劇場公開日 2025年9月19日

宝島のレビュー・感想・評価

全764件中、41~60件目を表示

4.0戦後の沖縄を知るきっかけとして

2025年10月25日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

興奮

ドキドキ

戦後の米国占領下の沖縄、私も生まれる少し前の時代の物語。 現代ではあまり知らされたり報道されたりすることもなく、勉強になりました。
役者さんの真剣な演技に引き込まれて、セットも良く、見応えがありました。
是非若い人たちにも観て欲しいと思いました。
失踪した理由が意外と それっ? て感じでしたが、その時代を懸命に生きていた人たちの気持ちが少し理解できた気がします。
スクリーンで観て良かったです。

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あつとも3

4.0沖縄版ジョーカー

2025年10月23日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

興奮

ドキドキ

戦後間もない沖縄では、戦果アギヤーと呼ばれる集団がいた。彼らは、米軍基地に侵入し物品を盗み、貧しい日本国民にそれを分け与えていた。その組織のリーダーであるオンと呼ばれる人物が突如姿を消した。組織の人間やオンの周囲の人間は彼を探し求める…。

本作は、2018年に直木賞を受賞した小説を基に作られた作品である。戦果アギヤーというのは実際に存在したらしいが、ストーリーはオリジナルのためフィクション作品になっている。

まず、鑑賞した第一の感想としては、作内の興奮が観客に乗り移ってくるな、というものである。

沖縄という美しい自然と海が存在する場所で、血生臭い抗争が常に起こり続ける。映画から、血と潮の匂いがしてきそうな雰囲気である。

小説が基になっているだけあって、構成もしっかりしている。最後に答え合わせのようなシーンがあるが、分かりやすい説明があるため、観客を置いてけぼりにせず、消化不良にはならない。

本作で最も印象的だったシーンは、グスクが乗り込んだ車両が衝突事故にあったところである。ここからの展開は、まさにジョーカーというほかないだろう。米軍によって圧迫された沖縄民の不満が爆発した瞬間である。

主要登場人物の演技も素晴らしい。妻夫木さんをはじめとして、怒りや悲しみの感情を爆発させるシーンが多い。なぜか鑑賞していて北野武作品が想起された。日焼けした男と海と拳銃がソナチネに変換されたのかもしれない。

史実に関連した俯瞰的に観る映画だと思っていたが、実際は登場人物の主観に焦点を当てた作品であった。喜怒哀楽も美醜もぐちゃぐちゃに混ぜ込んだような出来になっている。現代の安全な日本で微弱なストレスに悩んでいる方は、窓を開けて本作の血と潮の空気を取り入れると活力が湧くかもしれない。

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セッキーかもめ

5.0平和だったことは一度もない

2025年10月23日
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悲しい

知的

驚く

グスクが「戦争が終わった後、平和だったことは一度もない」と言ったのがめちゃめちゃ刺さりました。戦争がないだけが平和ではない。沖縄は現在も平和ではないんだと思いました。

踏みにじられ続ける沖縄、コザ騒動で爆発する怒り、映画でまざまざと見せ付けられました。

エピソードが満載でやや走ってる感は否めませんが、ほぼ気になりませんでした。ただヤマコと小学生の学校風景がもう少しあったらと、それだけですね。

俳優の皆さんの演技が素晴らしく、特に妻夫木さんがすごく良かった。

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まんまる

5.0愛する沖縄

2025年10月23日
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故郷沖縄の地、人を踏みにじっていく、アメリカ人、本土の人に対しての怒り、悲しみ、それでも、その怒りを怒りで返してはいけない、と映画は訴える、今も繰り返される現実が思い起こされる、ウクライナ、ガザ、
是非、多くの人に見ていただきたい作品です

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ヒヨッコ

3.0敢闘賞をあげたくなるような力作だけど そもそも映画化の企画自体の難度が高過ぎ? でも日本人みんなに観てほしい歴史的大作

2025年10月23日
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鑑賞方法:映画館

2025年の夏から秋への4ヶ月ほどの間に、私は比較的高名な小説を原作とする下記映画3本を、すべて原作小説を読んだことのある状態で鑑賞しました。

-『国宝』: 原作は多くの映画化作品を持つ人気作家 吉田修一の、元々は新聞連載小説だった話題作。

-『遠い山なみの光』: 原作はノーベル文学賞作家 カズオ•イシグロの長篇デビュー作(原題 “A Pale View of Hills”)。もちろん、私が読んでいたのは小野寺健訳の翻訳のほうですが。

