アングリースクワッド 公務員と7人の詐欺師のレビュー・感想・評価
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名前を忘れたままのあの日の鼓動
上田監督久々の新作という事で楽しみにしながら鑑賞。
オリジナル元のドラマは未視聴です。
いやー痛快爽快な快作でした。
フラストレーションの溜まる展開も後半への布石として面白さに繋がっていましたし、詐欺師と公務員が手を組むといった独自的な展開も相まってワクワクドキドキしっぱなしでした。
タイトルが途中でバーン!と入る演出も今作のプロローグからオープニングに繋げていくって感じの演出でオッシャレ〜ってなりました。
正義感の強い部下を止めようとして権力者に目をつけられた挙句、詐欺師の手口にまんまと引っかかってお金まで取られた公務員のおじさんの真っ直ぐで真面目な復讐劇なんて難しい要素満載なのにコミカルさとシリアスを良いバランスで盛り込んでくれて見応えありありでした。
権力者も底の無いクズってのも最高で、小澤さんの飄々とした演技も相まって憎さ満載だったのも物語にスパイスを与えていましたし、コイツには痛い目に遭って貰わないと気が済まない…という気分を詐欺師たちと共有できたのもデカかったです。
地面師というものがスッと入って来たのもあって不動産と土地所有者の駆け引きなんかもスリルがありました。
土地の写真を見せて自分の土地なら分かるでしょう?という無理難題を押し付けてみたり、現金そのままでの減額の交渉だったり、実際に起こっているんだろうなと思うところもあって考えさせられる場面もありました。
窮地に陥ってからの展開の捻り方は唸るものがありました。
目論見がバレてハンコを押すと同時に部下が突入してくるという流れをどうやって潜り抜けるのかといったところで、盗むためのお札は紙幣カウンターと下の階を繋げてそこから偽札と入れ替えて段ボールに詰め詰めして運搬といった流れでかなり原始的だけど、そこを繋げるのかと1本取られました。
警察も友人が手伝ってくれて事なきを得て、橘の元へ潜入していた秘書が最後の7人目、そして氷室の母とトントン拍子で分かって点と点がバシッと繋がってスッキリしました。
ラストシーンは中々に衝撃的なもので、橘の元へ向かった熊沢がそれはもうフルボッコにしてビリヤード玉を口の中に捩じ込んでボコボコにする狂気的な面を見せてくるので怖かったですが、胸ぐらを掴まれた橘の脳裏によぎったもので一安心しましたし、徴収の報告で済ませた熊沢に男らしさと優しさを感じられるラストでホッとしました。
キャラクター的には当たり屋と釘お姉さんは持て余した感はありましたが、当たり屋が機転を効かせて熊沢たちを助けたところはナイス!と心の中でガッツポーズしていました。
印刷のテクニックを用いてなんでもやっちゃう丸さんだったり色んな人物に憑依しまくりな白石だったりと出番多めの詐欺師たちはキャラ立ちしていて良かったです。
やっぱりワクワクする映画って良いなと思いました。
細かな伏線回収の気持ち良さだったり、役者陣の演技だったり濃厚なものを一つ一つ体験できました。
上田監督の次回作も楽しみですし、今作もリピートしたい1本です。
鑑賞日 11/23
鑑賞時間 10:50〜13:05
座席 D-2
止まったままの腕時計をつけ続けるのもよいものですね。
ある作品を見たことがなければ満点でした。改めて、その作品の凄さを実感。
内野さんは魅力的な役者さんですね。(「八犬伝」も合わせて)
まったく別件で、kawasakiのGPz400Fと思われるバイクが出てきて嬉しかった。
先に似たような作品があったのがかなり残念
「地面師たち」の後の公開というのが残念でしたな。あとサブタイトルが半ネタバレになっている。何故にそんなサブタイトル入れた?わざと入れて、視聴者に推理を張り巡らして欲しかったと言う意図があったのか?面白い作品ではあるのに、先のように新鮮味に残念ながら欠けてしまったのが、ホント残念。
爽快感や感情を優先し過ぎた結末が残念。
