴ない、日本映画では滅多に見られない作品と言ってもいい。特に楽しみにしていたのはコザ暴動。事情があってスタジオ撮影にしたらしいが、そんなことは気にならないほどの物凄い迫力があり、現場にいるかのような没入感に満たされた。関係者を絶賛したい。
出演者も賞賛したい。特に窪田正孝は助演男優賞、栄莉弥は新人賞の候補にもなると思う。主演の妻夫木をはじめ細部に至るまで緊張感を伴った演技を見せていた。唯一心配していた広瀬すずも充分に及第以上の仕事をしたと思う。
問題があるとすれば脚本と監督が背負うべきだ。最初から最後までグスク(妻夫木聡)のモノローグで映画が動く。それ、なくてもいいだろう。映画というのは監督が脚本の意を汲んで映像を見せて観客に理解させるものだ。大友監督はNHKのドラマで当時としては革命とも言える演出手法を発揮し、確かに時代を前に進めた功労者だ。だが「楽」を憶えてしまった。時おり挟まれる安い画、誰でも取れる画は、力量を見せる画との落差が大きくがっかりしてしまう。ついでに言うとこの人いつもそうだが、エンドロールで自分の名前を止めない方がいい。
繰り返しになるがどう考えても「普通のちょっと長い作品」としか思えないため、星はこの辺でいいと思う。ところが公開直前の19日朝のこの映画.comは星4.8。え?それはさすがにないだろう?と思っていた。以後あれよあれよという間にレイティングは落ちて現在は3.7。このあたりが妥当と思われる。息せききって5を付けまくった方々や、あるいはおカネもらって同様を演じた方にはご苦労さんと言ってあげたい。
「おカネもらって」の代表が映画評論家を名乗る方だろうが、その方々は自分の仕事が来なくなるのが何よりも怖いから褒めることしかできない。本当に優秀な評論家さんなら作品の秘孔を突く指摘もしつつ、読者を映画館に導くような論評をしていただきたい。少なくともこの映画.comにはそんな巧者はいない。
3時間は長くは感じなかったが、2時間半に収められる技巧を高田亮なら有していたと思うのにがっかりした。せっかく「国宝」「鬼滅」で世間が2時間の壁を壊してくれた空気感になったのに。この大失敗は「映画は映画会社に任せておけ」というセオリーも、「映画は映画会社以外が作るもの」という新しい価値観も、揃って粉砕し、何もない地平を生み出すきっかけになってしまうかもしれない。そうならないでほしいとは思う。
お時間のある方は見ておいて損はないと思う。3時間を作れる方がいらっしゃるのなら、ぜひ足を運んでいただきたたい。さもないと…これ来週からは一気に上映回数が減って、下手をすると4週で終わる劇場すら出てくるかもしれない。残念至極だ。
宝島 大傑作です
混むのを避けて、「チェンソーマン」と被る、朝7時の回。
狙い通りとはいえ、15人は予想外。
「チェンソーマン」、入ってたな。
さて、作品は。
終盤の基地の草地での、妻夫木さんと窪田さんの2人の熱と熱の激突。
凄い見応えがありました。
緊張して、背筋が張りつめる程に。
「国宝」は、見応え抜群の2人芝居を観た、と感じいりましたが、こちらは、この2人に観せられた、そんな感覚でした。
もちろん、広瀬さんも素晴らしい。
序盤の、私自身が忘れていた、あの伏線の回収も見事。
今年は「国宝」か「フロントライン」かと思ってましたが、本作が私の中では、本年度No.1です。
お勧めしたい傑作です。
これを観ないと『なんくるならんぞ〜』です。
やっぱり長かった。良かったけど…。
最後に真相が分かるのだけど、ちょっと無理筋と感じてしまった。。
3時間以上(191分)の上映時間。
トイレに飲み物とシッカリ準備してからの入場。
あんまり長い映画は好きではないですけどね。
