劇場公開日 2025年9月19日

「昭和の滾り」宝島 kikisavaさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5 昭和の滾り

2025年10月6日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

描かれる史実がぼんやりとしか知らないことが多く、これ本当にあったこと?こんなことが本当に起きていたの?と驚き戸惑いながらみた。
190分の上映時間の長さも気にならなかったし、たしかに方言はわからないところも多かったけど『いとみち』と同じで何となく言いたいことは読みとれたし、あの時代たぎっていた沖縄をとんでもない熱量でていねいにみせてくれる、とても意味のある作品だとおもう。たしかに終盤、ストーリーとしてはちょっと失速した感じはあったけれど。

広瀬すずさんの強さと弱さ、少女からおとなの女性になっていく時間の流れはとてもよかった(ウタくんの子どもから青年への成長も)。でもそのぶん、男性陣の「どうみても最初から40歳前後」な感じが目立ってしまい、それは少し残念でした。ダークネス窪田さんはとてもよかったけど、いくらなんでも17歳は無理があった・・・

『罪の声』で梶芽衣子さんも「たぎっていた」と過去を顧みていたけれど、事実敗戦後から1970年代ごろまで日本はふつふつとたぎっていたのだろう。
そのたぎりを私は知らないし、たぎって生きていきたいともあまり思わない。でもそのとてつもない熱量を、なぜだか少しうらやましく思うことはある。

kikisava
マコちゃんさんのコメント
2025年10月7日

素敵なレビューです。沖縄を観光、憧れで来ている人は本当に多い。しかしその歴史は複雑で、今も本土では考えられない事実や事件が日常的にある。
僕は沖縄移住前、沖縄歴史を色んな文献で読み、それ以上の色んな事実を目の当たりにして‥何と自分が沖縄について無知だったのか?を思い知った。
この映画の沖縄歴史は、形こそ変われど今も沖縄に深く残る偏見や差別の一角だと思う。平和な自分達の暮らしの中に、この時代でもこんな事が!を受け止めれる本土の人々はまだまだ先でしょう。

マコちゃん
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