物語の最後に主人公熊沢は同期の仇である脱税悪徳社長から詐欺師軍団と協力して金を騙しとり、彼と癒着していた税務署の所長の悪事もあばいて彼らに社会的制裁を下したまではスッキリ爽快なんですけど・・・エンディングの後のこと考えたらとてもじゃないけど大成功とはいえないのでは、と不安になりました。
確かに脱税で社長が捕まるだろうことは明白なんですけど社長が仮に実刑受けたとしても「巨額詐欺事件が無かったことにはならない」のですよね。
悪徳社長は脱税容疑者ですが、真っ当な商取引における詐欺被害者でもあるわけです。詐欺に関しては被害届を提出されて、おそらく重要参考人として熊沢に捜査の手が届くと思います。
天才詐欺師の氷室が熊沢が詐欺師の仲間ではないというアリバイやシナリオまで用意してたら話は別。しかし違法ビリヤードで沢山の目撃者が居る中、社長を騙す気満々で、架空の設定のかなり不審な人物を演じちゃった熊沢・・・捜査が順当にすすめば彼が「詐欺師達とは無関係です」ということを証明することはほぼ不可能でしょう。
いっそのこと熊沢が今の仕事を辞めて詐欺師になり身を隠す・・というのも彼には家族が居るから現実的ではありません。
彼はこれからどう真っ当な社会生活を営んでいくのか・・・どうやったって想像できません。
あと、タイミング的に14億の盗んだお金から10億が追徴課税で支払われたみたいですけど、制度的にもそんなのあり得ないんじゃ(笑)。
爽快感や感情優先で結末を作って、結果として辻褄合わなくなっちゃうという悪い例だと思います。
エンディング以外は本当に良く出来てたのに・・・なんとも詰めが甘いですね。
貧しくちゃエンタメも楽しめない
もう言わずもがな「カメ止め」の監督作品。
めちゃくちゃなプレッシャーの中、頑張ったんだろうなぁ。
と、思っただけで、なんか感極まります。
しっかり内容が練られていて良かったです。
今年旬な地面師の話も入ってきて
分かりやすくエンタメ。
フィクションとはいえ
リアルの線を微妙〜〜にバランス保っていたかなと思いました。
しかし、最近は103万の壁だなんだで揉めてるところ
そら脱税もしたくなるよってなもんで
小澤征悦は悪いやつは悪いやつなんだけど
もっと悪いやつ、居るじゃん!!!
って思ったりしちゃいました……。
貧困はエンタメを楽しむ心の余裕も奪う。
国の偉い人たちにはぜひ、頑張ってもらって
小澤征悦を心の底から憎めるようにして欲しいところです。
ここからちょいネタバレ
↓↓↓↓
なんとなく、「韓国っぽいなぁ」というテイストも感じましたが
やはり後から調べたら原作はそちらのようで。
韓国なら、ラストあの人に仕返し妄想シーンも、もうちょいハードに撮るのでしょうけど、そこは抑えめでしたね。
気軽に楽しめるが、期待してたより普通。
「裏の裏の裏……そのまた裏を見破れ!」なんて言うキャッチコピーでハードル上げすぎ。
「上田監督なので」、もっとすごいどんでん返しの展開を期待していたのだが、全然普通。
そうでもないのは、原作ものだからか?
上田監督ならではという色を感じなかったのは、インディーズの躍動感が無いメジャー作品だからか?
そもそも地面師詐欺も既視感アリアリで良くある感じ。
しかもNetflixで決定版が出た後だから新鮮味がなくて。
出演俳優さんたちの演技も通常運転のようで同じく新鮮味が少なくて。
確かにトリックもあるし、最初の中古車売買の車の故障から仕組まれていたのは面白かったけれど、きづいたときに大きな驚きもなくサラッと済んでしまう。
他のトリックとかでもケレン味?がなくて、痛快、爽快、驚きを感じないのは、純粋に「演出」のせいでしょうか。
上田監督は、ストーリーやアイディア重視だけれど実は、演出は今一つなのかも?
ところでハンマー娘は何かやってましたっけ?
目新しさはないが終始楽しい
地面師たち、Oceans11、コンフィデンスマン、全体的にどこかでみたネタやトリックが多くあまりびっくり!はない、けど粗探しせずに素直に見てたらずっと楽しめる。
最近重そうな映画多くて映画館から足が遠のいてたから久々ちょうどよい気晴らしできました!
