宝島のレビュー・感想・評価
全547件中、321~340件目を表示
賛否はわからないが、とにかくものすごいエネルギーで描かれた戦後沖縄
予備知識が乏しくて想像の域を出ませんが、戦後(アメリカ統治)の沖縄をリアルに描こうとした映画です
描かれたのは恐らく現実にあったいくつかの出来事に着想を得た架空の登場人物達の人生。この物語が映画の背骨には違いない。しかし観終わった印象としては、描かれた登場人物達の具体的なストーリーが、むしろ背景として描かれた戦後沖縄の情景、状況、史実をリアルに感じさせるための"舞台装置"だったという感じ、です
描かれたストーリー自体にリアリティがあったかと言えば「?」ではあるものの、そこにはものすごい"熱量"があり、この映画が描いた戦後沖縄には確かにリアリティがあって、それこそが作り手の見せたかったモノだと理解しました
ちなみに、同時期に公開されている「遠い山なみの光」も、ほぼ同時代の戦後日本(人)を描いた映画です。フォーカスしているテーマやストーリーは全く異なりますが、太平洋戦争を始めた国に住む、戦争被害者のどうしようもない苦しみやキズを描いている、というところに共通点があります。
(広瀬すずさんが出ている、というところも)
あちらは"静"、本作は"動"という感じで全く違うスタイルの映画ですが、対比しながら観てみるのもオススメです。どちらにも違う良さや味わい(考えてみるべきテーマ)があって興味深いです
戦果
あの圧倒的な熱量の予告からしてとても期待していた本作。
初日に観たかったのに191分という長尺の為時間が取れず、本日よ〜やっと鑑賞。
公開から4日、朝9時過ぎからの回でも大入りでした。
今年は戦後80年という事もあり、個人的にもNHKの特番や、本・映画を通して戦争について考える時間が多かった。
今年の8月9月は正直キツい。
沖縄のコザについては「遠いところ」を観てから少し調べた事があったが、本作で描かれるアメリカ統治下の沖縄の事は詳しく知らなかった。
通過がドルだったり、日本の法律は適用されなかったり(アメリカ優位)沖縄県民は理不尽な立場だった事位しか知らなかった。
生活の為に米軍から物を盗んでいた人々の存在は何となく聞いたことはあったが「戦果アギヤー」と呼ばれていた事も知らなかった。
太平洋戦争末期、本土決戦への時間稼ぎとして沖縄を見捨てた日本(軍)
大きすぎる犠牲を出しボロボロにされた沖縄と沖縄の人々。
終戦を経て1972年、沖縄の本土返還までの、沖縄に生きた人々の姿を生々しく描いた作品でした。
どうしようもない怒り。
絶望し尽くしても尚沸々と湧き上がる枯れる事のない怒り。
武器を持つ事が抑止力になるのか。
やられたらやり返してはダメなのか。
平和なんて一度も見たことがない。
厳しい時間でした。。
良かったんだけれども…
オンちゃんのいない喪失感や沖縄人の我慢や痛みや怒り、支配され虐げられ無視されてきた歴史の重さが、どこか表面的。
もっと、喪失感、我慢、痛み、怒りの爆発を感じられる構成を期待していた。
なんか、沖縄の中から物語を見ているのではなく、外から見ている感じがずっとするのは、描写が外から視点で、渦中ではなく結果の傍観で、ずっと遠くから眺めている感じがするからなんだろうな。
上映時間を抑えて、分かりやすさを重視してしまって、結構大事なところまで削ってしまったような…。
『国宝』はエグい部分をかなり削ったけど、違和感はなかったけど、『宝島』はそこ削っちゃうと、沖縄人のどうにもならないって怒りが薄れてしまうよな…。
もっと映画ならではの表現をして欲しかったなぁ。
尿意との戦いが記憶に残った
クライマックスがコザ暴動(1970/昭和45年)なんだろうなーと予想して観ていて、果たしてそうで、「光州事件」や民主化直前の政変を描いたいくつかの韓国映画を思い出しました。
