アングリースクワッド 公務員と7人の詐欺師のレビュー・感想・評価
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そうはならんやろ
なっとるやろがい
の応酬を楽しむエンタメなのは分かってるつもりだけど…
今の日本なら、脱税よりも、税金をチューチューしてる議員センセイとNPOをやっつける方がリアリティが有るのでは。
「視察」の名目で親類一同を引き連れた海外旅行をしておいて、報告書を出さないとか、書籍代50億とか、ネタがいくらでも提供されるのに。
マルサになりたいとか、今どきの娘さんがかたるの夢じゃないだろ。
マジメだけが取柄の典型的な公務員が、分不相応なくらいのスーツで決めて、VIPルームに居て、時計を見せつける時点で怪しさ大爆発。
何かの罠を疑うところなのに…
格下と見下した相手だと、機器察知レーダーが作動しなかったか…
すり替え、よくもまあ、失敗しなかったものだ。
現金の箱詰めに気を取られて、偽札の補充を忘れそうなのに。
最後の最後。
バイクの人の正体にはびっくり。
詐欺を仕掛ける相手の所に潜り込んでたとは。
この人だったかな?
通報したの。
警官まで用意しておいて偽の逮捕を演出するのと、二点だけ予想からハズレてた。
コンゲームはこうでなきゃ
面白かったが、あれでいいのか?
「とにかく楽しい映画」という大切なジャンル
『カメラを止めるな!』(2018) の記録的大ヒット以降の上田慎一郎監督の作品『イソップのおもうツボ』(2019)、『スペシャルアクターズ』(2019) などはカメ止め同様の「アッと驚くどんでん返し」に拘っているのにカメ止め程の迸るエネルギーが感じられず、僕は楽しむことが出来ませんでした。でも、上田監督は「観る人をとにかく楽しませたい」という思いの溢れた人なので頑張って欲しいと応援して来ました。
そして今回は、韓国映画のリメイク作です。いや、これはストレートに面白かった。10億円以上を脱税しながら権力を笠に着てのしたい放題を繰り広げる財界のボスから、詐欺師の手を借りて金を巻き上げようとする税務署員のお話です。いわゆるコンゲーム(詐欺師などによる騙し合い)であり、ケイパー映画(特殊能力者のチームによる犯罪映画)という伝統的フォーマットなのですが、本作はその中心に実直な税務署員がいるというのが特徴です。そして、それを演じる内野聖陽さんの気弱さが魅力的なのです。ついこの間観た『八犬伝』での豪胆な葛飾北斎が印象に残っているだけに、その変貌ぶりにビックリします。俳優さんは本当にすごいなぁ。
本作は原作ありきなので、監督は却って肩の力が抜けて思う存分遣りたい事が出来たのではないかな。「とにかく楽しい映画」と言うのは非常に大切なジャンルなので、これからも笑わせて楽しませて欲しいです。
スカッと爽快🌀痛快復讐劇のはじまりはじまり~(*´∀`*) ノ
税務署署員の復習劇
キレイにまとまった快作。上田印はやや薄めか
テンポもキャラ立ちも良くて、気持ちよくダマされる、コンゲームものとして秀逸な作品。
コロナ禍のせいで制作期間が引き延ばされた分、構想6年も掛けて脚本を練り、上田監督×内野さんが二人三脚で造り上げた成果は出ていました。
ただ、それは諸刃の剣で、正直シナリオの出来が良すぎて、ちょっと丸くなり過ぎと言いますか、上田印は薄まったような気がしてなりません。
内野さんの、しがない公務員の哀愁から熱血漢時代の狂気までを内包したくど過ぎない演技と迫力。
岡田さんの、無邪気さと軽薄さと実直さを兼ね備えた、気持ちの良い詐欺師っぷり。
脇役もキャラが立ってて、スターキャスト相手でも、上田監督の演者配置の辣腕が発揮されていたのは素晴らしかったです。
惜しいなと思うのは、3点ばかり。
①悪役がやや弱い
小澤さんには申し訳ないですが、コメディ色が強くて、憎むべき脱税王としては怖さが足りなかったです。
怒りを貯めるのがこの作品のテーマですが、ワインをかけるシーンも、ビリヤードで対峙するシーンも、内野さんに役者としての格で負けていて、巨悪に挑む感が出ていません。
片岡愛之助さんや、谷原章介さん、渡部篤郎さんあたりくらいが、怖さと爽やかさと、最後に負けた時の惨めさのバランスが取れる配役だったかと思いますね...