とにかく内野聖陽さんがいい!
昼間に若手の下手なキョどり演技の映画を見てがっかりした後だったから、このいかにも自然なきょどったおじさんの演技、素晴らしい!プールバーでのイケオジ演技も含めてあの役の違和感が全くなかった。スピード違反すら許さない堅物がここまで変わるか?との疑問はあるものの、弱気と内なる強気の移り変わりも自然だった。
そして岡田将生くん、いつも美しすぎるのが気になってたけど、それが詐欺師の胡散臭さにすごくあってて、素直にかっこいい!とおもってみれた。ダー子並みに安心して見られる天才詐欺師っぷりが伝わった。
小澤さんの悪役っぷりもさすが。
久々見た真矢みきも美しかった。
最初の車詐欺のばらし方が良かった。
青い車の持ち主は本当に無関係の人だったのかな。
にしても公務員以上に弁護士が詐欺師やるってどうなのか。。
タイトルの付け方に失敗しているとしか思えない
脱税をしている者に、何の証拠も示さずに「脱税してるでしょ!」と詰め寄る税務署員は、いくら何でもいないだろうが、クセの強い「如何にも」なキャラクター達は、分かりやすいし、見ているだけで楽しめる。
事なかれ主義で気弱な主人公が、詐欺という犯罪行為に手を染める過程にしても、「友の敵討ち」ということで納得がいくし、それが、天才詐欺師の計略の一部だったという事実も、同じく「復讐」のためであることが分かって、すんなりと受け入れることができた。
権力と癒着し、「庶民が平穏に生きる秘訣は怒らないこと」と説く脱税王に、復讐の「怒り」に燃えた2人が立ち向かっていく様子は痛快なのだが、「地面師詐欺」の手口が余りにもお粗末に見えてしまうところは気になってしまう。
案の定、詐欺であることが呆気なく見破られたところで、最後に逆転劇があることが容易に予想できてしまうし、天才詐欺師の母親の消息がなかなか明らかにならないことで、逆転の鍵を握るであろう「7人目」の詐欺師が誰なのかも察しがついてしまうところは残念だ。
詐欺師が7人いると分からなかったら、ラストのどんでん返しに、もっと驚くことができただろうから、「7人の詐欺師」というタイトルの付け方は、明らかに失敗だったと思えてならない。
さらに、「7人目」の詐欺師のおかげで裏帳簿が手に入ったのなら、わざわざ詐欺を働かなくても、正規の手続きで脱税王を起訴して、制裁を下すことができたのではないかとも思えてしまう。
また、いくら相手が脱税王でも、14億円をだまし取ったという罪が消えることはないと思うのだが、ラストを見ると、契約書を回収したことによる証拠不十分で、不起訴になったという解釈で良いのだろうか?
と、突っ込みどころは多々あるものの、それを言い出したらエンターテイメントとして成り立たなくなるので、ここは、だまし、だまされの「コン・ゲーム」を楽しむのが正解なのだろうし、実際、そこのところは、十分に楽しむことができた。
最後のシーン
最後の橘の口の中にビリヤードの玉を無理やり入れ殴り殺す勢いで痛め付けてた所はかなり暴力的で見た時はかなり驚いたがそれは現実ではなく熊沢の本当は橘をこうしてやりたい復讐心の妄想、それを押し殺し淡々と報告だけし去っていく言わば一線を越えない姿は熊沢が今までしてきた大人しい人間味が溢れていてとても良かった。
復讐心で一線を超えてしまう怒りを表に出さないからこそのラストはとてもスカッとした。
あと最初のメインタイトルの入り方がカッコよすぎて最高でした
想定内。
車購入時に詐欺られ出会った税務署に務める熊澤二郎と天才詐欺師・氷室マコトが手を組み、巨額脱税者・橘コーポレーションの橘から14億円を騙し取ろうとする話。
橘の権力に牛耳られる税務署関係者達…、同僚でもあり仲間でもあった岡本が橘への税金徴収で動いた事で後に自殺…、その岡本の死をなんとも思ってなく名前すらも覚えてない橘に復讐しようと熊澤と氷室、氷室の仲間達が手を組み動きだす…。
権力を使ってやりたい放題な橘へ復讐してやろうとなるけれど、とりあえず周りにいる人間を見下しすぎてる橘に早く制裁!と、なるけど。
ビリヤードの球筋を変える装置の故障にはヒヤヒヤしながらも、てか口に入れたから壊れたんじゃない?と脳内ツッコミ、森川葵さん演じた美麗の七変化にはちょっと萌えちゃったりで(笑)
橘にバレていながらの金銭の授受にはどうなる?でヒヤヒヤしながらも…、結果全てが想定内だった展開、橘の隣に常にいる女性のサプライズにも驚きで、詐欺仲間、観てる鑑賞者も騙されたって感じで面白かった!