前評判がよさそうだったのと、かなりのお金を掛けた大作だというのを知って見に行く事に。。
いつも見ているYouTubeの『ホイチョイ的映画生活』で紹介していたのも理由のひとつ。
第二次大戦後の沖縄が舞台。
本土復帰する1972年くらいまでの話。
コザ暴動あたりがクライマックス。
3人の若者と英雄的リーダーの関わる事件と沖縄の歴史が描かれる。
どうも、冒頭から最後までの映画の核となる話の設定がイマイチと感じたかな。
最後に真相が分かるのだけど、ちょっと無理筋と感じてしまった。
詰め込みすぎたような気がする。。
ただ、お金を掛けただけあって、各シーンの見応えはありました。
展開も悪くは無かったので飽きが来るとかは無かったけど、大作感はあまり感じなかったかな。
本土復帰前の沖縄の歴史が知れたのは興味深かったです。
ただ、ただ、とにかく長い。。
3時間11分は長すぎ。
結構、途中にトイレに行く人はいました。。
私もトイレに行かないように、買ったカフェラテは終盤まであまり飲まないようにしていた。
切るところが無くて長くなったという感じはしなかったし、あと1時間は短くしてもクオリティに差は無かったんじゃないかな。。
先日、『グラン・ブルー 完全版』を見たばかりだったので、編集の重要性を強く感じたばかりだったので、そんな事を思ってしまった。
役者さんでは、広瀬すずの童顔の可愛さ、窪田正孝の鋭い眼光、妻夫木の歯の白さ、が印象に残った。
私の期待が大き過ぎたのかな。。
戦後だけでなく沖縄の今も見つめさせる映画
戦後の沖縄で実際に起こった事件を散りばめ、失踪した英雄の謎を解くミステリー。
公開されて評価が割れてきたようだが、3時間半近くの長さは感じず配役もはまっており、良かった。
出番は少ないながら、リーダーシップと共に人としての温かみを感じさせるオンを永山瑛太が担ったのは説得力があったと思う。話題作に出演が続く広瀬すずも実力をつけてきたと感じた。
それとここでも瀧内公美。
話題のドラマに出ている若手や一瞬だが8番出口の子役も出演している。
多くの要素が盛り込まれているのでこの尺の長さになってしまったのだろう。
でも今に続く、犯罪の見逃しだけでなく基地の移設による自然破壊など沖縄が被っている犠牲(という言葉も不適切な気がするが)を見つめてほしいという切実な思いはひしひしと伝わった。
全体的に画面に力があり、特に軍機墜落、ゴザ暴動のシーンは圧巻。劇場で見ることをおすすめします。
極上の人間ドラマに震える
戦後80年。世界は相変わらず過去の戦争の歴史を反省する事より抑止力の名目で軍備拡張にしのぎを削っている。そして、実際に本物の戦争を起こし自国の領土拡大と経済発展を進めている恐ろしい国家も存在する。
戦争を放棄している日本は確かに平和なのかも知れないが、1952年から20年間の沖縄を描いた映画「宝島」と今でも沖縄が負わされたものを考えると、日本の戦後の総括はやはり本当には終えてはいないと思ってしまう。
戦時中の沖縄戦はドキュメンタリーでもかなり見てるが、日本の軍事戦略の最大の犠牲者であるのは疑いがない。そして戦後、アメリカになった沖縄のその歴史上の物語を正面から映画にした作品はなかったのではないかと思う。それだけでもこの映画は邦画の歴史に名を残す価値がある。
日本に返還になる前の沖縄は見たことはないが、映画はその時代を克明に映し出すようロケ地、美術セット、大道具小道具、衣装メイク等など細かく気を配り作られているのがとにかく素晴らしい。小学校への墜落事故のリアリティ、大量のエキストラの皆さんと作り上げたデモ行進。そして住民の怒りが頂点に達したコザ暴動は映画の象徴的なシーンとして観客の脳裏に焼き付けてくれる。