あの辺の作品に刺激を受けて作られたのかもしれないと思うくらい、印象が似ていました。
映画賞を狙うにはいい感じの文芸系に振った印象が強く、エンタメ性は薄い。
失踪のミステリー要素が少しあるだけ。
右や左に偏らず、日本本土もアメリカも、沖縄の人間たちを利用だけして実質見下し、見放して人間扱いしてこなかったことによる悲しみの連鎖を描く、という趣旨はわかる。
わかるがしかし、登場人物たちが現実と同じく「わかり合おう」という努力を誰もせずに勝手なそれぞれの「正義」「平和」を求めることしかしないから、一時的感情爆発な衝動事件が散発的に発生するだけ。
長い小説をこれでも短くまとめたとは思うが、事象の発生した西暦がテロップで出る程度で、区切りが分かりにくく、脚本&演出的に平板。
3時間を超える中で、3〜4章に分けてわかりやすく1章ごとにそれぞれ落ちをつけるなどの緩急の工夫がほしかった。
もしくは、1エピソードくらい省略して、2時間半くらいにまとめてもらわないと、観る側の集中力持続がもたず、尿意との戦いしか記憶に残らない。
一番辛かったのは、沖縄の方言だらけで聞き取りにくいセリフが、複数の人間が被せ合う演出で、全く何言ってんのかわからないところが多発してたこと。
『るろ剣』大友監督のはずだが、原田眞人監督かなこれ?とネットで確認したくなることがしばしば。
字幕上映で観たかった。
ただ、沖縄が今意固地になって、政府のいうことにNOを突きつけることが多い原因となっている基である、「怒りの歴史」を知るのには役立ちますし、また民衆から自然にテロや暴動が発生するケースの原因についても気づかせてくれます。
・飢え(酷税や収入格差含む)
・法治なき混沌とした状況
・理不尽な抑圧、弾圧
によって、民衆の不満が爆発するのが大半なのだよなと。
どう受け取ればいいのか不明瞭な映画
戦後の沖縄統治、米軍基地問題を背景にして、生きる者たちの物語です。
嘉手納基地に侵入し、物資を略奪していた少年グループのメンバー⋯
・リーダーのオン(永山瑛太さん)
・グスク(妻夫木聡さん)
・レイ(窪田正孝さん)
・オンの恋人ヤマコ(広瀬すずさん)
達の、20年間くらいの人生を軸に話は進みます。
ある日、基地からの略奪行為が失敗し、それ以後、オンが失踪してしまい、
グスクやヤマコはオンのことを想い続ける。
血の気の多いレイは、アウトロー路線へ。
とゆうような「物語」が進む他方で、沖縄の人たちはアメリカによる圧政に我慢ならず怒りが湧き起こっている。
感想としては、この映画は、物語を魅せたいのか、それとも沖縄基地問題に重心を置きたいのか、よくわからず、どのように受け取ればいいのか少し困惑しました。
沖縄基地問題と、物語がそれぞれ絡み合わずに、独立して足し算されているような印象です。
「沖縄がこうであったから、グスクたちはこうである」とか、
「グスク達の物語を通して、沖縄基地問題をもっと見て欲しい」
のどちらかだったら、わかりやすかったと思います。
最終的に、終盤で、この映画のテーマは明らかになるのですが、
そのテーマがあまりに普遍的すぎて、
「普遍的なテーマを語るために、沖縄基地問題やグスクたちが使われた」
とゆう、あまり良くない印象を受けました。
よかった点は、
メインキャストの役者さん達がみなさんナチュラルかつ、熱演されていて感動しました。
また、群衆シーンも、リアルで迫力もありました。
沖縄基地問題に関しては、ただただ、耐え忍ぶ苦しみ⋯解決できないような難しい問題があると気づき、
沖縄の方々の基地負担について、再考すべきだと思いました。
韓流の真骨頂追い。支持だが惜しい。
基地反対派の人は喜ぶ作品なのかも。
左右どちらでもない、史実に基づいた群像劇ということですが、
映画にする際の切り取り方が悪いのか、
群像劇と言うには思想が強く、かといって史実ものとしては浅い、
どっちつかずな中途半端な作品でした。