-『宝島』: 原作は真藤順丈の第160回直木三十五賞受賞作。

原作小説とそれを基にした映画は別モノで、それぞれがそれぞれの姿で評価されなければならないと思いますが、原作既読者がそれを基にした映画を鑑賞した場合、原作との差違はやはり気になってしまいます。上記のうち『遠いー』に関して言えば、原作小説が文庫本で280ページほどの中篇とも言うべき長さで、内容も「何が書かれているか」よりも「何が書かれていないか」が重要な感じで、映画の作り手側が原作小説をどう読んだかを映画内で表現できれば、普通の長さの尺内で映画化したことの付加価値を示しやすいと思います。

問題は残り2篇で『国宝』は文庫本で上下巻合計で800ページ強、『宝島』は同700ページ強の本格的な長篇で、3時間という劇場公開映画としては長めの尺を使っても収まりきらない素材となっています。ということで『国宝』の李相日監督は映画化にあたって原作のエピソードや登場人物をバッサリと刈り込んで私のような原作ファンを残念がらせつつも、吉沢亮、横浜流星演じる「半半コンビ」の感情の動きを中心に描き、かつ、小説では絶対にできない、歌舞伎の演目を美しく見せるという付加価値を加え、小説とはまた違った魅力を引き出すことに成功しています。ところが『宝島』では物語の構造上、この刈り込みができないのです。小学校への米軍機墜落とかコザ暴動とかの実際の出来事を絡めながら、終戦直後から本土復帰直前のアメリカ統治下の沖縄の姿を描き、物語の中心には消えた戦果アギヤーのカリスマを探し出すことを据えるというこの構造は、原作小説を読む限り、簡単に交通整理ができそうにありません。よって、上記3篇のうち、この『宝島』が内容を考えると原作小説に対する「忠実度」がいちばん高いように思われます。でも、原作既読者の目から見るとダイジェスト版のように感じましたし、原作の持つ空気感とか魅力とかを伝えきれているかという観点からすると、残念ながら、他の2篇ほどではないとも感じています。

で、ここから、身も蓋もない言い方になってしまいます。大友啓史監督の「沖縄」の思いを汲んでの「撮らなければならない」という決意は尊敬に値するのですが、そもそもあの小説を一篇の劇映画にするというのはかなり難度の高いミッションで、この映画の製作陣はそのミッションに成功していないのではないかということです。まあ、これはいろいろな意見があると思いますので、このサイトで皆さんのレビューを読むのが楽しみです。

もうひとつ、キャスティングの件。物語の主要4人、オンちゃん: 永山瑛太、グスク: 妻夫木聡、レイ: 窪田正孝、ヤマコ: 広瀬すず、皆さん、立派な俳優さんですし、この映画の熱演には拍手を送りたいのですが、なんか、それぞれ原作で読んでいたときのイメージから微妙にずれていると感じました。微妙どころではなく、大きな違和感があったのはヤマコの広瀬すずです。戦果アギヤーのカリスマの恋人で後に小学校教師となり、沖縄の本土復帰運動の先頭に立つ闘士、イメージとしては長身で色浅黒く、長い髪で瞳がキラキラした野生的な女性をイメージしていました。別に広瀬すずが嫌いというわけではなく、私は『遠い山なみの光』の悦子を演じた広瀬すずはとても評価しています。まあ、ぶっちゃけ言ってしまえば、『遠い山なみの光』の悦子と『宝島』のヤマコ、この対照的なキャラクターをひとりの女優でまかなっていいの? そんなにも日本映画界は人材不足なの? 要は客が呼べるキャストが欲しかっただけでしょ? 映画はキャストの人気なんかじゃなく中身で勝負しなきゃ、ということなんですけど。あと、戦果アギヤーの男性3人も好演ではありますが、戦災孤児から戦果アギヤーになった飢えた魂を持つ若者たちにしては、みんないい男過ぎ(笑)。そんな冗談はさておき、4人のうち、最低ひとり、できればふたり、ウチナンチュ、すなわち、沖縄ネイティブの俳優を入れてほしかったです。