岡田将生、いやっ、ま~ちん♡(ゆき真似)の良さが少し分かった様な気がする!(笑)
最初から最後まで楽しめました
・宿敵の社長(橘)の憎たらしさが素敵。
・詐欺師グループのリーダー以外は徹底して脇役にしているのがむしろ良い
イケメン詐欺師リーダーは好印象だったが、トンカチ女とか仲間が出てきたときは正直ウザイ&めんどくせぇと思った。が、結局何の背景も紹介されずただ作業員ABCとしての扱いが徹底されていたのが良かった。なるほど、敢えてそれぞれの人物を深堀りせずに、こういう扱いをするのが良い結果につながることもあるのか。(個人的な感想ではありますが)
・ずっと面白かった
普通は詐欺シーンだけ面白かったりするんだけど、なぜかずっと楽しく感じました。
・細かいことは気にしない
物理的に14億奪っただけで勝利と言えるのか、確実に指名手配されて日陰者になるだろうし、天才詐欺師ならもっとスマートにできないかなと思った。現金もナンバー控えられてるだろうしなぁ。
あと、主人公のオッサンが犯罪で奪った金のうち10億円を徴収できた扱いになっているが、そのへんの処理をどうやって合法的にやれたのかが謎。
・橘へのお仕置きシーンがもっと欲しかった。
妄想で殴っただけw
以上、いつもどおり予備知識ゼロで行きましたが楽しめました。やっぱり原作あったのね
最高エンタメ映画‼︎
個性豊かなキャラクター、テンポ良く進む展開‼︎
観終わったあとのスカッと感が半端なかった‼︎
序盤や中盤でサラッと観ていた、アイテムや行動が終盤になって活かされる展開は観ていてとても気持ちが良い‼︎
そしてやっていることがバレそうになった時の緊張感、それをなんとかしようとする活躍も観ていてとても楽しかった‼︎
演出やカメラワークもさすが上田監督と言った感じでストーリーに入り込みやすくなっていたり、キャストの方々の魅力を最大限に活かせていました‼︎
さらに今作の悪役の橘はかなりのワルで熊沢の親友の話を聞いた時には怒りの気持ちが湧いてきました。
なので後半の展開がよりスカッとするようになっていてとても良かったです‼︎
岡田将生さんの演技も役に入り込んでいてとても良かったです‼︎
2024年公開の岡田将生さんが出ている映画(ゴールドボーイ、ラストマイル、今作)は全部観ましたが、どれも演技が素晴らしかったです‼︎
そして岡田将生さんご結婚おめでとうございます
コン・ゲーム映画の傑作になるはずだった作品‼️
この作品は日本では珍しいコン・ゲーム映画の傑作‼️になるはずだった映画‼️権力者である会社社長の脱税を暴くため、一人の税務署員と詐欺グループの面々が手を組んで、税金徴収ミッションを展開する・・・‼️税務署員を演じる内野聖陽や詐欺グループのリーダー役岡田将生をはじめとするクセ者ぞろいのキャラクターたちも魅力満載‼️真面目な税務署職員の川栄李奈ちゃんや主人公の娘の扱いなどにもう一工夫欲しかった気がしますが、岡田将生の母親の正体などは意外性があって実に面白かった‼️詐欺の手口も敵側にバレ、泳がされてるように思わせといて、詐欺グループの方が一枚上手だったというストーリーはまさに「スティング」ですね‼️内田さんと岡田くんのバックストーリーも非常に秀逸だと思います‼️物語はホント完璧に近いような気がしました‼️ただそんな物語を魅せる監督の演出がイマイチ‼️ドンデン返しに次ぐドンデン返しなストーリーなのに、結構淡々とした語り口とテンポになっているので、あまりワクワク感を感じない‼️そしてシーン毎の溜めがないので、あまりドラマチックさも出ていない‼️そういう点で「アフタースクール」や「鍵泥棒のメソッド」の内田けんじ監督だったらもっと面白くなったと思う‼️それでも日本映画では珍しいコン・ゲーム映画の秀作には間違いない‼️とりあえず前日譚のドラマでも観ますか‼️