沖縄の方言に加えて、
3人の主人公たちの視点や回想が入り乱れるので、
1回見ただけでは特に内地の方々は内容を追いきれないと思います。
かといって複数回見たからといって感想も変わりません。
※俳優目当てに複数回鑑賞しました。
祖父と祖母がちょうどアギヤーの世代ですが、
この映画を見ただけでは、
なぜ沖縄の人がコザ暴動を起こすまでになったのか、
何がなんくるならんのか、伝わり切らないように感じました。
なので、コザ暴動のシーンもただ酔っ払いで気がデカくなった
騒ぎたいだけの人が騒いでいるようにしか見えず、
私ですら思うので沖縄に縁のない方は特に感じるのではないでしょうか…。
ドキュメンタリーや歴史系の作品はよく好んで見ますが、
これに25億か、という印象です。
大友監督のちゅらさんはとても好きだったので、残念でした。
監督や妻夫木さんの、
各地の舞台挨拶でのコメントを拝見すると、
彼らの満足感としては満点なのかなという印象です。
よかった点としては、
俳優の皆さんの演技は非常に熱量高かったです!
また劇版も佐藤直紀さんで、サントラが欲しくなりました。
総論、基地反対派の人は喜ぶ作品だと思います。
ぬちどぅ宝
1952年の沖縄。
米軍基地に侵入しては物資を強奪し
近隣住民に分け与える「戦果アギヤー」なる若者の集団が居た。
一種の義賊も、そのリーダー『オン(永山瑛太)』は
地元民から英雄とみなされる。
が、ある日、友人の『グスク(妻夫木聡)』、
弟の『レイ(窪田正孝)』と基地に忍び込んだのち、
ふっつりと姿を消す。
それから六年、共に『オン』の消息を探るため、
『グスク』は刑事に、『レイ』はヤクザになっている。
また、『オン』の恋人だった『ヤマコ(広瀬すず)』は
小学校の教師となり、やはり行方を追っている。
物語りは「消えた男」を探すのと並行し、
当時の沖縄の世情が描かれる。
対米的には
「宮森小学校米軍機墜落事故」
「コザ暴動」が二つのピーク。
一方、県民同士でも、
那覇とコザのヤクザの抗争、
そこに本土のヤクザも介入し、
更には米軍の特務機関まで絡む混沌の様相を見せる。
一人の男の消息を契機に、
何故にここまで多くの人間が右往左往するのか。
とりわけ、『グスク』と『レイ』の二人は
人生までをも変えられる。
途方もない影響の強さだ。
とは言え全ての経緯が明らかになった後に残るのは、
竜頭蛇尾な印象と消化不良。
三時間強の尺を使いこれか!との思いを強くする。
同時期の沖縄と若者を描き、小説から映画化されたのは
本作が初めてではない。
1972年出版の『東峰夫』の〔オキナワの少年〕を原作とした
『新城卓』による〔OKINAWA BOYS オキナワの少年 (1983年)〕がある。
沖縄に残る、残らないの違いはあれど、
米軍のジープに住民が轢き殺されることも併せ
扱われている事件もほぼ近似。
これらはそれだけ、当時の人々には衝撃的だったのだろう。
個人的にもっともショッキングだったのは、
「コザ暴動」の際に路上で燃え盛る車の回りで
カチャーシーを踊るおばあの映像。
どれだけの強い怨がそこにあるのかと、
身の竦む思いだった。
今回も同様の場面はちらとだけあるが、
どちらかと言えばモブシーンにシフトした構成。
迫力はあるものの、
より強いインプレションがあるのはどちらだろうか。
往時もイマも変わらない、米軍の負の側面は、
基地が在ることで地域経済も潤う二面性も、
幾つかのエピソードでふれられる。
もっとも当事者も、存続を心から願っているわけではないことも併せて。
「米百俵」の故事ではないけれど、
今日の食は大切も、
想いや命を未来へ繋ぐのも、
人間の営みの重要な要素。
それこそが英雄的な行為との主題も
立ち上がっては来るのだが。
まず、役者の芝居の熱さを見て!ANAのCMに映るリゾートホテルとは違う、沖縄の生活と迫力を見て!