②詐欺師集団の能力と見せ場
キャラ立ちはしていましたが、策略に役立っていない能力も多く、メンバー紹介も流れ作業のようでした。
特に当り屋とトンカチ姐さんは、ただの賑やかしと力仕事のみ(笑)
お母さんを1年以上前から潜入させていたくらいですから、小澤さんをハメるクラブ×闇ビリヤードは既に乗っ取った状態にして、そこで内野さんを次々と罠に掛ける流れを1ショット風でしてしまえば、上田監督らしさを発揮しつつ、メンバー紹介とそのチームワークからクラブに仕込んだギミックまでをダイナミックに魅せられたはずです。
③日常への回帰
バイクの乗り手が実はという下りは鮮やかで気持ち良く、内野さんが小澤さんに追加徴税完了を告げるシーンもキレイな終わり方でした。
しかし、できれば、しがない公務員が詐欺師という別世界に入り込んで戦うのが今作の魅力ですから、またしがない公務員の日常へ戻る、いわゆる「行って帰ってくる」が欲しかったです。
税務署の仕事風景でも良いですし、警察仲間と吞むでも良いですし、家族団欒でも良いですし...
個人的には、娘を誤魔化すためについた嘘の個人演劇を実際に公開して、妻子を招くというような流れがあればと思いました。
内野さんが日常に戻るだけでなく、活き活きとした姿を見せられた上で、今度は詐欺師がシャバの世界へ降りてくるというエモさとともに、司法書士が実は仲間だったという下りや、本編のトリックの種明かしをここですると、見せ方があり来たりではなくなったように思いますね。
色々書きましたが、最近の邦画では中々ないケレンミと鮮やかさのあるエンターテイメント活劇として、非常に楽しませてもらいました。
上田監督の次回作に期待です!
ちょうどよくフェイク、ちょうどよくリアル
「カメラを止めるな」の上田慎一郎監督の作品。
本作は原作リメイクということもあり、前作とはやや雰囲気が異なるところもあり。
キャストは、内野聖陽、岡田将生、吹越満、小澤征悦など、演技が上手い俳優が揃っているので、どんどん物語に引き込まれる。
特に内野さんの演じる激情を秘めた真面目な公務員、岡田さんの天才詐欺師はハマり役!
詐欺師たちのコンゲームが題材の映画なので、様々なフェイクが入り乱れ、フェイクとリアルの境界を行ったりきたり。
氷室が話す父母のエピソードは、熊沢を利用するためだけに作られたフェイクで、詐欺師は所詮詐欺師ということであれば、観賞後にもやもやが残ったかもしれない。全てがフェイクではなく、共感できる氷室のリアルがあったからこそ素晴らしい作品だった。
蔦谷さん&峯田君の主題歌も最高!
うさんくささとピュアさと
美味しいお水でございます。
税務署職員と詐欺師達が手を組んで脱税王からお金を徴収するという話。
公務員が詐欺師と手を組むというところがまず面白い!公務員である熊沢の動機はとある過去にメラメラと燃える復讐であり、その元凶である橘を演じた小澤征悦さんがいけすかない度数をてっぺんまで引き上げてくれて、熊沢に感情を煽られたお陰で本当に爽快な作品になったと思います。
マコトが熊沢一家と一緒にご飯食べるシーン良かったですね。何も考えずに楽しく観られる作品なのでどんな人にもオススメです✨
上映後に上田監督と上川さん(丸役)、皆川さん(熊沢の親友の刑事役)のトークがあり、撮影時のエピソードが聞けたり、数量限定のメタルポスターを懸けてジャンケン大会をするというw大いに盛り上がった夜になりました。(私は一回戦で負けましたが涙)
面白かった!