ということで、戦後の沖縄の歩みや現状を考えると日本人みんなに観てほしい映画と言えると思いますが、現時点での私個人の評価はそんなに高くなく、実はエンドロールが流れるのを見ながら、これだったら、小説だけでもよかったかな、と思っていました(小説のほうは好きなんですけどね)。でも、冒頭に挙げた3作品は時とともに評価が移ろいゆく可能性がありますので、それも楽しみです。

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Freddie3v

4.0私は沖縄史を読まなければならない

2025年10月23日
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沖縄が好きでよく行く。
ニュースでも基地返還に関する記事を見たり聞いたりしてたけど、やはり当然に今に至る歴史や人々の熱い想いが沖縄にあったわけでそれをなんとなくを感じながらも知らずにいた。
一昨年は石垣島、去年は宮古島で来年は本島に遊びに行こうかなぁって考えてたけど、この映画を思い出さずにはいられないと思う。行く前に沖縄の歴史を知ろうと思った。
その上で改めて行ってみたいと思った。

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ぽじのふ

4.0やっと日本でもこういった作品が

2025年10月23日
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難しい

驚く

戦後から本土復帰前までの期間の沖縄を舞台に、精一杯生きる若者たちのそれぞれ道を当時の社会情勢と絡めて描き出す。
韓国映画ではこういった作品が多いけれど日本ではなかなか無かった気がする。
本土のものが忘れがちな沖縄の歴史を、真正面からちゃんと知らねばならない。そう思わせるものだった。

子供達が殺され、女たちは凌辱され、聖地は踏み荒らされて、それでも訴える先もない。耐えに耐えてついに臨界点を超えたのがコザ騒動だった。
そこまでの島民の悔しさを想像するに暴動の場面も胸が苦しくてたまらない。

それでも主要3人か闇に落ち切らずにいられたのは、未来の夢を語った彼らのヒーローがいたからだ。
どうして宝島なのだろうとも思っていたが、島ぬ宝との表札に、ああ、と腑に落ちた。おんちゃんも、暴動も、みな宝を守りたいからだ。宝には未来がある。

ところで主要メンバーの話す沖縄の言葉は、きっと聞き取りやすいように標準語ナイズされているのだろうけれど、それでもかなり聞き取りにくい箇所があった。御嶽も何の説明も出てこない。私は沖縄旅行した際に少しだけ勉強したのでわかるところもあったけれど、もう少し、簡潔な字幕での説明があれば、もっとわかりやすいのにと少し残念な点だった。

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ひよこまめぞう

4.5悪くないのに

2025年10月22日
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何故ヒットしなかったのかは、多分時間が長い映画が続いて飽きられたのでは?るろうに剣心みたいに2部作にすればまだ勝算はあったと思う

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おさみん

5.0熱量がしっかり心に残る映画

2025年10月22日
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興奮

驚く

すばらしい映画でした。
3時間はまったく長く感じず、もっともっとそれぞれの人生を観たいと感じるくらいでした。
沖縄に起きたことを、文字面で歴史知識としてしか理解できていなかったこと、ひとりひとりの人間の歴史であることを認識させてもらいました。
俳優の演技、演出すべての熱量がとにかくすごく、ここまでの熱量を映画に込められることに驚きました。その熱量が鑑賞後もしっかり心に残るいい映画です。映画ってすごいですね。

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たぬき

5.0沖縄

2025年10月22日
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長いけど良い作品ですね。
私たちの知らない、教科書にも載らない歴史かもです。
アメリカでも上映されたら良いかも。

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alextm

5.0戦後の沖縄の痛みと誇り

2025年10月22日
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うみこ

3.5熱量は感じて受け取りました。

2025年10月21日
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時かけ

2.5お勉強にはなった

2025年10月21日
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公開直後から賛否両論渦巻く本作。それでも映画好きとしては見ないわけに行かず、良い意味で期待値を上げずに劇場で鑑賞した。