皆さん、おっしゃるように、脚本に難はありますよ。原作に負けたね(これが例えば藤井道人の『正体』だと、相当に原作を改変してるんだけど、原作以上の説得力になってる)。真藤順丈の原作は、エンタメの枠ながら戦後沖縄史のポイントを見事につないだ。大友啓史は原作に誠実ではあるが、それに縛られて登場人物やエピソードの取捨選択に失敗した。で、原作の弱さだけ拾ってる。これはわかりにくい。そしてわかりにくさは興行収入にはマイナスだろうなあ。でも『国宝』だって、批判というより、悪口言う人は言うものね。
でもよ、でもよ!あたしゃね、冒頭の嘉手納基地内での戦果アギャーの、瑛太、妻夫木、窪田の3人と米軍とのカーチェイスと、ラストのコザ暴動のシーンだけで、もう2000円の価値はありました!とにかく、ア・ツ・イ・ノ!画面から、汗の臭いがするの!沖縄が画面にあふれてるの!
この映画の悪口を言ってる人は、「映像や役者の迫力」よりも「わかり易さ」を求める人々。リアリズムが出てくると拒否反応を示しちゃうんですね。まあ一言で言えば蓮實重彦に「お前は映画を見ていない!」と一蹴されるタイプです。
丁寧に作ってあるけど、説明無いからね。たとえば妻夫木がAサインバーで黒人米兵に聞き込みをしてる時に、マリファナを勧められて断るシーンとかね。知識がないと、あれがマリファナだって気づかないだろうな。そしてマリファナ一つに大義の無いベトナム戦争に徴兵される、米兵(それも黒人兵)の恐怖と退廃が象徴されている。一瞬の映像にいっぱい歴史的な背景がぶち込んであるのよ。まあ、R指定を意識したせいか、特飲街の描写は『べらぼう』の第1回よりもゆるかったけれど。そこは残念。沖縄ヤクザの大物、コザ派の喜舎場朝信だって一瞬しか出てこないけれど、ピエール瀧(ほんと最近ヤクザばっかりw)の説得力は抜群だった。ああ、それなのに、それなのに。この芝居のボルテージを、「役者の自己陶酔」とか言って自分の目の拙さを絶対視して、映画コムにまで悪口書くんだものなあ。小人は度しがたし。
私はもう一度見に行って、ドキドキしてきます。
妥協しない作り込み
かなりこちらの理解力を問われる作品だと思う。
作品中のセリフは沖縄語を中心としているのでなかなか聞き取りづらい。
わかりやすくするのは簡単だ。
会話時に字幕なり、見やすいように現代語として作ることはできたはず。
しかし、監督側は分かりやすくしようと思えばできたはずなのに、あえてそれをしなかったように感じた。
それは、沖縄の人の苦しみや寄り添う気持ちを感じるためにも曲げなかったのだろうと思うし、妥協しないこだわりを感じて興味深かった。
正直会話のほとんどは聞き取れず、意味などを100%は理解できなかった。
登場人物たちが会話している場面から想像して「これってこういう事を言っているのかな?」と推察することを求められる作品なので、かなり人を選ぶと思う。
なので、ただ話を聞いていれば理解できる作品ではなく、こちらが前のめりになって聞くことを求められる能動的な作品になっている。
会話をボーっと聞いていれば、それは本土の人間に対して言っていた「無関心」なのだろう。