内野聖陽さん、身体つきが良すぎて…気弱そうにすると、少しけんじが登場して…でも、本当に色んな役に成り切るところが素晴らしいです。
岡田将生さん、カッコいいです。最近、かっこよさに磨きがかかり、演技にも磨きがかかり、大好きになりました。
吹越満さん、いつもの飄々とした感じがここでもいい味出してました。善人の時も悪人の時も、振れ幅少ないのにその雰囲気を身に纏えるところが大好きです。
森川葵さん、いつも器用な方だなと思って観ています。話し方に特徴あるけど、邪魔にならなくてキャラにあってます。
小沢征悦さん、実はそこまで好きな役者さんではなくて…。失礼を承知で書くと顔がうるさい。でも、今回の役はその顔のうるささが態度の憎たらしさと相まって、とても良かったと思います。
ストーリー展開も楽しく、ワクワクしたりドキドキしたり、楽しんで鑑賞しました。
痛快復讐劇
復讐劇なんだけど、暗さや重さはなく、全体的にコミカルで明るい印象。
内野聖陽の演技の振り幅は流石の一言だし、7人目の詐欺師には一杯食わされたし普通に面白かったんだけど正直パンチ不足ってか物足りなさを感じたな。
悪vs悪、毒をもって毒を制す感じなんだろうけど、ラスボスの橘をはじめ詐欺師の面子から悪と毒気を感じないんだよね。
何と言うか、綺麗過ぎ?いや真面目な公務員が主役なんだからあまりにも振り切って闇落ちしたり、血みどろでヴァイオレンスだと流石にヤバイか。
あとちょっとした不満だけど、闇金親子のトンカチ娘に明確な役割が欲しかったな。母は物品と資金調達、場所や人員の手配、交渉の立ち会い等役割が多かったけど、娘は雑用しかしてない印象。まぁトンカチ使って無双したり、ガチで拷問したりだと作風に合わないからしょうがないんだけどね。
それと正義感溢れる後輩ちゃんに最後まで好感が持てなかったな。ああいうキャラ苦手なんだよね。
オレって野暮の極み
正体がつかめない「内野聖陽」という役者。
なんて面白い映画なんだろう。監督が上田慎一郎と知って、なるほどこういう映画を作る人なんだと納得した。実に単純なストーリーなのだが、面白さをとことん追求している感じが心地よい。真面目な税務署員が詐欺集団と協力して詐欺を働くというギャップのある設定がいい。ど素人の公務員が、なれない詐欺を一所懸命する姿がおかしい。なかなかやるじゃないかと応援したくなる。なぜそんな悪事に加担することになったのかの背景も分かりやすい。「怒り」や「罪悪感」というのは、世界共通の芸能テーマである。騙す相手が脱税王という悪者であるのも、「正義感」みたいなものが満たされて心地いい。最後のどんでん返しは、「カメ止め」で大きな効果があったように、上田監督の得意技なのかもしれない。
そして何よりも、役者がそれぞれの役割を活き活きと演じているのがいい。キャラクターが一人一人こんなに明確に立っている映画も珍しい。脚本の筋立てがしっかりしているのだと思う。内野聖陽の、日頃は冴えないけどやる時はやる公務員や、その部下で正義感が強くて上司にもきつく当たるが憎めない川栄李奈など、皆が役にはまっている。
上田監督は、「カメ止め」で注目を集めたが、アイデア勝負の作品であり、低予算をそのまま反映した安っぽさがあった。しかし今回は予算をしっかり使い、どこに出しても恥ずかしくない作品に仕上がった。今後の作品にも期待したい。
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