いやキッパリだまされた。降参です。
イヤ~、橘(小澤征悦さん)同様しっかし騙された。ホントお見事でした。
途中、娘や同僚、署長にばれそうになるところもハラハラして面白かった。
終盤、バレちゃったと思わせたところからの巻き返しも良かった。
言われてみれば詐欺の標的側(橘の側)に事前にスパイを仕込んでおくってのは、当たり前と言えば当たり前なのだが、最後に敵方の司法書士だった酒井(神野美鈴さん)がヘルメットをとって顔を見せるまでは、全く考えてなかった。8人目がいたとは。
しかも氷室(岡田将生さん)ママだったとはオドロキ( ゚ェ゚)
(追記)タイトルどおりで言えば氷室ママが7人目でした。
急に警察が協力するのが腑に落ちなかったのだが、通報したのが司法書士の酒井で、警察の側にも協力者として熊沢(内野聖陽さん)の親友の八木(皆川猿時さん)がいたのが分かって納得した。更に9人目がいたとは。
八木は「オレは何も見てないし知らない」とは言ってたが (^^)
更にグループには入ってないが、10人目として国税局に栄転が決まっている望月(川栄李奈さん)が署長(吹越さん)の悪事を暴いたところも痛快だった。
小澤征悦が出てるのを知らないで見たのだが、最初の方で小澤征悦が悪いヤツとして望月のスマホに登場したとき、アクマゲームに引き続き悪いヤツとして出てきたと思ってワクワクした。
イヤもうホント期待通りの悪役を演じてくれたヨ。
終盤、風に吹かれて飛んだ1万円札のスカシが小澤征悦だったのが笑えた。
契約寸前に詐欺がバレたと知って氷室達が逃げたので、結局14億は盗らずに終えるのかと思ったら、14億計数時に既にすり替え完了してたのを知って、思わずうなってしまったヨ。
さすが天才詐欺師。降参です。
【”目には目を、歯には歯を、騙しには騙しを!そして、二人の男が騙しに加担した訳。”今作は相手の裏の裏の裏をかいていくストーリー展開と、最後はムネアツな気持ちになる邦画コンゲームの新たなる逸品である。】
■東京のとある税務署に勤める熊沢(内野聖陽)は、精気なき事なかれ主義で日々の仕事をこなしている。ある日、国税局への転属が決まっている脱税を許さない部下望月(川栄李奈)が、10億円の脱税疑惑がある橘社長(小澤征悦)に、その事実を詰め寄ると逆に訴えると言われ窮状に陥ってしまう。
そこに、手を出して来たのは熊沢に中古車販売詐欺をした氷室(岡田将生)だった。氷室は”詐欺を見逃してくれたら、橘に10億払わせる。”と約束する。熊沢は同期の税務署員が且つて橘の脱税を暴こうとしたが、逆に横領の罪を被せられた際に”見て見ぬ振り”をした為に自死した事を深く後悔しており、氷室の提案におずおずと乗って行く。
◆感想
・冒頭は、家族に頭が上がらず事なかれ主義で生きて居る熊沢が、且つて同期を自死させてしまった悔いの心から、氷室の”橘に10億払わせる。”という言葉に乗って、”地面師詐欺”の仕掛けに乗って行く中で、精気なき男から学生時代の様な活力ある男に変化していく様を、今や名優と言っても良い熊沢を演じる内野聖陽が良い。
・又、橘社長を演じる小澤征悦も、その圧倒的な”眼圧、顔圧”で見事に悪役を演じている。所謂”悪”のキャラが濃いと”善”が引き立つという法則が今作では見事に当て嵌っているのである。故に小澤さんが、悪辣であればあるほど、観る側は再後半の展開にカタルシスを覚え、更には沁みてしまうのである。