こちらの集中力が問われるのは、当時の沖縄の現状をこちらが「知ろうとする」能力を問うているのかな、と勝手ながら思った。
序盤で戦果あぎやーが物資を強奪し、貧しい民に分け与えるところは、戦後の時代なのに彼らの衣装が江戸時代の町民が来ていた服装に見えた。
それがなんとも不思議な感覚を覚え、興味深い。
あぎやーたちが物資を奪って、貧しい市民とみんなで分けるという行為が、昔ながらの日本のイメージである助け合いがあったんじゃないかと思ってしまう。
それが年数が経つにつれ人の生活が変わっていくと、だんだんとお互いが疎遠になっていくところが微妙に描かれていてドライになっていくところが物悲しい。
上映時間が3時間以上あるし、体感的にもそれ以上に感じた。
それは原作が長編だから作品時間も長くなったとは思うのだけれど、その長尺が当時の沖縄の人たちの忍耐性を表したかったのかなと思う。
いつになったら…
おそろしく尺が長い映画ですが、おそろしく血がたぎる映画です。私達が忘れたもの、いや、私達がわざと忘れようとしているものが、そこにあります。それだけですが、それが総てです。
米軍基地の問題は、ニュースでお馴染みです。でも、客観的に編集され、中立であることが絶対条件の報道の世界では、あの熱い思いと、空気を伝えることは、残念ながら望めません。当然、アメリカにはアメリカの言い分があるし、このクニの政府にも、言い分があるはず。でも、そこで暮らす人々の本当の思いは…
この島は変わる、俺たちが変える。
あの時代をリアルタイムで生きていたわけでもない私ですが、あの頃、自分たちが頑張れば、世界を変えられる、誰もがそんな思いを持っていたように思います。ただそのやり方に間違いもあれば、逆効果だったこともあるかな。暴動自体は、正しいこととは思いませんが、あの強烈なエネルギーは、何処から来たのか?、あの場所にいたら、あのエネルギーを止めることはできるのか?。今の時代に、あの熱い、たぎる思いがあれば、このクニはどうなるのか?。皆様はどう思います?。
一度も沖縄に行ったことのない私が言うのもおこがましいですが、いつになったら、オン兄ぃのまっすぐな思い、伝わるのかなぁ…
「マイ バックページ」
「闇の子供たち」
妻夫木氏、不思議な方ですね。時代に翻弄されるキャラが、妙にハマります。何故かしら。その理由を知りたい方に、おすすめします。観てね。
「アンダーカレント」
瑛太くん、不思議なキャラですね。今、そこに姿がなくても、今、そこにいるヒトに、強く存在を残す。何故かしら。その理由を知りたい方に、おすすめします。こっちも観てね。
沖縄…とは…
とてもシリアスな内容です。宣伝等の影響で、エンタメ要素を期待されている方は要注意です。
戦後の沖縄が舞台です。混乱と狂騒の日常が描かれています。私たちが知識として知っているとか、学校で教わったとか…そんな知ったかぶりのボケた脳ミソを撃ち抜く…衝撃的な内容です。
「平和」…って何?
アメリカ軍が、または日本政府が強制するものなのか?島の人々が望む平和は平和じゃないと言うのか?島に生まれたら、いつの時代も耐えることが人生なのか?