熱い・凄い・激しい作品であるのは間違いない。
歴史の教材として優れている。
ただ「また見たい!」とは思えなかった。

主人公にも脇役にもなぜか感情移入できない。
時々よく分からないシーンがある。
だからテンポが悪く感じる。
登場人物一人一人の歴史が重すぎて、ストーリーの焦点が定まらない。スポーツに例えるなら、選手層が厚すぎて面白さを失う感じか。
しかもクライマックスで更に特大エビソードが持ち上がってくる。私は正直混乱した。

ただ、役者さんが皆、素晴らしかったことは書いておきたい。
特に広瀬すずちゃん。同世代で図抜けて映画に出続けている理由が良く分かった。

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パンダ

3.5観てると胸が締め付けられる

2025年10月21日
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泣ける

悲しい

難しい

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MI

4.0原作で確認したくなる

2025年10月20日
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原作読んで観た人の感想では、とにかくいろいろ端折られてるらしいので(まあ、原作ものは致し方ないことではあるけれど)この作品に関しては改めて確認したくなりました。
それでもまだまだ知らされてないことが多いだろうし、
その中でもグスクの言葉に改めてグッとくる。

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persimmon orange

4.0宝島

2025年10月20日
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オキナワの1970年代に、何があったか?知るべきだし、。妻夫木くんの演技は凄いです。見て欲しい‼️

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s.k

5.0何回か観るべき映画

2025年10月20日
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悲しい

興奮

斬新

この映画は 数回観て思いました。
1回目より2回、3回と見てみると
気づくシーンがいっぱいあって
良かった。
ぜひ数回見るのおすすめです
私は5回見ました😄

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ジン

それでもやっぱり本作はヒットして欲しい

2025年10月19日
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 日本映画としては破格の25億円の製作費を費やしたと言う事が話題の作品ですが、何より注目すべきは、敗戦直後から1970年のコザ暴動までの沖縄の現代史を正面から捉えた物語であるという点です。近年の大手映画会社が触れようとしなかったテーマです。

 う~ん、これは感想を記すのが難しい作品でした。原作を削って圧縮しているなと言う事が観ている者に分かるし、過去の回想シーンに度々戻る事が物語の推進力を弱めていると感じられる事も度々あります。しかし、制作者と俳優さんがこの映画にぶち込んだ熱量が凄まじい事はよく伝わりました。熱量があるから良いという訳ではありませんが、僕はやはり本作には成功して欲しいのです。

 このテーマでこれだけお金を投じた映画がコケてしまうと、「沖縄の小難しい映画なんてやっぱり当たらないんだ」という失敗体験が映画関係者の方々の共通認識となり、この様な作品の企画が今後取り上げられる事がなくなるだろうと思うからです。それは映画自身の質とは何ら関係の無い事ですが、気になります。しかし、各映画館での上映回数の変遷を見ていると、制作費の回収にも遠く及ばない結果の様です。ダメなのかなぁ。

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La Strada

4.0期待以上だった

2025年10月19日
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時間が長いことは重々承知の上見たが、さほど時間の長さは気にならなかった。自分自身の沖縄の歴史の無知さを恥じたくらいだ。エンドロールの時の写真をみてこれはほぼ現実にあったことなんだと…。どの世代も見てもいいと思う。自国のことなんだから。
役者もよかったと思う。

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ムクムク

5.0心の奥底に「ズドン」と触れる

2025年10月19日
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泣ける

悲しい

難しい

僕が観た中で、今年一番の映画でした。

自分は沖縄に行ったことがなく、沖縄の歴史も教科書程度でしか知りませんでしたが、沖縄の真実の一端をこの映画で垣間見た気がします。

沖縄の人々の想いがこもったセリフの一つ一つが重い。

俳優陣の演技も素晴らしい。

でも、最も僕の心の奥底にズドンと触れたのは、愛に始まり愛に終わったこの大きな物語でした。

原作の真藤さんの作品を読んだことがなかったけど、今度別の作品を読んでみようと思います。

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Partagas