劇場公開日 2025年9月19日

「沖縄の心、苦悩、混沌に触れる」宝島 Rosaさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5 沖縄の心、苦悩、混沌に触れる

2025年10月5日
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鑑賞方法:映画館

製作陣と主演俳優が熱意をもって宣伝したりテレビ等でコメントしたりしてる姿を見て、これは見に行かなくては!と思いました。
本州の日本人(やまとんちゅ)が戦後の高度成長に猛進して行く中で、忘れ去られた沖縄の苦悩が、よく描かれています。私もやまとんちゅ側の出自なので、心を痛めながら、また無関心に生きてきた自分を恥じいりながら観ました。
製作陣と俳優さんたちの熱い気持ちがスクリーンを通じて伝わってくるような映画でした。
圧巻はコザ暴動のシーン。その名前は聞いたことがあったけど、意味はわかってなかった。そこへ至るまでの経緯がとても丁寧に描かれているので、観ている側も一緒になって、コザ暴動に加わわるウチナンチュ側の気持ちに立てる作りは素晴らしいと感じました。
広瀬すずは、まるで吉永小百合の後継みたいですね。彼女がスクリーンに現れると、自然に眼が吸い寄せられるような力があります。そんな美しいヒロインが、この映画では何度もデモに参加し、「アメリカは出て行け!」と叫びます。
「1987、ある闘いの真実」のキム・テリを彷彿とさせる存在感でした。
この映画は米軍統治下の沖縄を背景としつつ、そこに生きる若者たちの青春、恋愛、友情、成長して大人になっていく過程などがドラマとして描かれます。
少し芝居がかったようなエピソードもあって、正直そこまでしなくても…と思うシーンもあったけど、それはそれであの頃の沖縄の混沌、若者たちの葛藤、次の世代へのバトン…などを描こうとしていたのかなと思いました。

Rosa
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