身につまされます。
セリフは沖縄言葉がふんだんに使われています。セリフが分かりにくい、という意見もたしかにありますが…もし、お時間が許すなら原作を三分の一でも読んでいただけると、セリフがわかりやすくなります(原作にはキーワードの横に沖縄言葉でルビが振ってある)。
キャストに関しては、妻夫木さんのグスクは、原作より力強く、そして優しい。すずちゃんのヤマコは…少し可憐すぎるかな。原作では、もっと背が高くてグラマラスなイメージです。永山瑛太さんのオンちゃんは…残念ながら…少しカリスマ性に乏しく感じました。カッコいいけど。窪田正孝さんのレイがイイ!キレッキレの圧巻の演技です。
時間が長い(3時間超え)。「国宝」のように時間が気にならなかった…という作品ではありません。それは内容のシリアスさに、観てる側の心が疲れてくるからだと、思われます。しかし…この作品で知ることができることは…私たち日本人が知っておくべき内容であることに間違いはなく、ぜひご覧いただきたい。
この上映時間なのに、とっ散らかりすぎでは
色々詰め込みすぎた結果、まとまりがないものになってしまったと思う。
金がかかっているだけあって、迫力があるところもあったし俳優陣はなかなか良かったが、、、
見ていて国宝みたいにおぉ…ってなる作品ではなく、
ずっと重く、エンタメより学校で見る感想文書かされるタイプの映画だから、一般ウケするのかなぁ
上映時間が長いし、上映時間に見合うカタルシスがあるかと言われるとね
なんかこういう映画だけ見て、沖縄のことをわかった気持ちになってしまう人がいるのもこわいですね。
結局他人事だと言われればそれまでだし、当事者でないから完全に理解するもの難しいと思うが、知ることをやめてはいけないとは思う。
難しいですね、いろいろと。
3時間超の意味ある?
なんの山場なく、ダラダラとした展開。
沖縄の方言も普通に話しているときはなんとか理解できても大声で叫ぶ時など理解出来ない。
沖縄の方にとっては米軍基地問題は深刻なのは分かるけど、今まで、何回同じような作品やドキュメンタリーを観てきたことか…
あえて、いいところを探すとすれば、窪田正孝はこんな役柄はあってますね。「悪い夏」の時も良かったし。
沖縄の怒り
1952年、日本返還前・米軍統治下の沖縄で、米軍基地を襲撃して物資を奪い、困窮する住民らに分け与えてた、戦果アギヤー、と呼ばれる若者たちがいた。戦果アギヤーとして、いつかでっかい戦果をあげようとしてた、グスク、ヤマコ、レイの幼なじみの若者3人と、彼らの英雄的存在であるリーダー格のオンは、ある夜の襲撃でオンは予定外の戦果を手に入れ、そのまま消息を絶ってしまった。残された3人はオンの影を追いながら成長し、やがてグスクは刑事に、ヤマコは小学校の教師に、そしてレイはヤクザになり、それぞれの道を歩んでいた。しかし、アメリカ軍に支配され、思い通りにならない現実にやり場のない怒りを募らせていった。そして、オンが基地から持ち出した予想外の戦果を追い、米軍も動き出し・・・さてどうなる、という話。
いくら米軍統治下とはいえ、泥棒くらいで発砲するものなのか?
あれが現実だったとしたら、当時の沖縄は日本じゃないし、アメリカでもない。
戦争時のベトナムか、と思わせるような米兵の対応に怒りを覚えた。
沖縄って日本返還後も基地問題は解決しないし、米兵の無茶苦茶は減ったようだが、優遇されてる事には変わりない現状にも怒りと閉塞感を持ってしまう。
オンが得た宝とは何か、ずっと気にはなってたが、ま、確かに宝といえば宝なんだけど・・・あれほど命が粗末に扱われていた時になんだかなぁ、という感じだった。
永山瑛太、窪田正孝の気迫ある演技は良かったし、妻夫木聡や広瀬すずも悪くはなかったと思う。
ただ、少し長すぎかなぁ。編集を工夫して2時間以内に収めてほしい、と感じた。
沖縄県民の執念と意地、尊厳の戦いの末に得たものは…
もう一つの戦後
全547件中、321~340件目を表示
映画チケットがいつでも1,500円!
詳細は遷移先をご確認ください。