・チャラい詐欺師氷室を演じた岡田将生も見事で、彼が詐欺師になった理由を劇中、橘を騙すために不動産屋に化けた際に口にした”父が警部、母は弁護士・・。”という台詞が、実は本当の事であり、後半効いてくるのも良いし、彼のチャラい表情の下に隠していた怒りと哀しみ、そして決意を眦に表した真面目な表情の使い分けも絶妙である。
■今作では、税務署長(吹越満)が橘と通じている事や、描かれないが氷室の父の上司が橘と繋がっている事に対して、決然と怒りを持って立ち向かって行く熊沢と氷室とその詐欺仲間達の姿が、可笑しくも熱いのである。
・橘が、氷室の仕掛けた罠に気付き、手下に命じ逆襲するシーンも全て、氷室の想定内だったという展開も、観ていて実に爽快である。
序盤に、偽造屋の丸(上川周作)が、ふざけて透かしに熊沢の顔を入れて見せるシーンが、再後半の橘が10億を巻き上げられた事に気付く連動性も、良い。
今作では、しばしば序盤に小さなシーンが織り込まれ、後半その意味を回収するストーリー展開も良い。
・橘が、”地面師詐欺”を疑って、橘の司法書士(神野三鈴)が物件の写真を物件主になった娘(森川葵)に多数見せ”本物ではない写真はどれですか。”と問うシーンもハラハラしたが、最後にバイクに乗って颯爽とヘルメットを取った女性の顔を見て”成程ねぇ”と唸るとともに、氷室母子の執念が感じられるのである。
そして、それまで”動かない時計”を嵌めていた氷室が、時計の竜頭を巻いて再び時計の針を動かすシーンも良い。それまで、無実の罪で留置所に入れられていた父と離れ離れになり、停まっていた時を再び動かしたという事であろう。
<私が一番沁みたシーンは、ラスト、橘に見事に復讐した熊沢がスマホに入れてあった自死した男と、自分と、そして同じく同期で熊沢を支えて来た刑事の八木(皆川猿時)と三人で、笑顔で映っている写真を見るシーンである。
今作は相手の裏の裏の裏を掻いていくストーリー展開と、最後はムネアツな気持ちになる邦画コンゲームの新たなる逸品である、と私は思います。>
楽しくて気持ちいい作品だが、ところどころ気になる点もある
見ていてとても気持ちの良い作品。
カメ止めの上田監督最新作ということで
裏切り&スカッと要素は見事なもの。
2時間で充分楽しめる。キャストもいい。
映画館に観に行く価値は十分あります。
ただ気になる所も割とある。
まず話を最後まで見て思ったのが
「既視感がある」ということ。
このテの詐欺逆転モノを見慣れているためか、
だいたいのトリックや展開は先に読めてしまった。
ドラマだが海外作品でいう「レバレッジ」、
日本作品でいうと「コンフィデンスマンJP」
などを見ていた人は
おそらく展開を読めた人も多いのではないでしょうか。
ただ韓国の原作やドラマが
けっこう前に公開された作品なので
まぁそこは仕方ないかと思いました。
※以降、ネタバレあり。
他にも気になる点はいくつかあった。
・ハンマーネキの存在理由がほぼない
・逆に闇金の女社長が権力者なのに
アクターまでやってて違和感
・逆転の演出上仕方ないとはいえ、
明らかな偽札はバレるリスクを高めるだけ
・クライマックスでの敵の行動が
コミカルすぎて緊張感がない
・最後主人公が殴りまくる妄想が怖いだけで蛇足
・10億を橘名義で納税した方法が謎
思い出した気になる事をザッとあげてみましたが、
それらに対する評価を差し引いても結構楽しめたので、
やはり良い作品だと感じました。
祝!ま〜ちん結婚おめでとう〜!
いやいやビックリしましたね。
アイラブま〜ちんがご結婚!おめで隊!