1952年の米軍基地襲撃でコザの英雄ことオンちゃんは姿を消す。それから6年、オンちゃんを探す情報を得る為にグスクは刑事になりレイは刑務所に入りヤクザになる。ヤマコはオンちゃんとの約束を果たす為に教師になる。妻夫木聡、窪田正孝、広瀬すずはそれぞれ当時を生き抜いた沖縄人を見事に演じた。妻夫木聡は爆発しそうな感情を抑えアメリカ軍に協力しながら自分なりの正義を貫く。窪田正孝は兄であるオンちゃんの影を追いながら違法なやり方でアメリカ軍と対峙する。広瀬すずはウタを守りながら基地反対運動の最前線にたつ。それぞれの20年を恐ろしいほどの速さで駆け抜けていく。
ラスト、基地内でのグスクとレイがぶつかり合い米軍との一触即発の緊張感から遂に明らかになるオンちゃんの消息とその物語。オンちゃんが得た「宝物」は毒ガスでも財宝でもなく「小さな命」だった。永山瑛太が演じたオンちゃん。彼しかこの役は演じられないだろう。
大友啓史監督はNHK入局時の教え「声なき声を届ける」を実現させたかったとのことである。
充分にそれは観客に伝わったと思う。
俳優たちがそこに生きている
妻夫木聡さんをはじめ、全ての演者さんが本当にそこに生きていると思わせる説得力があります。涙するポイントもあるのですが、1回観て結末を知ってからまた観ると、細かい伏線や、この表情にはこの感情も含まれていたんだなと感じ、より号泣してしまいました。長いですが複数回観ることをお勧めします。
沖縄の言葉や、叫ぶシーンが多く何を言っているか分からないところと、他の場面に対して序盤の基地内の御嶽(ウタキ)のようなところが安っぽく感じたので減点しました。
コザ暴動
映画宝島
先行を含め
映画「宝島」3回目鑑賞
アメリカ統治下の
沖縄の人々の怒りが爆発し
心の叫びを感じながら…
1回目、2回目、3回目と
回数を重ねて
細部に渡りじっくり観て
バラバラだった伏線
点と点が繋がり
オンちゃんの「予定になかった戦果」が
何かを知った衝撃が半端なかった。
英雄と呼ばれたオンちゃんの存在の
凄さに改めて圧倒され
観る度に心が揺さぶらた。
窪田くんのレイの
鬼気迫る演技が本当に素晴らしかったな
特にヤマコとレイ、グスクとレイの
対峙シーンは言わずもがなだけど
チバナの店に事件の現場検証に訪れた時に
グスクが見たレイの声のない訴える姿
あれが頭から離れなかった
しかし窪田くんのレイは切なすぎる。
191分の長さは全く感じなかったし
沖縄の方言も頭で理解するのではなく
体で感じるという感じで
演者の表情や動作などから読み取れた。
ただ、正直この手の作品は
賛否両論あると思う
ちょっと気になるのなら
観てみるのがいいかな―
沖縄の知られざる歴史に触れるが長尺に翻弄されてる感じ
映画『宝島』は公開前から楽しみにしていた作品でした。舞台は沖縄。独特の沖縄弁が使われており、耳慣れないこともあってセリフが聞き取りづらく、よくわからない部分もありました。
上映時間は3時間を超える大作。スケールの大きさは感じられたものの、「ただ長い」と思う場面も少なくありません。不要に感じるシーンがある一方で、もっと掘り下げてほしい部分もあり、全体のバランスにはやや不満が残りました。
幼少期のウタと青年期のウタを演じた俳優がよく似ていて、自然に成長を感じられる点は大きな魅力でした。また俳優陣全体も粒ぞろいで、演技に引き込まれる瞬間は多くありました。
作品を通して、沖縄の知らなかった歴史の一部に触れられたことも収穫のひとつ。重いテーマを背負い、力の入った大作であることは間違いありません。ただ見応えはあるのに、心に残るものが薄い。その点が惜しく感じられました。
全199件中、41~60件目を表示
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