けど半日はボーーーッとしちゃったし
「ゆとり〜」4時間ほど見直して現実逃避してましたけどもね〜(°▽°)おおお。
こちらのサイトでも充希ちゃんのファンの方も多いですが、、、
安心して下さい。ま〜ちんなら充希ちゃんを幸せにしますから!
悲しいニュースも飛び込んで来ましたが、幸せな報告は嬉しいですね。
桃李君んちみたいに奥さんの尻に敷かれていそうな感じが良いですねw
2人共お幸せに!これからも色々な作品を届けて欲しいです!
と、いう事で星半分多めに付けました♡
本作は
上田監督がマブリー♡の「元カレは〜」を2時間の映画版として再構築されたんだとか。。
う〜ん。。言われてみればそんな風味もしましたが、ドラマの方がやっぱり面白かったかな。。
(つか、マブリーと内野さんでは顔面偏差値が違い過ぎて飲み込めないw
同じ役どころで笑っちゃった。いや、マブリーは大好きなんだけど、慣れるまで違和感ありましたw
ソ・イングクとま〜ちんは。。
互角だわ!ソ・イングク君も良いのぉ〜!
是非本家も観て下さい)
1本の映画として見たら粗が目立つし、んなバカな!な展開はありますが、目をつぶれない程ではなく、引き込まれて鑑賞できたし、その点でいうと完成度は高く、見応えある作品だったと思いました。
キャストの力が大きかったかな。
内野さんが出るってだけで作品の格が上がる気がするし、やっぱり巧いのよ!
熊沢(内野さん)の選択。
間違ってるけど応援したくなったもの!
個人的におじさんの悲哀や葛藤に触れられると弱いので、ガッツリ心持って行かれました。
小澤さんは善人ヅラの悪党・橘を熱演!
コイツは何としてもギャフンと言わせたい!と思わされる嫌な奴でした。
2人のビリヤードのシーンが良いね。
2人が同じ画角に入ると、それだけで豪華!
良いもん見てる気がするw
ま〜ちんはやっぱり一癖ある役が似合う。
今回はイケメン詐欺師なので、隠しようがないそのイケメンも、ノイズにならず自然に観れましたw
お〜う!地面師!もう、ええでしょう!
冤罪のお父さん。
再審請求とかしていないのかな??
早く3人でご飯に行かせてあげたいー
とうとう終わってしまったベビわるドラマ。
ラスト8、9、10話の盛り上がりに欠かせない存在感を見せてくれた後藤剛範さん。
メイキングでは酷評してごめんなさい。
本作でもいい感じでした。
珍しく笑わせにこなかった猿時さん。
刑事だけどいいのか?!な人情?!で、あの協力はニクイ♪
神野三鈴さんの役どころも、そ〜きたか!で、良い意味で裏切られました。
お肌が美しい!
"素の白石美来"の演技は巧かったが、土地所有者の孫とあのお姉さん役は、ちょっと頂けなかった葵ちゃん残念(ややミスキャストだったか??)
熊沢の部下さくらを演じた川栄李奈ちゃん。
演技はまぁまぁだが、さくらって役が正義感溢れるってより無鉄砲過ぎて、ちょ!待てよ!好きになれなかった。
(実際の税務署員さんは正義感溢れた正しい方ばかりだと信じています)
(彼女自身のキャリアアップの過程は見事ですね。良く化けた)
真矢ミキさんは顔ひっぱり過ぎ(°▽°)
と、まぁ、キャストは豪華でキャラも面白く、上田監督らしい小笑いもあり、作品を盛り上げていたと思います。
脱税とか詐欺とか、不穏なワードが揃いますが、熊沢の、人生を賭けた一世一代の大芝居!
ま〜ちんのお祝いも兼ねて、多くの方に観て欲しい作品でした。
おもしろかったです♪
おまけ
本作の3年前を描いたオリジナルドラマもあるそうで!喜んだのも束の間。
勿論チェックしたいのだが全3話中、1話だけが無料だそうです又こ〜ゆうパターンかチーン
(°▽°)
韓国ドラマ原作というよりも・・・
1965年製作「黄金の七人」+2001年製作「オーシャンズ11」の良いとこ取りという内容ですね。2作品共鑑賞されていない方には、私より楽しめると思います。
全82件中、61~80件目を表示